韓国民主労総 「生きさせろ!」の叫び貫き 4・24ゼネストへ進撃
韓国民主労総
「生きさせろ!」の叫び貫き
4・24ゼネストへ進撃
4月1日、韓国民主労総(全国民主労働組合総連盟)は記者会見を行い、パククネ政権による「労働市場の構造改革」という名の雇用破壊・賃金破壊の大攻撃と真っ向から対決し、4・24ゼネストに総力決起すると宣言した。4月16日のセウォル号惨事1周年には全国各地でゼネストへの総決起大会を行い、4月24日から各産別ごとに波状的なストライキに突入、5月1日のメーデーには全国から結集し、ソウルで大集会を開く方針だ。
パククネとの全面対決
ゼネストは①パククネの「労働者を殺す政策」粉砕、②公務員年金制度の大改悪阻止、③現在時給5580ウォンの最低賃金の1万ウォンへの引き上げ、④すべての労働者の労働基本権獲得、の4大要求を掲げて闘われる。
パククネ政権は昨年末以来、「労働市場の構造改革」と称して、解雇の自由化、非正規雇用の一層の拡大、年功賃金制度の完全解体と成果給への転換、労働時間規制の撤廃をめざす大攻撃に踏み出している。日帝・安倍が現在、戦争・改憲攻撃と一体のものとして日本の労働者に仕掛けているのとまったく同じ、すさまじい階級戦争攻撃だ。労働者階級がこれまでの闘いでもぎとってきた権利をすべて奪い、資本による無制限の搾取を可能にしようとするものである。
パククネはこれを押し通すためにこの間、民主労総と並ぶもう一つのナショナルセンターである韓国労総が参加した労使政委員会で、韓国労総の屈服と「合意」を取りつけようと必死に策動してきた。だがこの策動は3月末にいたって、現場労働者の激しい怒りの噴出の前に破産した。
民主労総はこの攻撃を「より容易な解雇、より低い賃金、より多くの非正規職を量産するもの」「財閥だけを生かして労働者を殺す政策」だと徹底的に弾劾し、絶対反対を掲げて闘ってきた。そして正規・非正規、公共部門と民間を問わず全労働者が一丸となって総決起し、「労働者を生かすゼネスト」をたたきつけることによって粉砕しよう、団結すれば勝てると呼びかけてきた。この訴えは今や韓国労総傘下の労働者や未組織労働者の心をも揺さぶり、全労働者の怒りと新たな決起を次々と呼び起こし始めている。ハンサンギュン民主労総委員長は、「われわれの放つ矢はパククネの心臓を突き刺す!」と宣言した。
非正規労働者が先頭に
その先頭に立っているのは非正規職労働者だ。4月8日、首都圏の病院・学校・自治体などの現場で非正規職として働く清掃労働者と警備労働者の総決起大会がソウルで開かれた。
韓国の人口約5千万人、賃金労働者1800万人のうち、非正規職労働者は公式統計でも800万人、実際には1千万人に達すると言われている。その大半が青年労働者と女性労働者だ。清掃・警備労働者はその中でも最も劣悪で非人間的な労働条件を強いられている。大会は彼らが「最低賃金・最低生活を振り払い、堂々と闘って希望を手にしよう」と宣言し、民主労総全体の先陣を切って総決起する場となった。
ハンサンギュン執行部は、これら非正規職労働者、未組織低賃金労働者の生存権保障をゼネストの中心課題に押し上げ、彼らの「生きさせろ!」の叫びを民主労総の全組織労働者が自分自身の要求として掲げて闘うことによってこそ、パククネの攻撃を根底から粉砕する道が切り開かれると提起して闘っている。この思想と立場は、まさに動労千葉・動労水戸をはじめとする日本の階級的労働運動が今、国鉄決戦を基軸に推し進めている闘いと同じだ。4・24ゼネストは、全労働者が労働者階級としての誇りと団結を奪い返し、現体制を革命的に転覆する第一歩を切り開く闘いとしてかちとられようとしている。
全職場で団結署名進む
今やすべての闘いがゼネストの一点に向かって上りつめようとしている。この闘いは民主労総結成直後の96〜97年の大ゼネスト以来とされる、韓国労働者階級の歴史的な一大決起の始まりだ。
3月28日にはソウル市内で全教組・公務員労組を先頭に、公務員年金制度改悪阻止の集会が、民主労総とともに韓国労総傘下の組合をも総結集して開かれた。年金支給額を引き下げる一方、保険料は大幅に引き上げる改悪案に対し、全国から結集した8万人が「公務員年金死守」のプラカードを掲げて広い会場を埋め尽くした。
民主労総は3月下旬から全職場でゼネストへの組合員総投票=団結署名に入っている。4月1日には現代自動車労組と起亜自動車労組で組合員の投票参加がそれぞれ90%、75%を超え、金属労組傘下の大工場でも現場労働者のストへの熱気が高まっている。
民主労総ゼネストに連帯し、その勝利へ向けともに闘おう! 日本における階級的労働運動の大前進こそが最大の力だ。日韓労働者の国境を越えた団結を今こそ圧倒的に強化し、安倍打倒・パククネ打倒へ突き進もう。