民主労総ゼネスト連帯 安倍政権の中東参戦と対決し革命の時代の入管闘争実践を 「外国人技能実習制度」解体しよう
民主労総ゼネスト連帯
安倍政権の中東参戦と対決し革命の時代の入管闘争実践を
「外国人技能実習制度」解体しよう
団結して闘えば勝てる
「有志連合」の一員として中東―イラク・シリア侵略戦争参戦に踏み切った安倍政権は、「戦後レジームからの脱却」を叫んで、安保・戦争法案の国会提出とともに労働法制の抜本的解体攻撃に打って出ている。
しかし、鳴り物入りの3・14ダイ改は、初日から大混乱を引き起こし、大事故が必至の安全崩壊をもたらしている。これに対し「第2の分割・民営化」を許すなと怒りのストライキをたたきつけた動労千葉・動労水戸を始めとする闘いが、熱い共感をもって迎えられている。労働組合結成とストライキで青年労働者の雇い止めを撤回させた動労神奈川の勝利は「団結して闘えば勝てる!」という希望となった。
大恐慌と戦争の時代、敵の凶暴な攻撃は、やつらの弱さの現われにすぎない。階級的労働運動をよみがえらせて闘えば、この社会の生産を担っている労働者階級の手にすべてを奪い返すことはまったく可能だ。打ち破ろう分断! 取り戻そう団結! 階級的労働運動と国際連帯で世界を変えよう!
行き詰まる労働力政策
安倍政権は、昨年6月の「成長戦略」で法人実効税率の段階的な引き下げと「国内外の企業が日本で活動しやすい環境づくり」という企業優遇策、それを保障する「岩盤規制」撤廃を柱に据えた。そこで「人口減少」対策として女性と高齢者の労働市場への投入とともに「外国人労働者の活用」を打ち出した。そのために外国人技能実習制度を抜本的に見直すとした。
「経済効果3兆円」などと浮かれながら足元を見ると、国内のとび工、左官、型枠工などの建設産業の技能労働者が、高齢化や長引く不況による離職などで減少し、ピーク時の07年に455万人いた技能労働者が、12年末には335万人にまで減少してしまった。東日本大震災の広大な被災地と福島原発事故収束作業での労働力不足も深刻化している。
そこで安倍が着目したのが外国人労働力だ。
国土交通省は昨年8月、「緊急かつ時限的な措置として即戦力となる外国人建設就業者の受入れを行う」と告示し、これが今年4月1日に施行された。「外国人建設就業者」とは、「建設分野技能実習」を修了した者であり、「技能実習期間中に素行が善良であったこと」が条件となる。技能実習3年後の2年間、「特定活動」の在留資格で日本で働いてもらう。技能実習を終えて本国に帰国した者についても、帰国後1年以内の者は2年、1年以上の者は3年間、同じく再来日し「特定活動」の在留資格で働いてもらう。もちろん技能実習生も即戦力として使うことに変わりはない。いずれの場合も、期限は2021年4月までで継続雇用はない。使い終わったらお払い箱だ。
技能実習生の建設業における労災発生率(休業4日以上・千人率、11年度)は、建設業の全労働者が5・2であるのに対し、9・9と倍近い。さらに賃金も技能実習生は最低賃金すれすれ、月額12〜13万円程度だ。
さらに安倍政権は、今国会に「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案」(法務省・厚生労働省共同提出)と「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案」を提出した。
「現代の奴隷労働」と批判される外国人技能実習制度を見直し、「適正な実施」「保護」をうたっているが、その狙いは技能実習期間の現行3年から5年への延長にある。建設業界のみならず、安価・使い捨ての労働力を欲する資本の要求に応えるものだ。
同時に出された入管法改正案も、一つは、介護分野の労働力不足を外国人労働力で補おうと在留資格に「介護」を新設すること、二つは、「偽装滞在者対策の強化」だ。
この2月、読売新聞紙上で「偽装難民」キャンペーンが連日のように展開された。昨年、日本で難民認定を申請した外国人が過去最多の5000人となったが、難民と認定された人はたった11人(0・2%)。新自由主義が世界を覆い、戦争や紛争、経済的困窮が膨大な難民を生み出している。にもかかわらず日本の入管・難民行政は、あくまでも「国益優先」。数千人のクルド人難民が日本に生きているのに、日本政府は「トルコにクルド人問題は存在しない」というトルコ政府の見解に立っている。その結果、クルド人の難民認定はゼロのままだ。
外国人労働者をめぐっては、曽野綾子が産経新聞(2月11日付)のコラムで「労働力不足と移民」と題して「もう20〜30年も前に南アフリカ共和国の実情を知って以来、私は、居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住む方がいい、と思うようになった」とアパルトヘイト政策を美化する持論を展開し、内外から批判を浴びている。「移民労働力は必要だが、居住区を分離し、日本社会から隔離せよ」という曽野のアパルトヘイト思想・政策こそ、日本の外国人労働者政策そのものだ。
技能実習制度改悪と入管法・難民法の改悪攻撃は、労働法制大改悪と軌を一に進められようとしている。ひとつの階級である労働者階級を正規職と非正規職、日本人と外国人、さらには入管法による正規・非正規、細分化された在留資格によって分断しようという攻撃だ。分断・差別し、治安管理を強化するといういつもの手口だ。
地区党と拠点労組軸に
革共同第7回全国大会で「単一の党建設のもと、全戦線での闘いを飛躍的に前進させよう」という決議が採択された。この決議は、血債主義・戦線主義を打倒した「党の革命」によってかちとった地平を高らかに宣言し、全戦線における文字どおりの飛躍を鮮明に提起したものだ。
そこでは、「労働組合は闘いの武器だけではなく、労組の基礎的団結の中に分断をうち破る団結がつくり出される。労働組合は全人民解放の砦(とりで)となる本質的力をもっている」と、労働組合のもつ意義を明らかにした上で、この労働組合を軸として地域丸ごと革命派のもとに組織していく闘いに断固として踏み出すことが提起されている。全戦線での闘いの前進はその飛躍のテコとなるものだ。
翼賛国会では、安保関連法案と労働法制解体、新捜査手法や盗聴法などの治安立法をめぐる激しい攻撃がうち出されている。この攻撃の中に外国人技能実習制度改悪や入管法改悪もある。
しかし、安倍は、中東参戦に踏み込むことによって、戦後革命期以降、営々と闘いぬいてきた日本労働者階級、農民、漁民、中小零細事業者など全人民を敵にまわした。昨年7・1閣議決定以降、もっといえば3・11東日本大震災と福島原発事故以降の闘いは、生きるか死ぬか、戦争か革命かをめぐる攻防だった。
JRの全面外注化攻撃と闘う動労千葉、被曝労働拒否を闘う動労水戸の闘いは、地域丸ごとの怒りを束ねている。闘う労働組合と階級的労働運動をよみがえらせ、帝国主義の戦争と民営化・労組破壊攻撃に絶対非和解で闘うことができれば、労働者階級による権力奪取=革命を実現できる。
階級的労働運動の前進と結合し、戦線の課題を地区党の中心的課題として闘おう。在日朝鮮人・中国人を始めとする外国人同志・党員を獲得し、世界単一の党建設に闘い進もう。
韓国・民主労総のハンサンギュン委員長は「われわれの放った矢はパククネの心臓を突き刺す」と、4・24ゼネストからパククネ打倒へ闘う決意を語っている。民主労総ゼネストと連帯し、在日・滞日外国人労働者とともに5月東西入管集会を闘いとろう。今こそ階級的労働運動と国際連帯で全世界をつかもう!
〔革共同入管闘争組織委員会〕
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打ち破ろう分断! 取り戻そう団結!
外登法・入管法と民族差別を撃つ東西交流集会
5・10全国交流集会
5月10日(日)午後1時 横浜市開港記念会館
5・24関西交流集会
5月24日(日)午後1時 大阪市・東成区民センター