総決起集会の主な発言
総決起集会の主な発言
反対同盟の訴え
●主催者あいさつ
ここでの全国集会に感無量
反対同盟事務局長 北原鉱治さん
きょうこの場所で全国集会を開くことは大変意義があり、感無量です。今から47年前、この成田市営グラウンドで、反対同盟と青年・学生は機動隊の暴力に対し、逮捕・流血を辞さず実力闘争に立ち上がった。再びこの地で集会をもつことで、「青春時代を思い出した」と言った方が何人もおられました。
いま国策はどこに向かっているのか。一歩誤れば戦争という、大変危険な政治が行われている。三里塚では農民の農地を奪い軍事空港を造ろうとする政治が行われてきた。これに対して天神峰の市東孝雄さんがお父さんの後を継いで、農地を守って闘っています。
農地を取り上げるために、国はまた〝代執行〟をやろうとしている。これを国家暴力と言わずして何と言うのか。絶対に許してはならない。
反対同盟は成田軍事空港の正体をしっかりと見据え、反戦平和を貫き、日本の将来、青年・学生の未来のために、責任をもって闘いぬきます。空港廃港に向かって、ともに立ち上がろう。
●農地裁判控訴審闘争勝利への決意
農地は私にとって命だ!
敷地内・天神峰 市東孝雄さん
裁判傍聴、3万人署名などで、日ごろのご支援に感謝します。
3月4日の控訴審の抜き打ち結審は、本当に不当です。絶対に認めるわけにはいきません。
また、2年ぐらい間があいていた「耕作権裁判」が千葉地裁で始まります。空港会社は、文書提出命令が裁判所から出ているのに、それを拒否しています。この裁判は私の畑を守る大事な闘いです。必ず勝つまでがんばります。
全国に私の「農地を守る会」をつくっていただき、本当に心強く思います。三里塚、沖縄、福島と、国策の攻撃はみな同じです。沖縄では県民の民意は全然反映されていません。成田は住民無視の空港建設、福島ではもう原発事故は終わったかのような報道がされています。こういうやり方を私は絶対に認めません。
農地は私にとって、まさに命です。その命を守るためにもみなさんの力をお借りして、天神峰の地で有機農業をやっていきます。
●反対同盟からの提起
3万人署名を集め霞が関へ
反対同盟事務局 萩原富夫さん
いま成田空港は、地盤沈下の危機を叫びながら、空港の機能強化、24時間化、さらに三つ目の滑走路を造るとまで言い出している。いい加減にしろ! 地元住民を何だと思ってるんだ!
われわれの農地を奪って空港を造り、成田市はその利益をむさぼっている。地元住民の騒音被害や苦しみは一切顧みない。絶対に許せません。
こういう世の中を変えるためには、三里塚、福島、沖縄の力を一つにして闘うことです。
控訴審は結審したが、闘いは終わっていません。判決に向け、とことん東京高裁を追い詰めよう。市東さん署名運動で目標の3万を集めきり、霞が関に攻め上ろう。
来年もこの地で成田市民に呼びかけて集会を開催します。秋の10・11全国集会は、東峰のわが家の畑で開催します。
今からのデモで、市東さんの闘いを多くの市民に伝え、広げよう。
連帯のあいさつ
労農連帯を力に安倍と対決
動労千葉委員長 田中康宏さん
きょうは47年前の1968年3月10日、反対同盟とともに闘った大先輩の仲間たちも参加しています。権力に追われた時、住民に守られて多くの仲間が助かりました。その仲間たちがジェット燃料貨車輸送阻止闘争、分離独立闘争を闘い、特に国鉄分割・民営化で首を切られた各支部の中心を担いました。そういうことも含め、三里塚が守りぬいた正義と正当性です。市東さんが体現しているのはこの正義です。
国鉄闘争も正念場です。1047名解雇撤回闘争は、最高裁をいまだ判決を出せないところに追い込んでいます。
いま労働者が闘う労働組合の力をわが手にして、戦争に突き進む安倍政権と真正面から立ち向かおうとしています。その力は三里塚との労農連帯の中にあります。
第2の分割・民営化攻撃が3・14ダイ改から始まりました。すべての業務を労働者ごと外注化し、労働組合を破壊する攻撃です。私たちは動労水戸や動労総連合の仲間とストライキを貫徹しました。これからも反対同盟農民のみなさんと連帯しともに闘います。
労働者・乗客の被曝許さない
動労水戸委員長 石井真一さん
世界が戦争に突入している中で、安倍政権は本気で戦争をやろうとしている。私たちは反対同盟を中心に、この成田軍事空港に対して「空港絶対反対」の闘いを断固貫き勝利しています。
JR東日本の本社は先日、常磐線の全線開通に向けて、帰還困難区域での作業に手当を1万円出す提案をしてきました。私たちは原発事故から4年間闘ってきた被曝労働拒否の闘いを断固貫きます。常磐線を通したら、放射線を出し続けているあの地帯を乗客を乗せて走ることになる。労働者の被曝、乗客の被曝を私たちは絶対に許すことはできません。みなさん、動労水戸とともに闘いましょう。
三里塚と共に命守る社会へ
福島診療所建設委員会 佐藤幸子さん
きょう私は三里塚に初めて来ました。農民として30年間やってきた私にとって、三里塚は本当に大事な闘いの現場です。
私が着ているパーカーは、ドイツのケアスティンさん(ゴアレーベン核廃棄物処分場建設反対同盟前委員長)が日本に来られた時にいただいたものです。そしてこの帽子は、私が訪米した時に現地の市民団体の人が下さったものです。アメリカ、ドイツ、そしてここ三里塚の農民とつながって、福島の現状を常に発信し続けなければならないと思っています。
名ばかりの除染によって表土をはがれた福島の畑、田んぼ、山林。これらは農民から土地を取り上げることと同じです。
命を守る社会にするために、手をつないで離さないようにしましょう。
闘いの決意
国策裁判官を絶対許さない
反対同盟顧問弁護団 葉山岳夫さん
1968年2月26日、この元成田市営グラウンドで3千人が機動隊の制圧を粉砕して戦闘的なデモを闘いました。この闘いを契機に反対同盟の労農学市民の団結した実力闘争による空港粉砕の路線はますます強固になりました。
三里塚空港反対闘争は戦争・改憲の安倍政権打倒の闘いに勝利の展望を開いています。弁護団は控訴理由書で2013年7月の多見谷判決を粉々に粉砕し、控訴審では2度の市東さんの意見陳述をかちとりました。弁護団はさらに証人調べを要求しました。しかし小林裁判長は、これ以上の審理継続は空港会社、千葉県側にますます不利になると見て突然審理を終結しました。不公正きわまる国策裁判官です。絶対に許せません。
弁護団は市東さんを始め反対同盟、労農学市民の闘いと連帯して、農地を必ず守り抜きます。
三里塚闘争は全農民の課題
全国農民会議共同代表 小川浩さん
春の忙しい農作業の間をぬって沖縄、福島、新潟、岡山から農民が参加しています。
いま安倍政権は農業改革で、農協を解体し、JA全中を解体し、農業協同組合株式会社にしようとしています。全中、農協は安倍政権の農協改革を受け入れました。
安倍政権の「戦後レジームからの脱却」は、労働組合も農協も、戦前のように戦争に協力する組織へと再編する狙いがあると思います。農民も米価の暴落に見られるように、生きられない時代、農業がつぶされる時代にたたき込まれている。
この時、約50年ぶれることなく空港絶対反対、農地死守、労農連帯を貫いた三里塚が光り輝いています。市東さんの農地を守ることを、安倍政権の戦争政治と対決する全農民の課題として位置づけ、闘い抜きます。