4・25尼崎事故弾劾闘争へ 歴代社長「無罪」判決許さず外注化との決戦に突入する
4・25尼崎事故弾劾闘争へ
歴代社長「無罪」判決許さず外注化との決戦に突入する
安全崩壊させ労組絶滅狙う〝JR大再編〟
尼崎事故から10年、JR体制は全面的崩壊過程に突入している。その中でJR資本は、絶望的なJR大再編=第2の分割・民営化と言うべき攻撃に打って出てきた。
3・14ダイヤ改定は、今後3年がかりで全面的な外注化・非正規職化を強行しようとする攻撃の始まりだ。運転士・車掌を含め、JRのすべてを外注化・非正規職化しようというのだ。JR東日本では、3・14ダイ改で「出発指示合図」が廃止された。これは鉄道業務の大転換であり、JRは際限のない駅の丸投げ外注化に突き進もうとしている。
これ自身、すさまじい安全の崩壊をもたらす。3月30日、朝夕のラッシュ時間帯に首都圏の鉄道網は大混乱にたたき込まれた。これは、3・14ダイ改の目玉である上野東京ラインによるものだ。まさに第2の尼崎事故が引き起こされようとしている。
第2の分割・民営化攻撃の核心にあるのは労働組合の解体・一掃だ。体制内労組を含め、労働者の団結をとことん破壊しようとしているのだ。
ダイ改と対決した1〜3月決戦の大勝利
だがこの攻撃は、階級的労働運動がJR体制を打倒する勢力として登場する新しい情勢を引き寄せている。動労総連合を全国につくり出す決定的時代が到来した。第2の分割・民営化との闘いこそ、国鉄決戦で日本革命・世界革命を切り開く水路にほかならない。
動労千葉・動労水戸を先頭とする動労総連合は15春闘に決起し、ダイ改を突破口とするJR大再編とストライキで対決して、国鉄決戦の巨大な勝利を切り開いている。
動労千葉は、特急の廃止・削減の攻撃に対し、地方の反乱をつくり出した。また、外注化・非正規職化に立ち向かい、昨年5・2ストライキ以来の、外注会社の労働者の決起をつくり出す闘いを画期的に前進させた。外注会社のCTS(千葉鉄道サービス)での残業代未払い問題を摘発し、外注会社の労働者の圧倒的信頼を得て、動労千葉への結集の展望をつくり出している。反合・運転保安闘争路線を深化・発展させ、外注化粉砕の大展望を切り開いている。
動労水戸もダイ改粉砕のストライキを打ち抜いた。さらに動労水戸は、被災地・福島と団結する被曝労働拒否の路線で、3・11から4年目の福島での攻防の勝利を切り開き、青年労働者の結集をかちとっている。こうした闘いを通して、JRの青年労働者が階級の指導部として決然と登場しているのだ。
動労西日本は、中西剛副委員長に対するJR西日本の職場復帰拒否・解雇攻撃をストライキで粉砕して、四條畷(しじょうなわて)駅への職場復帰を実現した。中西副委員長への職場復帰拒否の攻撃は、JR大再編を核心的に貫くための動労西日本の組織破壊攻撃であり、JR西日本における外注化・非正規職化の突破口をなす攻撃だ。動労西日本はこのことを徹底的に明らかにし、路線的に闘い抜いて勝利した。
何よりも決定的なのは、動労神奈川を結成して雇い止め解雇を粉砕した勝利だ。動労神奈川は、JR東日本の車両清掃部門の外注会社「東日本環境アクセス」の青年労働者が、外注化・非正規職化への根底的な怒りを燃やしてつくり出した労働組合だ。職場の劣悪な労働条件、非正規雇用、過酷な業務への青年労働者の怒りの決起が、2月22日の組合結成に結実した。JR東日本と環境アクセスは、これに恐怖し、青年労働者への4月末雇い止め攻撃をかけてきた。だが、動労神奈川は3月26〜27日、24時間ストライキを貫徹した。その決起が雇い止めを粉砕し、いったん出された「3カ月雇用から1カ月雇用への切り替え」と4月末雇い止めを吹っ飛ばしたのだ。
これらの闘いは、動労総連合だけが青年労働者の根底的な怒りと結びつき、外注化・非正規職化を粉砕できることを明らかにした。
動労総連合を建設し労働運動の主流派に
「動労総連合を全国に」の路線と実践こそJR大再編に立ち向かい、この攻撃を打ち破ることができる。ますます激しく闘い、動労総連合を全国につくり出すことが求められている。
今年の4・25尼崎闘争は、安全を崩壊させるJR大再編に対し、全国に動労総連合を建設して大反撃をたたきつける決定的な闘いだ。
3月27日、大阪高裁でJR西日本の歴代3社長裁判の判決が出された。JR西日本の最高経営陣に尼崎事故の責任はないという許し難い判決だ。これを反動的テコにして、安倍政権とJR資本は全面的に破産している国鉄分割・民営化体制を国家を挙げて護持し、JRの全面的外注化にのめりこもうとしている。
階級的労働運動の前進で、JR西日本に事故の責任を絶対に取らせなければならない。JR体制を打倒する労働運動として動労西日本を圧倒的につくり出すのだ。
JR西日本との本格的激突はいよいよこれからだ。JR西日本の外注化・非正規職化の攻撃は、3・27判決を転換点にして始まるからだ。JR西日本はこれまで、2005年の尼崎事故の大きさの前に外注化・非正規職化を全面的には貫徹できなかった。尼崎事故が絶えずJR西日本を縛ってきたのだ。実際、検修外注化はほとんど進められていない。
JR西日本は本州3社の中で経営基盤は最も脆弱(ぜいじゃく)だ。今もそれは変わらない。こうした状況だからこそ、JR西日本は他社に先駆け真っ先に外注化に取り組み、早くも1990年代前半には多くの外注会社を立ち上げた。契約社員制度を最初に導入したのもJR西日本だ。「稼ぐ」を掲げて日勤教育を強制してきたのも同じ理由からだ。JR西日本が尼崎事故を起こしたのは必然だった。
JR西日本にとって、尼崎事故は巨大な足かせだった。この足かせを外して、全面外注化を強行しなければやっていけない――これがJR西日本の本音であり悲願だ。
3・27判決は、このJR西日本のどす黒い野望を解き放った。堰(せき)を切ったような全面外注化の攻撃が始まることは避けられない。JR西日本はすでに、この時期が来ることを待望して、全面外注化のための組織再編を進めている。何より検修部門の全面外注化が狙われている。北陸新幹線開通に伴う在来線の第三セクター化の攻撃の激しさに、JR西日本の意志が表れている。
この攻撃との激突を通してこそ、動労西日本はJR西日本の労働運動の主流派になることができる。JR西日本の外注化・非正規職化攻撃との決戦攻防を動労西日本の闘いとしてやり抜き、青年労働者の圧倒的結集をつくり出すのだ。
韓国鉄道労組など民主労総のゼネストに連帯して4・25尼崎闘争を打ち抜き、国鉄闘争全国運動の6・7全国集会に進撃しよう!
------------------------------------------------------------
4・25尼崎事故10周年弾劾!全国総決起集会
4月25日(土)午後1時 JR尼崎駅北口広場
集会後、事故現場までデモ行進
呼びかけ 国鉄千葉動力車労働組合、国鉄闘争全国運動・関西