【速報版】1面 動労水戸 勤務の全乗務員がスト 〝東労組と決別して闘おう〟
【速報版】1面
動労水戸
勤務の全乗務員がスト
〝東労組と決別して闘おう〟
3月14日のJRによるダイヤ改定の強行に対して、動労水戸は14日と15日に勤務に入っている乗務員11人がストライキに決起した。そして、14日には大子駅の近くにある水郡線営業所運輸科、勝田運輸区、水戸運輸区の3カ所の門前を順番に回り街宣を行った。街宣活動にはスト対象者と勤務に入っていない組合員、宇都宮や福島からの支援の仲間が結集し、総勢20人が参加した。
今回のストライキと街宣活動では、極限的な労働強化と地方切り捨てに徹底対決すると同時に、これまで一貫してJRと結託し施策を労働者に押し付けるために存在している東労組幹部を弾劾し、とりわけ青年労働者に東労組と決別して動労水戸に加入することを熱烈に訴えた。
午前10時、水郡線の運転士が勤務している水郡線営業所運輸科の前に集まった動労水戸組合員と支援の仲間は、運輸科で働く仲間に向けて訴えた。マイクを持った石井真一委員長は、このストライキはJRがかけてきている大攻撃に対する反撃の始まりだと宣言した。「このダイ改はさらなるすさまじい労働強化、業務の外注化をもたらす。MTS(水戸鉄道サービス)では業務の説明をまともにできなくても、結果だけを押し付けてくる。また、JRで60歳定年を迎えた労働者のエルダーの雇用先としても不足している。国鉄分割・民営化の破綻は北海道や貨物、九州の現実を見れば明らかだ」とJRを弾劾した。
昨年末に東労組と決別して動労水戸に加入しライフサイクル発令を粉砕した會澤憲一さんは、初めてのストライキに決起した。會澤さんは自分の職場に向けて、「自分が動労水戸に加入しこの組合は本当に組合員のことを大切に考えていると確信した」と2カ月間の実感を語った。照沼靖功さんは、會澤さんが動労水戸に加入した時に東労組が職場の掲示板に掲げた文章について、「動労水戸は絶対反対で闘っているが、東労組は会社の施策に対案を出さないといけないという。しかし、とことんデタラメな会社の施策に対して対案を出す必要がありますか? 東労組は対案を出すことによって結局会社の施策を推進している」と怒りで弾劾した。そしてこのような掲示板を使った動労水戸組合員に対する誹謗(ひぼう)は、動労水戸に対する組織破壊攻撃であるとし、絶対に許さないと語気を強めた。
次は午後2時、勝田運輸区前だ。この勝田運輸区は今回の3月ダイ改で上野東京ラインの開通により、一番の労働強化をかけられる職場だ。ここで働く国分勝之副委員長は、「JRは今回のダイ改で上野駅への乗り入れを、土浦と勝田の乗務員だけとし、水戸やいわきの乗務員はそこには入れなかった。区所の明確化と言って、勝田と土浦についてはこれまでにない労働強化であり、常磐線のすべての運輸区の乗務員が互いに助け合って安全な運行を維持してきた事実を否定する分断攻撃だ」とJRを弾劾した。「これでは新人の訓練も満足にできず、必ず事故というかたちで表面化する。尼崎事故のようなことが必ず起きる」と警鐘を鳴らし、「次のストライキはともに闘いましょう!」と勝田運輸区内の労働者に呼びかけた。
最後は、午後3時30分、水戸運輸区前だ。石井委員長は「ライフサイクル、外注化がもたらしているのは、安全の崩壊だ。東労組が会社と一緒になって労働者に押し付けている」と弾劾し、「東労組の組合員のみなさん。今こそ決断のときではないでしょうか。東労組と決別し、会社の力を借りて闘わずして青年を支配する組合幹部をぶっとばそう。動労水戸に入って一緒に闘おう」と呼びかけた。
會澤さんは「昨年末、ライフサイクルの発令がされる前に私は東労組に脱退届と、動労水戸に加入届を提出しました。会社は自分へのライフサイクル発令はできませんでした。明らかに会社は闘う労働組合に恐怖を感じています」と勝利感に満ちて訴えた。
最後に照沼さんの音頭でシュプレヒコールをやり、翌日の動労水戸支援共闘結成集会への結集を確認し、一日の行動を締めくくった。