星野闘争 寒さ対策を実施せよ 徳島刑務所に強く申し入れ
週刊『前進』06頁(2673号06面03)(2015/03/16)
星野闘争
寒さ対策を実施せよ
徳島刑務所に強く申し入れ
2月19日、星野再審弁護団の藤田城治弁護士は徳島刑務所で、「弁護団意見書」提出に向け星野文昭同志と討議した。その後、徳島刑務所に、星野同志をはじめ受刑者全員の健康と人権を守るための「寒さ対策」を実施するよう申し入れたことへの回答を求めた。
対応した庶務課長の植田は、暖房や湯たんぽについては「予算がない」の一点張りで、何の改善もしていないことを開き直った。また「申し入れが全国のいろんなところから送られてきていて、もう数十にもなっている」と激高し、打撃感をあらわにした。藤田弁護士は受刑者の健康維持は刑務所の最低限の務めであると強く申し入れた。
今冬の寒さは異常で、徳島でも雪が降り、山の中腹にある徳島刑務所では氷点下の日々が続いている。暖房を入れないことで受刑者の健康をおびやかし、損なっている。獄中40年の星野同志はアトピー性皮膚炎を悪化させ、耳にはしもやけができている。使い捨てカイロの使用を要求しているが、刑務所当局は許可しない。
昨年から再審弁護団、星野さんをとり戻そう!全国再審会議、全国の星野救援会や労働組合などが徳島刑務所に申し入れを重ねてきた。要求は、「居房に暖房を入れろ。湯たんぽの使用を認めよ。カイロの購入と使用を認めよ。防寒下着の購入と使用を認めよ。受刑者全員に健康診断を直ちに実施せよ」だ。寒さ対策こそ喫緊の重大課題だ。それを怠ることほど非人間的なことはない。
再審弁護団は1月7日までに回答するよう要求していたが、徳島刑務所が返事をしなかったため2月4日、「星野さんをはじめとする受刑者全員の健康と人権を守るために厳重に抗議するとともに、5項目を直ちに実施するよう」再度申し入れていた。
法務省は「刑務所の収容環境の維持及び処遇の実施」にかかる予算を、09年度から15年度までの間に54億円も削減している。刑務所は全国62カ所。1カ所平均で約1億円の削減だ。軍事費はかつてない規模にふくらませる一方で、受刑者の処遇に関する予算は削りに削っているのだ。断じて許せない。
大恐慌にあえぐ安倍政権は中東侵略に参戦し、治安弾圧を激化させる中で、医療など社会保障を解体して労働者人民を生きられない状態にたたきこんでいる。その最たるものが受刑者の健康と人間的生活を踏みにじる暴挙だ。安倍政権は打倒するしかない。この資本主義の社会を終わらせるために動労千葉、動労水戸とともに闘おう。全世界の労働者との国際連帯を発展させよう。韓国民主労総の4〜6月ゼネストと連帯し闘おう。
全国各地で連鎖的な星野絵画展と集会が開催されている。星野同志の闘いがすべての労働者の闘いと結びつく時代が来た。この結合は全証拠開示を求める100万人署名運動の力となって、必ず安倍政権の新自由主義、戦争政治を打ち倒す力となる。9・6徳島刑務所デモに総決起し、星野同志を奪還しよう。