3・29三里塚全国大結集で安倍を撃つ

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週刊『前進』06頁(2673号05面01)(2015/03/16)


3・29三里塚全国大結集で安倍を撃つ


 三里塚芝山連合空港反対同盟の3氏が、3・29全国集会への大結集を呼びかけるアピールを発した。農地裁判結審強行を弾劾し、栗山公園を労農学人民の海で埋め尽くそう。(編集局)

実力闘争爆発の会場で
 反対同盟事務局長 北原鉱治さん

 3月4日、市東さん農地裁判控訴審弁論で、東京高裁は突如として結審を強行した。心底からの怒りをもって弾劾し、全国のみなさんに3・29への大結集を訴えたい。
 会場は、1968年2〜3月の闘争を闘った旧成田市営グラウンド、現在の栗山公園だ。前年、67年の10月10日、空港の「外郭測量」と呼ばれる杭打ち作業に対し、反対同盟は必死の覚悟で座り込み闘争を闘った。
 その前後から全学連・反戦青年委員会と反対同盟との連帯が深まっていた。68年の2〜3月闘争は、全学連が機動隊を打ち破る実力闘争として爆発した。逮捕者、重軽傷者も多く出たが、反対同盟は快哉(かいさい)を叫び、大いに勇気づけられた。その時参加した人びとにも、それぞれ強烈な思い出がよみがえってくる場所だろう。
 国際情勢を見ると、世界のあちこちで戦火が上がり、第2次世界大戦を超える世界戦争へと進むのではないかとのおそれを抱く。安倍政権は勇ましい言葉をもてあそびながら、日々戦争をあおっている。いずれ成田を軍事使用すると言い出すことは、火を見るよりも明らかだ。そんな空港のために、市東さんの農地を取られてたまるか!
 だがこの空港のぶざまな姿をご覧なさい。敷地のど真ん中に、立ち退きを拒否して農家、田畑、神社、墓地、開拓組合道路などが存在している。それらに阻まれて滑走路は途切れ、誘導路は間をぬって不自然に折れ曲がって走っている。こんな欠陥空港は世界のどこにもない。50年に近い年月を闘ってきた三里塚闘争の正義と勝利がここに表れている。
 TPPと安倍新農政に怒る日本農民の先頭で、市東さんは闘っている。日本労働者・農民・学生は、自らの手で未来を切り開くため、三里塚に結集しともに闘おう。

悔しさバネに必ず勝つ
 天神峰 市東孝雄さん

 東京高裁・小林裁判長の結審を、絶対に許すことができません。法廷で明らかにすべきことがまだまだあり、証人調べもこれからという時に、突然審理を打ち切ったのです。この暴挙には、はらわたが煮えくり返るほど悔しい思いです。
 しかし、1年にわたり東京高裁で4回裁判を開かせNAAを追いつめて闘ってきたことは、弁護団の先生方と全国のみなさんの力による成果です。この悔しさをバネに、ますますがんばります。そして必ず勝利します。
 「国策」に対して真っ向から反対の声を上げるのは確かに大変なことですが、今の安倍政権のやり方をこれ以上黙って見ていたら、みな生きていくことはできません。集団的自衛権の閣議決定、派兵恒久法づくり、憲法改悪などの戦争政治を許すことはできません。農協を標的にしての農業つぶしにも本当に腹が立ちます。私が懸命に完全無農薬の有機農業に取り組んでいるとき、安倍政権は「日本の農家はどんどんつぶれてもいい。農地を大企業に売り渡せ」と言っているのです。
 でも、そういう社会のあり方を変えられるのも、われわれ労働者・農民じゃないですか。三里塚闘争の歴史はそれを証明してきたものです。
 動労千葉、動労水戸、福島、沖縄の闘いには大いに勇気づけられ、力をもらっています。郡山で開かれた3・11集会・デモには私たちも参加しました。これらと一体の闘いとして、三里塚もともに進みます。
 成田空港は地盤沈下が止まらず、破綻の危機に直面しています。これを24時間化し、さらにもう1本の滑走路を建設しようなどとは、言語道断です。地元住民の怒りとつながりながら、3・29は、成田市のど真ん中で集会とデモをやります。年輩の方々のノスタルジーというだけじゃなく、若い人たちにもどんどん来てほしい。勝利へ向けともに闘いましょう。

成田市民の怒りと結び
 東峰 萩原富夫さん

 小林裁判長による3月4日の結審は本当に許しがたい攻撃だが、まだまだ闘いは続きます。われわれはけっして負けてはいません。
 これまで約8年にわたって市東さんの農地裁判闘争を闘い抜いてきましたが、これ自体が偉大な勝利です。全国のみなさんの支援のおかげです。 控訴審段階での農地取り上げに反対する署名が、これまで2万3000筆を上回る数で寄せられました。この声をけっしてむだにすることはできません。今後もわれわれは、東京高裁に次々と攻勢をかけなければなりません。そして、必ず勝利判決をもぎとる決意です。
 3・29全国総決起集会に、全力での結集を訴えます。三里塚の底力を、とてつもない大結集という形で国家権力・東京高裁に見せつけ、思い知らせてやろうではありませんか。
 そして、ねばり強く続けてきた空港周辺地域での一斉行動の集大成として3・29をかちとりたい。騒音などによる生活破壊に対する成田市民の怒りは、日々高まっています。これまで抑えつけられてきたこの怒りを形にして表す集会です。地元住民と結合し、「成田空港なんかいらない。市東さんの農地を取り上げることは許せない」という声をさらに大きく広げる絶好の機会です。特に第3滑走路計画の旗振り役の成田商工会議所に対する弾劾を、徹底的にたたきつけよう。
 安倍政権に対する怒りが、あちこちから噴出しています。戦争と改憲、デタラメな経済政策、労働者の生活破壊、TPP推進と農業切り捨て、原発再稼働など、安倍政治によって世の中の様相が一変しています。三里塚はこれらすべてに対決する豊かな内容を、「空港絶対反対、農地死守」の原則を貫き、反戦と労農連帯の拠点として闘ってきた49年の歴史の中で育んできました。3・29の大成功で、私たちはそれを必ず証明します。

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