福島大学からの報告(下) A君を奪還!大勝利だ 獄中とキャンパスで団結し大反撃

週刊『前進』06頁(2671号05面04)(2015/03/02)


福島大学からの報告(下)
 A君を奪還!大勝利だ
 獄中とキャンパスで団結し大反撃


 2月24日、2・3福島大弾圧で不当逮捕・勾留されていた学友A君を不起訴奪還した。安倍の戦争政治=治安弾圧を完璧(かんぺき)にうち破り、起訴策動を粉砕した大勝利だ。労働者・学生の団結で弾圧をはね返し、3・11郡山闘争大結集への展望を切り開いた。
 「暴行」「傷害」の事実など初めから存在しない百パーセントのデッチあげだった。警察権力は自称「被害者」Sの供述と「全治10日の診断書」なるデッチあげ文書だけでは起訴に持ち込めないと焦り、目撃者探しのために福大キャンパス周辺のアパートをローラーし、最後は福大生・樋口正太郎君に2度にわたる出頭要請攻撃をかけてきたが、樋口君が毅然(きぜん)と拒否し、逆に23日に福島県警正門前で怒りの弾劾行動をたたきつけ、起訴策動を完全に粉砕した。
 2・3弾圧は、戦争と原発再稼働に突き進む安倍政権による反戦・反原発運動つぶしであり、フクシマの怒りを体現する福大学生運動破壊であり、「3・11郡山へ!」のうねりをたたきつぶそうとしたものだ。
 この弾圧を主導したのが福島大当局=中井学長体制であったということが重大だ。福大当局は、当日に「事件現場」などまったく目にしていないにもかかわらず、Sの言葉のみを取り上げてA君を福島県警公安に売り渡して逮捕させた。翌日には全福大生にメールを送り、「身の危険を感じたら当局に通報を」と誹謗(ひぼう)中傷し、三浦副学長が地元TVニュースで同様のことを語り、福大学生運動を圧殺することを宣言した。
 2月12日の福大キャンパス集会でも、神子副学長を先頭に弾圧に乗り出してきた。これこそ3・11原発事故以来、表向きは「脱原発」を掲げながら、福大生の決起を陰に陽に押しつぶそうとしてきた福大当局の醜悪ななれの果てだ。しかもあれだけ逮捕のことを騒ぎ立てたにもかかわらず、24日のA君奪還後は沈黙と逃亡を続けている。
 2・3弾圧直後から全学連は現地決戦体制を形成し、猛然と反撃に出た。椎名千恵子さんを先頭とする3・11反原発福島行動実行委員会の仲間たちと固く団結し、福大キャンパスと福島全体を席巻し、広範な怒りの声を生み出していった。弾圧が3・11集会つぶしであり、安倍の戦争政治と一体であることは誰の目にも明らかであり、多くの労働者民衆から支持の声が寄せられ、新たな福大生の決起も生み出されている。
 10日の記者会見、12日のキャンパス集会、14日の福島市内デモ、23日の福島県警弾劾行動を連続的にたたきつけ、全市的な宣伝カーの登場と中井学長宅抗議行動もうち抜いた。そのすべてが敵を包囲し、弾圧粉砕の力となった。安倍政権、福島県警、福大当局は完全に墓穴を掘ったのだ。
 とりわけ、全国学生との団結の中で福大生・樋口君が屹立(きつりつ)したことが勝負を決した。樋口君は11年3・11から一貫して反原発闘争に取り組み、福大当局の陰湿な弾圧や分断攻撃をはね返して不屈に闘い続けてきた。今回の勝利は、A君の完全黙秘・非転向の闘いと並んで、樋口君という革命的存在への国家権力・福大当局の敗北である。3・11大結集から福大学生運動の爆発=福大自治会再建へと突き進む大チャンスだ。
 24日の奪還を受け、25〜26日の国立大前期入試情宣は大いに盛り上がった。署名が30筆とれ、注目の中で受験生にビラが吸い込まれるように受け取られ、あちこちで討論の輪ができた。「原発反対!」「まだ事故は終わっていません」「原発は危険です。私は反対です」と怒りの声が続々と寄せられた。茨城県から来た受験生は「入学後はできる範囲で協力します」と頼もしく宣言。全学連の存在と闘いが希望となって新たな決起をつくり出している。3・11に全国学生は大結集しよう!
(F)
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