不当解雇から28年 国鉄集会が全国で

週刊『前進』08頁(2670号03面01)(2015/02/23)


不当解雇から28年
 国鉄集会が全国で

札幌
 小玉さんが熱い訴え
 初参加者迎え画期的成功

(写真 国鉄闘争の切り開いた地平を語り、動労水戸支援共闘結成を訴える小玉忠憲さん【札幌市】)

 札幌市内で開催された「戦争と生活破壊に立ち向かう2・15国鉄集会」は、悪天候にもかかわらず34人が結集し、うち17人が初参加者という画期的な成功をおさめた。
 冒頭、星野解放歌「ソリダリティ」を斉唱。1月に徳島刑務所で星野文昭さんと面会した弟の星野修三さんが連帯アピールを行い、絵画展など支援の拡大を訴えた。
 札幌圏連帯労組の堀井克幸委員長と自交総連北海道地連の堀川忠委員長が主催者あいさつを行い、続いて国労原告団・国労秋田闘争団の小玉忠憲さんが講演した。小玉さんは、初めに星野文昭さん奪還への決意を表明し、続いてこの間の国鉄闘争の前進を報告。特に動労水戸の被曝労働拒否の闘いは原発労働者の決起につながるとの確信を語り、動労水戸支援共闘結成の重要性を訴えた。
 次に自交総連さくら交通労組の河野晃興委員長が基調報告を行った。河野さんは「日帝の中東参戦情勢の中で、国鉄決戦を軸に闘うことに勝利の展望がある。JR北海道の安全崩壊、北海道新幹線開業にともなう赤字路線廃止・地方切り捨ての攻撃に対し、これと対決する闘いの基軸は北海道に動労総連合をつくることだ」と強調した。
 女性労働者が、3・1婦人民主クラブ講演会を成功させ、北海道に婦人民主クラブ全国協を立ち上げると決意表明。道南ユニオンの代表は、2・1人質殺害事件は安倍の中東参戦がもたらしたものだと弾劾し、安倍の応援団として登場した共産党と対決して「道南にも動労総連合をつくる」と宣言した。NTT労働者は官製春闘を打ち破り職場から闘うと決意表明。NAZENさっぽろの仲間は動労水戸支援共闘結成の意義を強調した。
 2・15集会の成功をもって、北海道での動労総連合建設、国鉄闘争全国運動・北海道の発展を支える労組的取り組みの発展が始まった。3・11郡山闘争―3・15動労水戸支援共闘結成へ、全国の仲間とともに闘う決意が集会にみなぎった。

福岡
 羽廣さん、石﨑さんが決意
 国鉄・公務員決戦勝利誓う

(写真 怒りを込めて国労本部を弾劾する石﨑さんの決意表明に参加者全員が聞き入る【福岡市】)

 国鉄闘争全国運動・九州の主催する2・15福岡集会が福岡市内で開催された。
 主催団体の竹内良夫共同代表が開会を宣言し、続いて全学連の学生が「戦争法案粉砕の安保闘争を巻き起こし、九州の地で全学連運動をつくる」と元気に連帯あいさつを行った。NAZEN福岡事務局は川内原発再稼働阻止、3・11郡山への決起を呼びかけ、さらに元原発労働者の梅田隆祐さん、長崎の仲間、3・14婦人民主クラブ全国協・福岡支部結成集会のアピール、星野文昭さんを取り戻す会・九州からのアピールが行われた。
 国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんと鳥栖闘争団の石﨑義徳さんが登壇した。羽廣さんは「1987年2・16解雇、ここからすべてが始まった」と振り返り、国鉄解雇撤回10万筆署名の達成と3月ダイ改阻止、動労総連合建設を呼びかけた。石﨑さんは「国労は一切責任を取らず和解した」と怒りを表明し、2・19国労原告団控訴審結審闘争を闘う決意を表明した。
 自治体労働者は「『公務員改革』反対の闘いと国鉄闘争を一つに」と問題提起を行った。「安倍は施政方針演説で『戦後以来の大改革』を掲げ、国保の都道府県移行など『公務員改革』攻撃を強めている。勝利のかぎは国鉄と公務員決戦を一つにして闘うことだ」と語り、ダイ改阻止の動労千葉スト―3・15動労水戸支援共闘会議結成をかちとることを訴えた。
 虹ケ丘学園労働組合の野下英二委員長は「虹ケ丘廃園の責任は県にある」と発言。国保の労働者は「国保の県移行は国鉄分割・民営化と同じ攻撃。労働者が団結すれば勝てる」と訴えた。教育労働者は「学校統廃合による1万8千人の首切りを許さない」と発言し、合同労組レイバーユニオン福岡の藤江書記長は15春闘勝利へ決意表明。最後に主催団体事務局が「4・1清算事業団解雇25年! JR博多駅行動」と3月ダイ改阻止・動労総連合建設の方針を提起し、自治体労働者の団結ガンバローで集会を締めくくった。

岡山
 中四国各県から150人
 動労西日本など4労組が主催

(写真 国鉄、自治体をはじめ中四国各県から闘う仲間が結集し、「動労総連合を全国に」を合言葉に全職場で闘う労組を建設する決意を固めた【岡山市】)

 中四国国鉄闘争集会が15日、岡山市内で開催され、動労西日本、愛媛県職労、自治労倉敷、広島連帯ユニオンの主催4労組をはじめ、闘う労組の仲間を中心に150人が集まった。
 主催者あいさつに立った自治労倉敷の百本敏昭委員長は「国鉄闘争こそが改憲・戦争を阻止してきた。国鉄を軸に階級的労働運動を復権しよう」と訴えた。動労西日本・山田和広書記長の解雇権乱用訴訟弁護人の大石和昭さん、NAZEN山陰、徳島・星野さんを救う会からあいさつを受けた後、動労西日本の大江照己委員長が基調報告。
 大江委員長は「今こそ国鉄闘争の炎を大きく燃え上がらせよう。『動労総連合を全国に』を合言葉に全産別・全職種・全職場で闘おう」と強調した。続いて山田書記長が「私たちは国鉄闘争30年の偉大な地平に立っている。勝利のかぎは動労千葉や動労水戸のような労組拠点建設だ」とアピールし、3月ダイ改阻止、青年労働者の獲得、動労西日本の組織拡大へ先頭で闘う決意を表明した。続いて動労西日本の岡崎昭夫組合員、共に闘う国労の会・米子の鷲見貢さんらが動労総連合建設への決意を表明した。
 後半は公務員決戦アピールで始まった。「公務員賃金制度の解体・人事評価を許さず、被曝労働拒否で伊方原発廃炉を」と訴えた愛媛県職労・中村圭司副委員長に続き、自治労倉敷女性部長、広島市の非正規労働者が発言。教育労働者からは日教組香川三観地区の須藤角一委員長、広教組の倉澤憲司さんが発言した。さらにJP労組中予支部の岡本啓三さん、岡大医学部職組の矢田範夫さん、広島連帯ユニオン草津病院支部の中山崇志委員長と支部員、高陽第一診療所労組の森末一義委員長、徳島医療福祉労組、岡山の合同労組・マスカットユニオンの木村守男書記長、広島連帯ユニオン青年部の宮原亮さんが発言した。
 最後に愛媛県職労委員長の宇都宮理さんが閉会あいさつ。「国鉄闘争はすべての職場の労働者に共通する闘いであり、戦争や原発に反対する労働者の闘いの基本が国鉄闘争にある」と集会をまとめた。最後に広島連帯ユニオンの鈴木範雄委員長が団結ガンバローで締めくくった。

郡山
 110人が集会とデモ
 動労水戸支援共闘結成へ



 郡山では、雪混じりの寒風が吹きつける中、駅前街宣行動をやりぬき、110人の結集で2・15国鉄集会IN郡山をかちとった(写真上)。
 主催者あいさつに立った国労郡山工場支部の橋本光一さんは「福島大学で反原発のビラをまいたA君に対するデッチあげ不当逮捕を絶対に許さない。3・11反原発福島行動の爆発で反撃する」と宣言。「動労総連合の青年と固く団結し、動労千葉・動労水戸と一体で闘う労働組合をつくろう」と力強く提起した。
 特別報告は動労水戸副委員長の辻川慎一さん。「中東、ウクライナ、朝鮮半島などで戦争情勢に突入している中、この時代にどう向き合うか。宗教では世界は一つになれない。本来、人間社会は他者の労働を前提とした共同性(協働性)で成り立っている。世界の労働者が団結して一つになった時、新しい社会が生まれる。動労水戸は被曝労働を絶対に許さない闘いをやってきた。われわれが絶対にあきらめず闘えば、新しいものが必ずできる。一人ひとりの存在の決定的大きさをはっきりさせて動労水戸支援共闘をつくり上げよう」
 続いて動労水戸支援共闘の結成に向け、青年の仲間が「自分の職場で支援共闘をつくり、それと一体で原発労働者、除染労働者の中に労働組合をつくろう」とアピール。
 青森・六ケ所村の核燃サイクル施設や大間原発建設と対決してきた南部バス労組の仲間は「被曝労働拒否の闘いは労働組合の生命線」と発言。さらにふくしま合同労組、全金本山労組、自治体、教労、郵政の労働者、星野さんを取り戻す会、婦人民主クラブ全国協議会、全学連、3・11実行委から報告と決意が語られた。集会後は街頭に飛び出し、青年の怒りあふれるコールでデモを行った(写真下)。
(F)

新潟
 JR大再編阻止へ
 〝青年の手で動労総連合を〟

 国鉄闘争全国運動・新潟と新潟地域一般労働組合の主催する2・15国鉄集会は、45人の結集で大成功した(写真)。
 基調提起をJR関連企業で働く青年労働者が行った。「中東侵略戦争参戦の安倍を倒そう。3・14JRダイヤ改定は信越線・北陸線の第三セクター化であり、JRからの大量出向と新潟鉄道サービス(NTS)の大幅な要員削減であり、JR大再編攻撃の始まりだ。昨年4月に分社化された新津車両製作所では、製造現場がバラバラに分断され、労災や物損が多発している。今こそJRと関連職場に動労総連合をつくろう。1047名解雇撤回闘争と動労総連合を全国に広げることこそ労働運動の再生の道だ」
 次に動労千葉弁護団の森川文人さんが講演を行い、「団結をつくるために、まずは自分が主体的に動くことから始めよう」と提起。また動労総連合強制出向無効裁判の現状に触れ「外注化は職場の団結を破壊し、指揮系統をバラバラにし、事故が発生してもJRは責任をとらない」と弾劾、これと対決する国鉄闘争の意義を強調した。
 新潟・星野文昭さんと連帯する会、NAZENにいがた、新潟市再任用解雇撤回裁判の弁護士の発言に続き、JR貨物の国労組合員が「青年の手で動労総連合をつくっていく。自分が前に出て行く時だ」と決意表明した。国労新潟県支部執行委員の星野文男さんは15春闘への決起を呼びかけた。新潟地域一般労組の書記長は「動労総連合建設を担い、自らも派遣会社に対し労働契約打ち切りを許さず闘う」とアピール。最後に国鉄闘争全国運動・新潟の坂場信雄代表の団結ガンバローで集会を締めくくった。
(新潟A)

北陸
 新幹線開業と対決
 三セクに闘う労働組合を

 「国鉄分割・民営化で不当解雇から28年 2・15北陸労働者集会」(実行委員会主催)が金沢市内で開催され、石川・富山から20人の労働者・学生が結集した(写真)。
 司会・主催者あいさつの後、郵政の青年労働者が基調提起。「『対テロ』を口実にした安倍政権の中東侵略戦争参戦を止めよう。新自由主義との闘いは全世界の労働者の共通の課題。国鉄闘争を軸とした労働者国際連帯で新自由主義に反撃し、新しい労働者の政党をつくろう」と訴えた。
 動労水戸支援共闘結成の訴えが行われた後、討論が行われた。「日本人人質事件は職場でも関心が高く、論議になっている」「安倍のやり方は帝国主義の常套(じょうとう)手段だ。労働者の国際連帯でブルジョアジーを打倒するしかない」「1%の資本家連中に貧困などを解決することはできない。石油をめぐる中東支配が戦争の原因だ」「株や資産運用で得る率が労働者の賃金上昇を上回っている。そのほころびが民営化などの形で現れている。労働者が団結して党をつくり、社会を変えることが求められている。こういう集会を地道にやっていくことが重要」など、活発な意見が出され、職場の闘いをめぐって路線的な討論が進んだ。3月14日の北陸新幹線開業にともなう北陸本線の第三セクター化(石川・富山・新潟の3社に分割)をめぐって、「第三セクター会社の中に闘う労働組合をつくる挑戦をしなければならない」と元国鉄労働者が発言。元教育労働者の女性も「今がチャンス。現場で一から運動をつくっていくことが大事」と述べた。
 参加者は階級的労働運動の実践と拠点の建設を決意した。
(北陸・K)

東海
 労働法改悪を弾劾
 国鉄闘争の力で改憲阻め

 2月15日、「国鉄分割・民営化から28年 労働者集会IN名古屋」が熱気に満ちてかちとられ、愛知・三重・岐阜の仲間が集まった。
 冒頭、獄中40年の無実の星野文昭さんを取り戻そうと「ソリダリティ」を合唱した。
 「許すな!解雇自由/労働者派遣法改悪批判」と題して講演した加藤寛崇弁護士は、職務などを限定する「ジョブ型正社員(限定正社員)」制度の導入を「安倍政権の新自由主義政策の一貫としての労働政策」と批判。また解雇の金銭解決制度は、解雇を容易にし「労働移動」を促進して労働条件を低下させ、人材ビジネスにはもうけを確保させるものと弾劾。さらに労働者派遣法改悪案を批判した(写真)。
 動労千葉を支援する会・東海事務局長を講師に動労千葉最高裁闘争パンフの学習をし、解雇撤回・JR復帰10万筆署名達成の決意を固めた。
 動労千葉を支援する会・東海事務局が「改憲と対決する国鉄闘争」と題して基調提起を行い、「『イスラム国』に拘束された日本人が殺害された事件の責任は、安倍の中東歴訪と中東侵略戦争への参戦にある」「侵略戦争参戦は、日本帝国主義ブルジョアジーの石油利権・通商利権の拡大のためだ」と弾劾。国鉄闘争を先頭に階級的労働運動を確立し、動労総連合を全国につくり、その力で第2の分割・民営化攻撃を粉砕しようと呼びかけ、3・10中部電力抗議申し入れ行動、3・11反原発福島行動、3・15動労水戸支援共闘結成への賛同を訴えた。
 青年労働者の音頭で団結ガンバローを行った。その後の「団結!交流会」は、参加者の職場闘争についての意見交換会で盛り上がった。
(東海合同労組 坂野康男)

沖縄
 〝国際連帯の飛躍を〟
 5・15闘争へアピール採択

 国鉄闘争全国運動・沖縄の主催する「国鉄分割・民営化で不当解雇から28年 2・15沖縄国鉄集会」が那覇市でかちとられた(写真)。
 集会は国鉄闘争全国運動の呼びかけ人・沖縄中部合同労組副委員長・北中城村議会議員の宮城盛光さんの司会で進められた。同じく国鉄闘争全国運動・沖縄呼びかけ人の金城幸男さんが主催者あいさつに立ち「動労千葉のように一人の首切りも許さない闘いが重要だ。この労働運動の原点に立って闘おう」と訴えた。
 基調報告はJP労組の松本未土さんが行った。松本さんは、「国鉄分割・民営化の本質は総評と国鉄労働運動をつぶし、改憲・戦争のできる国へと転換することにあった」と提起し、動労千葉が分割・民営化絶対反対を貫き、すべての労働者に「闘えば勝てる」ことを示したと明らかにした。そして「今年の5・15沖縄闘争を国際連帯の重大な飛躍点として闘おう」と訴え、「動労総連合を全国に」の大方針のもと、あらゆる職場に階級的労働運動をつくる闘いを訴えた。
 動労千葉を支援する会・沖縄中部の会、同・電通沖縄、同・基地労働者の会の仲間がそれぞれの闘いを報告。さらに日本IBM・ビジネスサービス(IJBS)労組、沖縄南部合同一般労組、沖大学生自治会の仲間が発言。5・15闘争へのアピールをIJBS労組の富田晋委員長が読み上げ、また星野文昭さんの「緊急の寒さ対策を求める申し入れ」を集会の名をもって行うことが提起され、基調報告とともに集会の参加者の拍手で一括して採択された。
 最後に、国鉄闘争全国運動・沖縄の呼びかけ人の崎浜秀俊さんがまとめの発言を行い、ガンバロー三唱で締めくくった。

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