闘いは進む 青年の職場から 自治体現業 非正規化・民間委託化と闘い労組権力に挑戦 関西 木村優樹
週刊『前進』06頁(2669号03面04)(2015/02/16)
闘いは進む 青年の職場から
自治体現業 非正規化・民間委託化と闘い労組権力に挑戦
関西 木村優樹
奈良市でも「財政健全化・行政のスリム化」の名のもとに行われる職員の賃金カット・非正規化・民間委託化攻撃と闘っています。
私は現業職場で働いていますが、毎年賃金カットが行われ、退職不補充による非正規化がどんどん行われています。現場の非正規化が進む中で、「これ以上は現場がもたない」という訴えに対して当局が出してきた回答が「民間委託」です。絶対に許せません!
そして、立て続けに職種変更・任用替えで分断を持ち込んでいます。当局は現業職全廃と民間委託のため、要するに現場の団結を破壊するためならどんな手も使ってくるということです。
また、ただでさえ正規の代わりとして雇用されている臨時職員に対して当局は先日、「予算がないから勤務日数を年間216日から192日にしてほしい」「一部雇い止めをしたい」と言ってきました。強行したら月に1万円以上のカット、年収が約100万円になります。それがどれだけ大変なことか、まったくわかっていません。しかも非正規でも「公務職」ということで副業も禁止されています。みんな生活のために働いていますが、結婚して家庭を持つことさえためらわれるほど抑圧されています。
この問題を「臨時職員だけの問題」に切り縮めず、正規―非正規の団結で支部への最大の攻撃ととらえて闘おうと呼びかけました。何より自分自身が決断して、その先頭で闘いを開始した途端、ものすごい団結を生み出すことができました。
民間委託や非正規化の激しい攻撃に対して現場からは「市長が決めたことは変わらない」「組合が反対と言っても変わらないなら仕方ない」など、ネガティブな意見も出されます。でも、組合の指導部の方針の出し方と議論のつくり方で、現場の状況はまったく変わるのです。そういう闘い方をつかんだのが、この間の組合権力への挑戦の過程でした。
私たちは非和解を貫くために、市長とも体制内組合幹部ともやりあってきました。組合権力を取る挑戦をし、いったんは権力を取り返されましたが、定期大会ではわれわれの方針と覚悟の行動に多数の代議員が拍手する事態が起こったのです。
現場労働者は職場を守るために必死です。戦争と大恐慌の今、展望が見いだせる方針を待っています。妥協すれば未来があるなんてまったくの幻想です。それでは体制内組合幹部によって絶望を組織されてしまいます。私たちの闘いのみが、分断攻撃を団結の力に変えることができるのです。
いつも譲れない闘いばかりで、時には「本当にこの道を進んでもいいのか?」と思うこともありますが、その時は仲間と徹底的に議論をして、路線をはっきりさせて闘っていきたいと思います。
みなさん、ともにがんばりましょう!