ダイエー解雇にスト 閉店第1号=八王子店で決行
ダイエー解雇にスト
閉店第1号=八王子店で決行
2月1日午前9時、ダイエー八王子店前に結集した40人の支援者の拍手がわき上がる中、ストライキに突入した合同労組八王子の組合員が次々と店内から出て来て、「スト決行中」のプラカードを手に甲州街道に面した入り口に勢ぞろいした。その数6人。
ダイエーは本年1月1日でイオンの完全子会社となった。全国280店舗を順次閉店し、全国2万数千人の労働者を雇い止め=解雇する方針だ。ダイエー八王子店は2月15日、全国に先駆けての閉店第1号となる。従業員139人中、正社員を除くほとんどの非正規労働者が解雇だ。断じて許せない。
この間、合同労組八王子は、①ダイエー八王子店閉店後もすべての労働者の職場を保証すること、②労働条件の切り下げをしないこと――を要求して団体交渉を続けてきた。勝手に店舗を閉店して労働者には職場も保証しない、これではまったくの使い捨てだ。まして外注化された企業で働く清掃労働者には、「慰労金」も職場も保証しない。この日のストライキは、誠実な回答を示さないダイエー資本に対する断固たる決起だ。
合同労組八王子の石川正浩執行委員の司会でスト突入集会が始まった。冒頭に合同労組八王子の末松隆司書記長が経過報告。「本日のストライキは今後始まるダイエー2万数千人の解雇に対する怒りの決起の先駆けだ。全国のダイエー労働者の決起を呼び覚ます闘いをやろう」とあいさつ。
当該組合員からの決意表明では、「私は18年もここで働いてきた。もともとはダイエーの直雇いだったのに、いつの間にか別の会社から給料が振り込まれてきた。本人の了承もなく今や4次下請けです。そうしておいて『あなたとは直接雇用関係にない』と差別するのか! 断じて許せません」「掃除のおばさんだからと言って、なめんじゃないよ」と、腹の底からの怒りが訴えられた。
続いて合同・一般労組全国協の小泉義秀事務局長が「みなさんのストライキは、解雇自由の労働法制を狙う安倍政権に対する根底的な決起だ」と激励。さらに「君が代」不起立被処分者の根津公子さんや支援の仲間から次々とエールが送られた。三多摩労組交流センターの徳永健生代表から「ストライキ決起は必ず闘う労働組合を呼び覚まします。ともに闘おう」と激布が手渡された。合同労組八王子の清水啓安委員長が「これは第1波のストライキだ。これから厳しい闘いとなりますが、支援をよろしくお願いします」とまとめのあいさつを述べた。
集会中、ビラを見たダイエーを利用する市民から「頑張って下さい」と声援がよせられた。最後にダイエー八王子店を一周するデモを意気高くやりぬいた。
その後の八王子労政会館での総括集会では、当該組合員から「昨日、ダイエーのお客さんから『長い間ありがとう。頑張ってね』と激励を受けた。不安で大変だが、この闘いに命をかけるつもりだ」。別の青年は「団結して闘うことの大切さを知りました」と晴れやかに決意表明した。
清水委員長の音頭で団結ガンバローをして、一日の行動を終了した。
(合同労組八王子・S)