安倍打倒・安保国会決戦の先頭で学生自治会は闘う マル学同中核派・京都大学支部
週刊『前進』06頁(2667号05面01)(2015/02/02)
安倍打倒・安保国会決戦の先頭で学生自治会は闘う
マル学同中核派・京都大学支部
(写真 昨年11月12日、京都大学での公安警察摘発を受けて同学会中執を先頭に講義室で討論集会が行われた)
1月19日、日帝国家権力・大阪地検は全学連副委員長・京大同学会書記長の作部羊平君を「建造物侵入」のデッチあげで起訴した。これは昨年の全国学生運動と京大学生運動の前進に対する報復弾圧であり、侵略戦争国家化のために労働運動・学生運動をたたきつぶそうという国家意思である。全国学友はこの戦時下弾圧を満身の怒りで打ち砕こう。3・11郡山に結集し、新歓闘争から4〜6月安保国会決戦を大爆発させ、全国大学に学生自治会をつくろう。作部君を今すぐ取り戻そう。
勝利の地平への権力の反動を打ち破れ!
あらためて、昨年の全国学生の闘いが歴史的勝利を切り開いていることを確認したい。5月、安倍政権の「集団的自衛権行使容認」議論が社会的焦点となる中、日米安保体制の最大の実体である沖縄現地に沖縄大学学生自治会を再建した。この闘いはブルジョアジーへの屈服の道を開く現下の「オール沖縄」路線の対極にそびえ立っている。7・1閣議決定に対しては「戦争・民営化と闘う学生自治会建設」をスローガンに9月全学連大会で新執行部を樹立し、秋の各大学キャンパス集会から10・21国際反戦デー闘争の復権へと進んだ。
11・2労働者集会のデモ中の3学生不当逮捕はこれへの反動だったが、その後の京大での公安警察摘発の快挙は敵の攻撃の反動性・もろさを全社会に暴き、団結の拡大に転じた。京大での勝利は敵権力を震え上がらせ、労働者・学生を激励した。ここに戦争を止める展望があると示した。
すべての闘いの先頭に立ち、その勝利を体現した存在が作部君だ。敗北した国家権力は憎しみを込めて作部君弾圧に踏み込んできた。だからこそ、この2〜3月に闘って闘って闘い抜く中に作部君を取り戻す力がある。
戦後70年談話と安保関連法めぐる決戦へ
安倍政権は「1・7パリ事件→1・20人質事件」をもテコに、さらなる戦争国家化に突き進もうとしている。4月統一地方選後には安保関連法案が国会提出され、5〜6月には強行採決が狙われている。安倍の訪米と日米安保ガイドライン再改定が策動されている。8月15日には安倍が「戦後70年新談話」を発表するとしている。向こう半年間のすべての過程が、安倍政権と労働者・学生との歴史的な階級決戦だ。「戦後70年新談話」とは、「1945年ポツダム宣言受諾→1951年サンフランシスコ講和条約」として強制された日帝の敗戦帝国主義としての制約を右から反動的に突破するものだ。それは米帝との関係でも、アジア人民との関係でも、何よりも日本プロレタリアートとの関係でも激烈な矛盾点となり、破産していくものでしかない。
とりわけ、その中で「戦後革命」「憲法・安保・沖縄」「国鉄分割・民営化」を最大焦点とした「戦後」の日本社会のあり方そのものの是非をめぐる大激突に全社会を引きずり込む。そして「戦後」とは、日帝ブルジョアジーにとっては階級闘争を鎮圧することのできなかった敗北の歴史だ。
安保・戦争・改憲国会と「戦後70年新談話」をめぐる全社会的な激突は、「戦争と大失業」を不可避とする資本主義・帝国主義を打倒するプロレタリア世界革命、そして新たな革命的労働者党を求めていく。
東大と京大の戦争協力を絶対に許すな
来年度予算案が示すものは国家財政の崩壊だ。社会保障費削減と増税での「成長」という幻想を描いても「財政再建」はありえない。防衛予算が過去最大となったことは重大だ。その中で大学がいっせいに軍事研究に走り出している。東大が軍事研究容認に舵(かじ)をきった。京大でも法学研究科教授・中西寛が安倍首相の私的諮問機関「安保法制懇」に入り込み、集団的自衛権行使容認の閣議決定を後押しした。現下の戦争情勢には口を閉ざし、実際に進む大学の戦争協力には「研究者の良心」なるもので言い逃れるのが今の大学当局の姿だ。「大学の自治」は地に落ちた。大学を戦争反対のとりでにする主体として、学生自治会の登場が待ったなしだ。
学生寮への攻撃は全学生に対する攻撃
京大は昨年、文科省が公募した「スーパーグローバル大学創成支援」に「ジャパンゲートウェイ構想」を申請し、承認された。10年計画で予算は年5億円、授業内容から入試・単位制度、人事・経営体制まであらゆる学内制度の改革プランだ。達成目標として「外国人教職員倍増」「留学生倍増」「TOEFL iBT(=英語のテスト)80点以上の学生を過半数に」「留学生宿舎の拡充」「世界大学ランキング・トップ10入り」「年俸制導入」などがあげられている。いずれも教職員間・学生間の競争をあおり分断し、自治会・職組・教授会を破壊し、大学の民営化を進めることが狙いだ。これは安倍政権の「民営化・外注化・非正規職化」「鉄道・原発などのインフラパッケージ輸出」政策と一体の戦争協力政策だ。その最大の目的は学生運動の爆発を阻止することにある。学生寮をめぐる攻防が要だ。現在、吉田南構内に学生寮新棟の建設が進められ、当局が寄宿料値上げを画策している。寮自治会が闘って維持してきた安価な寄宿料はものすごい存在感を持ち、学生全体の中に階級意識を生み続けてきた。当局は値上げをテコに寮自治会の基礎的団結を解体しようとしている。攻撃の目的は、「値上げで金もうけする」ことではなく「大恐慌情勢下で寮自治会すら値上げを容認した」という敗北感を全学生に与えることにある。寮への攻撃は全学生への攻撃だ。
しかし、学生は黙っていない。「学費・就活・奨学金」という学生の三重苦に無責任な京大当局に対し、「生きさせろ」の怒りが爆発しつつある。
あらためて同学会や寮自治会の闘いの重要性が明らかになっている。同学会・寮自治会の闘いは、既成事実への敗北感で学生を屈服させようとしてきた当局の思惑を打ち破り、攻撃を学生の怒りに転じてきた。「民主派」を装う山極寿一総長体制の矛盾をつき、同学会・寮自治会への求心力を高めてきた。
革命への目的意識性のもとに、拠点の闘争と団結をつくり上げよう。そのために、全学生は「戦争と革命」の時代認識とマルクス主義で武装しよう。すべての京大生はマル学同に結集し、15年決戦を切り開こう。