闘いは進む 青年の職場から 民間 反合・運転保安闘争路線で職場に組合の旗立てる 関西 三吉一樹

発行日:

週刊『前進』06頁(2666号03面04)(2015/01/26)


闘いは進む 青年の職場から
 民間 反合・運転保安闘争路線で職場に組合の旗立てる
 関西 三吉一樹


 私は関西で学習参考書の原稿作成、編集、校正の仕事をしています。会社は大手出版社の外注先。大変な仕事ですが、子どもたちの成長に寄与でき、大きなやりがいと誇りを持っています。
 私は今の会社に入って1年と少しになりますが、自分の会社を「ブラック企業」だとは思っていませんでした。会社は残業代をすべて支払い、労働者を解雇することはなく、いじめやパワハラもないからです。このような状況でいかにして階級的団結を形成するのか、というのが切実なテーマでした。資本による露骨な攻撃が来ない限り、労働者は立ち上がらないのではないかと思うこともありました。
 しかし、この考えは私の中で徐々に転換していきました。
 この業界では、今年4月の小学校の教科書改訂および来年4月の中学校の教科書改訂に伴い、数年に一度の繁忙期に入っています。そのため、私の会社でも月の残業時間が時に100時間に達することがあります。ある頃から社長に次のようなことを言われるようになりました。「君の仕事は丁寧だが、遅すぎる」「もっと要領よくやれ」と。また、直属の上司からも「どんどん流用して問題づくりに時間を割くな」と指示されました。
 私は表面的には従ったものの、心のどこかで引っかかりを感じていました。それは、安全をないがしろにし、労働者から誇りを奪う資本の合理化に対する反発でした。
 私は個人的な「運転保安闘争」に入りました。ミスを防ぐために必要な時間をしっかり取って仕事をすることです。
 しかし、このことが資本の激甚(げきじん)な反応を引き出しました。ある時、社長と上司に呼び出され、「このままでは会社に居てもらうわけにはいかない」「君みたいな人ばっかりなら会社は倒産や」と告げられました。私は非常に悔しい思いをしつつも、その場の雰囲気に圧倒され、何も言えませんでした。
 その後、地区の仲間と議論する中で、これが合理化に反対する私への解雇攻撃だとはっきりしました。つまり、私の「運転保安闘争」が引き出した事態です。
 私の会社では、少し前に決定的なミスを出したことがあります。その原因が合理化(人員削減、労働強化)にあることは明らかです。間違った教材を子どもに使わせるわけにはいかないという私の思いと資本の合理化攻撃は相いれません。
 私は、このような常日頃の労働過程そのものが労働問題であり、労働組合の取り組むべき課題だと気づきました。長時間労働や合理化攻撃は特にそうです。しかも、労働者が個人的に反撃しても抹殺されるだけであることもつかみました。やはり、労働組合の団結で反撃しない限り何も変わらないということです。
 まず自分の職場に組合の旗を立てることです。国鉄闘争の地平で勝負すれば勝てる時代に入っています。動労千葉の「反合・運転保安闘争路線」を学び直し、前進していきたいと考えています。
このエントリーをはてなブックマークに追加