青年労働者新年座談会 安倍政権を打ち倒せ 動労総連合を全国に 労働者が天下を取る時だ 党と労組拠点をつくろう

週刊『前進』12頁(2663号04面01)(2015/01/01)


青年労働者新年座談会
 安倍政権を打ち倒せ 動労総連合を全国に
 労働者が天下を取る時だ 党と労組拠点をつくろう

(写真 外注化阻止を呼びかけた9・11郡山工場包囲デモ。コールが工場の隅々まで響きわたり労働者の心をとらえた)

 「安倍を倒したのはわれわれだ!」。全国の闘う青年労働者が燃え立つ中、マルクス主義青年労働者同盟の第11回大会がかちとられた。アベノミクスの破産は誰の目にも明らかとなり、安倍の改憲・戦争攻撃への労働者人民の怒りも臨界点を超えている。大会は、この労働者人民の深い怒りと結びつき、プロレタリア革命に勝利する労働者党と労働組合の拠点をつくりだしていくことが圧倒的に確認された。国鉄闘争を基軸とする階級的労働運動は、連合=帝国主義労働運動をうち破る大前進を開始した。「動労総連合を全国に」をテーマに、青年労組活動家のみなさんに大いに語ってもらった。(編集局)


出席者
安積慶吾 JR
九賀徹哉 JR
長坂典明 JR、非正規
志川隆一 自治体
前田権太 教労
幸村 駿 医療
花月 澪 合同一般
伊波宗太 合同一般、沖縄
宮津 綾 郡山
村沢明夫 司会

15春闘スローガン
■国鉄1047名解雇撤回!
■官製春闘を打ち破り、大幅賃上げをかちとろう!
■大量倒産・大量解雇を粉砕するぞ!
■生活破壊の消費税全廃!
■福島の怒りとともに原発再稼働阻止! 全原発の廃炉へ!
■改憲・戦争のための安保関連法を阻止しよう!
■ストライキで闘う労働組合と新しい労働者の党をつくり、安倍を倒そう!

組合の違い越え団結 安積
外注化反対を貫いて 志川

9・11郡山闘争

 村沢(司会) 2014年は国鉄闘争が大前進しました。連合支配が崩壊する中で、階級的労働運動の復権をかけて「動労総連合を全国に」の方針をうち立てました。9・11郡山闘争ではJR郡山車両センターの外注化阻止を掲げ650人が結集し、動労総連合の青年が鮮烈に登場しました。
 安積(JR) 国労郡山工場支部主催だったのが、国労本部、地本につぶされたにもかかわらず、郡工支部の橋本光一さんを中心にあそこまで9・11闘争をやりきれたのは大きかった。被曝労働拒否の闘いで動労水戸と郡工労働者とがつながれたことがすごくうれしかったので、せっかくつくった団結を継続したいという思いが一番ありました。それに、外注化されて安全が崩壊したら、うちの職場の車両にも直接影響が出る。外注化を止めたい、外注化されて終わりではない、外注先の労働者も一緒に闘おうと訴えなければならない、ということで同世代の訴えは響くだろうと思い、郡山工場門前にも登場しました。当日は200人も集まればいいかなと思っていたら、公園がいっぱいに。デモも郡工労働者が堂々と見ている。自分たちの訴えが現場の人たちに伝わっているのが実感でき、あそこまでやり切れました。
 幸村(医療) 組合の違いは気にならなかった?
 安積 動労水戸はストライキで結集しました。確かに初めは、そこまでは、という気持ちはありました。でも組合の壁を気にしていたら絶対に団結できない。被曝労働反対で組合の壁は越えても、外注化反対では組合が違うから行かないとなったら、せっかくつくった団結が無駄になってしまいます。
 長坂(JR、非正規) JR西日本では外注化はかなり進んでいます。もし郡山工場で外注化が進めばさらに拡大する。JR労働者全体で外注化を止める、という思いでした。
 村沢 外注化阻止闘争が階級攻防にせり上がっていますね。
 九賀(JR) 外注会社のCTS(千葉鉄道サービス)の労働者が動労千葉に入ったことはこれまでにないことです。CTSの労働者は普通に生活できない労働条件におかれている。本体の正規職もどんどん低賃金につき落とされている。国鉄分割・民営化が生み出した現実に、団結して立ち向かうことが画期的ですね。
 村沢 9・11郡山闘争を地元で一緒に闘ってきた宮津さんはどうですか?
 宮津(郡山) 動労総連合の青年が牽引(けんいん)してくれ、郡山で「動労総連合を全国に」の闘いをぶちぬくんだという決意も示せました。それゆえに今、郡工労働者をどうオルグしていくか苦闘のまっただ中にある。あれだけのことをやった9・11闘争を体制内は抹殺しようとする。当局の恫喝をはね返してデモを真剣に見に行った労働者もいるのに、これを「興味本位だろ」という意見もある。それに対する本気の反撃が問われています。
 志川(自治体) うちの地区の組合権力戦で問われたこともまったく同じ。体制内執行部といっても、組合大会で激突した翌日には毎日のように顔を合わす。体制内執行部も組合を支えてきた存在なんだとどこか擁護してしまう。地区党で議論したことは、民営化・非正規職化の中で自分だけが生き残れるとどこかで思ってないかということと、実際に民間委託に合意している体制内執行部を断罪するということでした。これは人間関係の問題ではなくて、民営化に絶対反対で当局と闘うかどうかという労働組合としての路線問題なんです。だから僕たちが、外注化と闘わずして俺たちの未来があるのか、と本気になる。その迫力で現場に登場する。このことを地区党でしっかり議論して勝負していった時に、組合員から支持を得られたんです。
 幸村 国労本部、地本がストライキに制動をかけたことによって国労郡工支部の怒りが曇らされている。雇用、賃金、非正規化、安全問題。郡工支部は民営化・外注化なんか絶対にだめだと9・11へ向かって超団結した。この団結を本部がぶっ壊しているんだとはっきりさせていくことだよね。
 宮津 まさにそう。その怒りをきちんと組織することが問われている。それを議論していくのが地区党であり、労組拠点建設の展望です。
 村沢 9・11郡山闘争は国労のやり方ではだめだと現場が実感していくような闘いを切り開いたと思います。4・9政治和解、そして7・1集団的自衛権閣議決定をぶち破って日本労働運動は新しい段階に入りましたね。

国際連帯闘争

 村沢 14年は9・11郡山闘争と11月集会の成功と一体で国際連帯闘争も画期的な前進をかちとりました。訪韓闘争はどうでしたか。
 安積 日本でも韓国のような万規模の集会とデモができれば、絶対に社会を変えられると確信を持ちました。11月集会の1万人結集を絶対に実現させたいですね。
 九賀 一番よかったことは鉄道労組との交流ができたこと。あと民営化攻撃は日韓共通だとわかった。
 安積 セウォル号惨事でわかったことは海上警察の救助業務まで外注化しているということでした。どこまで外注化するんだと思いましたね。
 幸村 外注会社がもうからなくなるから海上警察は目の前の人を助けない。カネと命が完全に衝突する。そしてカネを選択する。
 九賀 資本主義の最期の姿だね。

解雇撤回で戦争阻止 伊波
闘う組合に変えたい 前田

戦争・民営化と闘う

 村沢 新たな青年労働者も決起を開始しています。なぜ立ち上がったのか、闘い続ける原動力はなんなのか、伊波君、前田君はどうですか。
 伊波(合同一般、沖縄) 退職強要に屈せずにいたら雇用期間を1年から3カ月に短縮され、賃金も3万円カットされました。そんなことが許される世の中はおかしいし、次世代にこんな社会を残してはいけないと思い、組合に入りました。雇い止め解雇をされましたが、労働者をなめるなと見返してやりたい。今、解雇撤回闘争で支援共闘会議の賛同と署名を求めて自治体などの組合回りをしている。ひとごとのように門前払いする組合幹部もいた。動労千葉や鈴コン闘争にふれて労働組合が解雇撤回に怒って闘うのは当然だと思っていたから、これが体制内労組なんだと実感して、倒さないといけないと思った。と同時に一緒に闘ってくれるという組合もあらわれ、闘っていてよかったと実感しています。7・1集団的自衛権閣議決定以降、民営化・非正規化は青年を貧困にたたきこみ「経済的な徴兵」を行うものだとはっきりしました。解雇撤回・非正規職撤廃の自分の闘いは基地を撤去させる闘いそのもの。労働者を戦争に行かせないという思いで闘っています。
 前田(教労) 学校事務職員です。低評価を受けて組合に相談したら、評価は覆らないから苦情申し立てをしても無駄だと言われた。僕はいい評価を得たいのではなく、団結を破壊する評価制度そのものが許せなかった。闘わない組合は変えなければいけないという思いで闘っています。評価制度反対の訴えに同僚の支持や組合大会での拍手もあり、自分の闘いに確信を持った。臨時主事の加配基準を満たしていないという口実で100人ぐらいが年度末に解雇される。職員全体の問題としてこの攻撃を粉砕したい。もう一つが学校事務の共同実施。これは合理化攻撃であり、民営化への第一歩。でも組合は賛成だという。これに対しても闘っていきたいと思っています。
 村沢 評価制度に絶対反対で闘ってきて得たものはなんですか。
 前田 いろいろなことを民営化・外注化・非正規職化の攻撃として見られるようになった。民営化したら子どもたちの安全が守られないし、平等な教育もできなくなる。僕が闘い続けられる理由というのは子どもが好きということかな。みなさんも自分の仕事に誇りを持っていますよね。誇りを持っていなかったら民営化されてもどうでもいいやと思うはず。
 安積 それ、わかるよ。外注化は単なるコスト削減ではなくて、労働者一人ひとりの誇りを全部奪い取る。助け合って作業をやっていたのをバラバラにする。ミスがあったら資本はすべて労働者の責任にする。職場の団結がなくなると鉄道の安全が崩壊する。
 花月(合同一般) 私は好きな仕事をしようと思って医療事務を始めた。でも業務上は単に患者さんからお金をもらって保険請求して院長の懐を肥やす、そういう仕事。後期高齢者医療制度が導入されて患者さんの怒りも私に向かう。あまり仕事も楽しくないし、職場の雰囲気も初めは「同僚と院長」VS「私」みたいな感じだった。ここの職場で未来が開けるのかといろいろ考えもした。でも業務をしっかりやりつつ職場の問題について同僚と話をして「一緒に闘おう」となってからは、この職場で頑張ろうという気になりました。ある介護労働者は「職場に期待を持って行ったのに利用者さんを人間としてケアもできない。これが資本主義のあり方だという現実に立った時に怒りが出てきた」と言っていた。資本との非和解性とか資本主義社会に対する怒りが出てきた時に、初めて自分の仕事に誇りを持つことができるんじゃないのかな。
 前田 子どもたちの様子を見てどんな物品が足りないのかとか教員と協同して働いているのが学校事務職員。だから僕は学校事務職員に誇りを持っている。民営化されるとただの事務屋になってしまう。
 志川 自治体でも非現業の労働者が、現業なんか楽だから民営化したらいいと言ってしまう現実があるけど、学校でも日々、教員と事務職員の分断攻撃や評価制度や賃金による分断攻撃がある。これを前田君の民営化絶対反対の日々の闘いがうち破り、教員も事務職員も保護者も子どもも団結して職場を回しているということだ。
 幸村 病院だって医者、看護師、看護補助がいがみ合わされるけど、それをつくりだしているのは資本主義社会だ。毎日毎日が資本の攻撃や分断にさらされる。賃労働自体がものすごく許し難い。労働者の誇りというのは資本に対する非和解的怒りだし、労働者が資本家にとって代わって社会を回すことができるんだという、職業的枠をも超えた階級的団結のことだと思うんだよね。国鉄分割・民営化反対闘争に勝利することこそ労働者の誇りなんだ。

京大決起に職場わく 花月
力ある組織を持とう 幸村 

革命の時代が来た

 村沢 14年は安倍を倒し解散総選挙に追い込み、衆院選で追撃しました。
 長坂 僕は解雇撤回・非正規職撤廃で闘ってきましたが、それは安倍政権とJR資本の総非正規職化攻撃との対決としてあった。14年は「動労総連合を全国に」の方針で全国34カ所の国鉄集会、そして11月労働者集会をかちとった。この階級的労働運動をよみがえらせようという国鉄決戦の前進が連合支配をぶっ飛ばし、改憲・戦争や原発、非正規職化、貧困の新自由主義・安倍への怒りを解き放った。これが安倍を追い詰めた力だと思います。
 志川 なぜ僕らの闘いで安倍を倒したと確認するのか。敵が労働者を分断して労働者には力がないんだと思わせるからです。まだ組合がつくれないとか、自分は職場で何もできていないとか思ってしまうことがよくある。でも長坂君が言うとおりで、僕たちの一つひとつの職場の格闘や労組権力への挑戦が労働者の怒りの結集軸になり、安倍を倒した。まず階級情勢が根底で動いていることをつかむ、しかも個人としてではなく党としてつかんでいくことが一歩踏み出すために重要だと思います。「恐慌の中の恐慌」に入り、労働者が革命を選択している。一歩踏み出して職場の状況を見ると、例えば大阪市職の役員選挙で動労千葉派に1千票入った背景には実は現業の外注化へのものすごい怒りがあった。われわれとの結合を求めていたんです。僕らはあらかじめそのことを見据えて職場に登場しなかったら立ち遅れてしまう。
 安積 確かに労働者の意識は変わってきている。うちの職場でも衆院解散のニュースをきっかけに、同僚と社会や組合の話もするようになってきた。

(写真 沖縄闘争で青年労働者を先頭に那覇国際通りをデモ【5月17日】)


 伊波 沖縄知事選や衆院選でも、沖縄の労働者人民は振興策より基地撤去だと安倍に真っ向からつきつけた。翁長新知事や体制内指導部をぶち破っていく怒りです。その怒りを解雇撤回・非正規職撤廃、基地撤去で闘う労働組合に組織することが課題です。
 志川 京大で公安を摘発した事件がニュースで流れる中で安倍が辞任していく。もう職場は京大事件でわきまくっていました。11・2集会で切り開いたものが大きい。僕たちの攻勢的闘いで安倍を打倒したとストンとくる。
 幸村 公安を取り押さえている学生の写真。あの一枚の写真は労働者に爽快感を与えているよね。
 伊波 京大事件が載っている『前進』を同僚に持ち込みました。
 花月 うちの職場でも『前進』を見せたら、「学生にこんなパワーがあるのか」とものすごく空気が入っていました。「公安が学生の自由の場所に勝手に入ってくるということは、職場に勝手に警察が来るようなもんじゃない、腹立つわ」と。11月集会についても「全学連と労働組合が一緒の集会はすごいね」と。職場の反応にこっちがびっくりする。
 志川 体制内執行部は「中核派にかかわると逮捕されるぞ」と過激派キャンペーンに乗っかろうとする。でも現場は全然乗っからない。
 花月 職場で「あなたも過激派なの」と聞かれて、「過激でも普通の労働者ですよ。解雇撤回や非正規職撤廃や戦争反対は当たり前」と答えたら、「だったら私だって過激だ。私は彼らのことは支持するよ」って。京大事件、安倍打倒、衆院選を通してものすごいペースで職場が変わっている。
 幸村 芥川龍之介の言葉に「危険思想とは常識を実行に移そうとする思想である」(『侏儒の言葉』)というのがある。資本や政府は「危険思想」だとか「過激派」だとか言うけど、解雇撤回、非正規職撤廃、戦争・原発反対は「常識」。「労働者が社会の主人公になる」というプロレタリア革命も当たり前だ。連合支配の崩壊と衆院選の中で、われわれはこれをごく当たり前のものとして登場させた。1万7千票は労働者階級人民が革命を圧倒的に望んでいるということ。街頭・地域での討論ではっきりしていったことは、一つは革命をやるならわれわれは労働者自身の政党を持つということだった。共産党は議会で法律つくれば世の中変わるという。だけど彼らは職場では外注化・非正規化推進だ。これが連中のペテン。つまり政党だけではブルジョアジーをたたき出せない。やつらは職場にいる。だからもう一つは、民営化・外注化や首切りに絶対反対で闘う労働組合を登場させていくこと。われわれはプロレタリア革命に向かって力強い組織を持たなければならない。今年4月の杉並区議選で拠点職場をつくり、われわれが登場していくことが1万7千票に対する回答だ。鈴木たつおさんの選挙総括で、2月革命から10月革命に入っているという提起はすごい重要。僕らは生きた革命のど真ん中にいる。こんなにうれしいことはない。

大量解雇攻撃と闘う 花月
全国から3・11郡山へ 宮津

15春闘の課題

 村沢 15春闘をどう闘いますか。
 幸村 「国鉄1047名解雇撤回。大幅賃上げ。大量首切り許すな。消費税廃止。全原発廃炉。安保国会粉砕。ストライキで闘う労働組合と労働者の党をつくり、安倍を倒そう」のスローガンで闘いたい。
 村沢 アベノミクスが大破綻し、大量解雇情勢、官製春闘と真っ向から激突して闘われようとしていますね。
 幸村 例えばダイエーはイオンに吸収され完全に子会社化される。18年までの3年間、ダイエーを残して資産を売却して赤字を埋めるという。ちょうど国鉄清算事業団と同じです。この3年で全部首を切っていく。こういうことがどこでも起きる。重要なことは、連合の最大労組であり首切り・戦争推進のUAゼンセンの許し難い裏切りをぶっ飛ばし、連合を打倒していくこと。このもとに膨大な非正規職や女性労働者の怒りが圧殺されている。
 花月 大量解雇情勢は、そういう労働者が「こんな世の中、変えなければいけない」と資本と安倍への怒りを爆発させて、政治を奪還していく過程の始まりです。このアベノミクスと安倍政権を打倒する労働者階級の歴史的決起が15春闘。私たちの方から「解雇と闘おう」と労組や街頭に積極的にうって出たい。
 長坂 JRでも大量退職問題が外注化・雇用破壊として火を噴く。国鉄分割・民営化の破綻です。
 幸村 もう一つは官製春闘をうち破り、生きられるだけの賃金をよこせと大幅賃上げをかちとること。安倍の言う賃上げはまったくのペテンであり幻想です。日本の企業の99・7%は中小企業で、0・3%が大企業。賃上げと言ってもその大企業のほんの一部のわずかな額にすぎず、圧倒的多数は無縁。つまり官製春闘というのは幻想なんだよね。
 九賀 JRだって俺が入った頃よりもうかっているのに一時金は下がっている。JRはちゃんと生きていけるだけの賃金を払えということだ。とくにJR貨物の賃下げ攻撃との対決が15春闘の攻防点になります。
 花月 消費税が上がったから賃金は実質下がっている。
 幸村 そうそう。さらに消費税増税で中小企業や商店は賃上げどころか倒産の危機に瀕(ひん)している。15春闘は、生き抜くためにはプロレタリア革命勝利以外にないことを全人民に知らせ、労働者階級を軸としたソビエト建設を展望する闘いになる。これを実現していくのが杉並区における統一地方選決戦。児童館全廃絶対反対で児童館職場に拠点をつくりだしていった時、新自由主義によって破壊された地域の闘う拠点になっていける。
 志川 児童館全廃は896自治体消滅で自治体丸ごと民営化していく攻撃の突破口です。国鉄・公務員決戦そのもの。児童館全廃攻撃を切っ先に全部を民営化して、地域も破壊して、労働者も非正規にしていく。国をあげた団結破壊攻撃である以上、労働者全体の問題なんだ、とちゃんと伝えたら現場労働者は団結できる。自治体決戦では本当にそのことが問われている。体制内労組幹部は、偽装請負でなければ民営化・外注化してもいいという理屈で児童館、学童保育、国保、住民基本台帳などの業務の民営化・外注化を、当局との間で次々と妥結してきた。児童館全廃反対闘争でこの流れを断ち切る。大阪では、前田君のように絶対反対で現場労働者が立ち上がり、1千人、2千人と結集し始め、橋下の組合解体攻撃を完全に破綻させた。今年は、民営化・非正規化絶対反対の方針で組合全体をまとめ職場権力をうち立てていけるかどうかの勝負。2月橋下打倒集会を、これまでの延長戦上で誰を何人集めようという発想ではなく、攻勢的な闘いにしていきたい。
 幸村 杉並区では田中区政の民営化を共産党が推進している。共産党は議会で世の中を変えるというが、職場では民営化・外注化推進。こうやって労働者を血の海に沈めてきた。これに対し児童館労働者は全廃に絶対反対だ。労働者人民の未来を決する大党派闘争だ。絶対に勝利したい。
 村沢 春闘、3・11反原発闘争、4月統一地方選、安保関連法絶対阻止の国会決戦へとのぼりつめていくのが15年前半戦。労働組合がストライキで戦争、原発を止める時代が来ましたね。
 宮津 3・11福島原発事故から今年で4年目。安倍と日帝・国家権力は福島の怒りを消すことに必死です。これと真っ向から闘う党と労働組合の存在が本当に問われている。今ある私たちの力量から発想するのではなく、今の時代の要請に応える飛躍と決断をもって3・11闘争を郡山で開催します。9・11郡山闘争の陣形です。動労総連合の青年と地元の青年が先頭に立ちたい。福島で怒り、生き抜くために闘い続けることの困難性をぶち破って、安倍を倒し時代を変えていく闘いにしたい。全福島の怒りの結集軸として階級的労働運動を復権させることにかけきる。全国からの結集をお願いします!
 前田 戦争、貧困や原発再稼働だってごく一部の資本家の利益のために引き起こされる。労働者が生きるために団結して闘うのが労働組合。戦争反対も民営化反対も一体です。
 花月 労働者が戦争を阻止するには労働組合をつくること。14年は学生運動が階級的労働運動と結び合いながら社会の前面に登場しました。学生運動と青年部運動が一体になって安保国会粉砕に立ち上がって新たな時代を切り開きたい。

労組権力奪取の闘い 長坂
足元から組織拡大を 九賀

動労総連合1千人へ

(写真 動労水戸は常磐線竜田延伸阻止のストに立ち520人を集めて総決起集会とデモ【5月31日 いわき市】)

 村沢 15年前半戦の勝利は、労働組合をめぐる攻防にかちぬくことにかかっています。その方針こそ「動労総連合を全国に」です。安倍の手先である連合=帝国主義労働運動の支配の崩壊が始まっています。衆院選の過程で桜井よしこは、改憲反対の自治労、日教組が全国に存在している、連合から排除せよと産経新聞紙上でわめき立て、改憲推進のUAゼンセンを持ち上げました。国鉄決戦を軸とした4大産別の労働者をまったく制圧できていないことに追いつめられている。帝国主義労働運動を打倒し、動労総連合の旗のもとにすべての労働者の怒りを集め、階級的労働運動を復権させるチャンスです。15年は動労総連合の1千人建設を実現したい。これは新自由主義・安倍政権をたちまち崩壊させることができるプロレタリア革命への最短の道だと思います。「動労総連合を全国に」をどう実践していくか、そのイメージをそれぞれ出してください。
 安積 何よりも動労千葉、動労水戸、動労西日本で青年部の組織拡大をしていきたい。土台をしっかり固めなかったら全国に広げることもできません。「動労総連合を全国に」という方針を意識するようになってから視野が広がり、職場のことがよく見えるようになってきた。これが職場での組織拡大の役に立っている。最近、外注先の清掃労働者が「グリーン車のいすが重いな」と話すのを聞いて、自分はそれがメンテナンスフリーをうたう新保全体系によるものだと気付けた。本体と外注先の分断がある中で、普段、自分と会話することもなかった人だったけど、「会社の施策の問題ですよ」と話しかけたら、あいさつする関係になったんです。
 長坂 「動労総連合を全国に」という方針は、単純に全国各地に動労総連合の旗を出していけばいいというものではなく、国鉄闘争を軸に労組権力をうち立て、階級的労働運動を全産別・全職場に無数につくり、民営化・非正規化をはね返していく闘いだと思います。そういう闘いと結びついて地区党がJR産別に拠点職場を戦略的につくっていく、というイメージです。そうやって階級的な力関係をひっくり返していく中で、自分の足元での組織拡大も実現していける。動労総連合の青年で具体的に職場でどう闘うかという議論を深めながら、この団結をJRの青年全体に広げていきたい。
 九賀 外注先の労働者は普通に生活できないぐらいの低賃金です。これに対して闘うということと、乗務員の労働強化の問題を軸に若い人たちと話をして接点を持ってやっていくことです。もう一つは先輩たちにも協力してもらって総がかりで組織拡大をすること。肝心のうちらの足元を固めながら、安積君や長坂君たちに合流していきたい。
 花月 「動労総連合を全国に」と言った時に、私が思うのは自分の職場で仲間を1人組織することです。もちろん動労総連合のストライキ現場に行くことも重要だけど、自分の職場で仲間や組合をつくることがなかったら安倍―葛西・JR体制を倒していく本当の力にならない。昨年の9・11での郡山工場前や11・2労働者集会の演壇に動労総連合の青年たちが立った。動労総連合の青年だからこそできる闘いをこの1年で実現してきた。今年の3・11郡山闘争もそうだけど、動労総連合の青年を何十人も組織して、そこに自分の職場の人を連れていく。こういう一体的な闘いをやっていくのが今年の目標です。
 伊波 沖縄では民営化・非正規職化とか解雇、つまり合理化に対して非和解的に闘う労働組合を民間や自治体でつくっていこうと国鉄闘争全国運動・沖縄のおっちゃんたちとやっています。沖縄には国鉄がないからまず「国鉄?」というところから始まる。でも民営化・外注化・非正規職化は国鉄が分割・民営化されたところから始まった。このことを自治体職場を回った時に話すと、すぐにうなずいてくれます。自治体でも4、5割が非正規職化されている状況で、スキル評価制度が導入されるなど合理化の波が来ています。すでに非正規職化されている僕たちが反合・運転保安闘争で闘っていることを示して、民営化・外注化の合理化攻撃を一緒にはね返そうとやっています。
 志川 「入れ墨調査」処分反対の橋下打倒闘争には港合同や関生(関西地区生コン支部)もいて、あらゆる産別の組合・労働者が結集しています。この間の入れ墨処分撤回集会には650人が集まった。11月集会の呼びかけ労組である港合同や関生の存在はやっぱり大きい。これが国鉄労働運動の威力なんだと実感した。労働組合を復権させていく闘いに、本来は職場の壁なんかない。「動労総連合を全国に」をどーんと柱に据えて産別を超えた地区の闘いをつくっていくことなんだと思います。
 前田 僕は動労千葉のようにストライキができる組合をつくりたい。それはあらゆる処分を許さない組合だし、あらゆる民営化・外注化・非正規職化を許さない組合です。

闘いに責任とりきる 前田
すべてを奪い返す! 幸村

新しい労働者の党を

(写真 高円寺駅前での1千人集会。鈴木たつお候補の演説に歓声がわいた【12月7日】)

 村沢 衆院選では鈴木たつお候補を先頭に、新しい労働者階級の政党をつくろうと真っ向から訴えました。労働者は党派選択という形で歴史を選択します。街頭に立っても、必ず「どの党ですか」と聞かれる。新しい労働者の党とは労働者階級自身の欲求になっています。「私たち労働者自身の党をつくろう!」と呼びかけることはきわめて重要になっています。階級的労働運動の復権に全力をあげてきたみなさんにとって、労働者党建設の課題やマル青労同2倍化の展望についてどう考えていますか。
 前田 党は自分の闘いに責任を取るためにある。闘いに責任を取りきることができればマル青労同2倍化は可能だと思います。
 〔一同〕 それがすべてだ!
 伊波 沖縄では新たに青年労働者が党に結集しました。僕たちが資本と非和解で労働組合として闘ってきたことが彼に伝わったからだと思います。
 安積 僕は党は党、組合活動は組合活動というイメージがあったけど、そうではなくて、党には自分が職場で闘うためのヒントがある。全国の若い人の闘いを吸収し、自分の経験も広げることができる。
 長坂 党と労働組合を一心同体でつくっていかないと資本に勝てません。マルクス主義、つまり労働者の立場で勝負するとなれば党も労働組合も同じです。だから日本共産党のような既成政党では資本に勝てない。現場の闘いと切り離されているから。
 九賀 党と労働組合の両方が必要だと思いました。座談会ではそこに向かって近づいていると感じた。みんなが結集できる党をつくれたらいいね。
 宮津 9・11郡山闘争で党と労働組合の一体的建設というのが身にしみて突きつけられました。国労本部の圧力をうち破って外注化を本気で阻止するとはどういうことか。それはこの時代の中で日帝、JR資本がどういう意図で外注化をするのか、それが6千万労働者階級にどういう影響をもっているのかという階級的意義を自覚して立ち上がる労働者をどれだけ生みだせるかにかかっているということです。そこに党の任務があるということがはっきりしました。
 志川 労組権力奪取の総括は、労働組合に責任を取るためには、地区党で路線をはっきりさせ、地区が団結するということが核心です。そうやって民営化・外注化の攻撃に本気で闘う姿を組合員の前に登場させ続けるなら、必ず現場の根底的怒りと結びつけます。
 花月 自分の職場を振り返って、自分自身が何者なのかということを職場の労働者に隠さずに出していくことが最大の近道だったんだとすごく実感しています。『前進』を出し、党として登場することによって国内外の情勢や職場と労働組合の問題について議論ができるし、自分が職場で何をつくるのか目的意識をもってやっていくことができる。職場闘争と一体で『前進』の拡大で党をつくっていきたい。
 志川 毎日、すっきりして職場にいる人はいないと思うんです。だから地区党、細胞で議論してもう一回職場に出る。その格闘の中に職場で一歩進む中身がある。それが党をつくっていく。体制内労組幹部や当局の団結破壊攻撃をうち破るのは、個人の力量や能力ではなく、最後はやっぱり党の団結です。これがすべてを決していきます。
 宮津 そうそう。地区党の団結といっても、自分が困った時に答えをくれるのというのでは団結をつくれないと思います。地区党、細胞が一つの職場攻防をめぐってみんなで格闘していくことが大事。
 村沢 党と労働組合の一体的建設、ここに労働者階級が革命に向かって前進していく道があります。拠点職場の闘いが地区党の議論にすわっていくことが地区党そのものをつくりだしていく。その先頭に立つのがマル青労同です。
 幸村 やっぱり労働者が勝ちたい。職場で、戦争で殺されるのか。そうではなくて労働者が労働者として勝って未来をつかみたい。奪われたすべてを奪い返す。そのために絶対に労働組合と党が必要なんだと、2千万人のすべての青年労働者に、自分の未来はこうやって切り開けるということをつかんでもらいたい。だから絶対にマル青労同2倍化はできるし、2倍化ではすまない情勢が目の前に来ている。本当にこの闘いを断固進めて今までの自分たちをもう一つ変えていきながら、労働者が社会の権力をとろう!
 村沢 ありがとうございました。

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