星野ビデオ国賠控訴審 証拠隠滅に怒り 星野同志の理由書を朗読
星野ビデオ国賠控訴審
証拠隠滅に怒り
星野同志の理由書を朗読
12月17日、東京高裁第9民事部(奥田正昭裁判長)において、星野文昭同志のビデオテープ紛失国家賠償裁判の控訴審第1回裁判が行われた。
1審判決(9月9日、東京地裁民事第45部山田明裁判長)で星野文昭同志は、「紛失」された証拠のビデオテープを再審請求で利用する権利があるという、当然の、しかし画期的な勝利をかちとった。これに対して、被告の国(裁判所)と東京都(警視庁公安部)が控訴して開かれた裁判である。星野同志も、裁判の主導権を握り、国と都を弾劾し抜くために断固、附帯控訴した。
国と都は重要な裁判の証拠を「紛失」したのである。その責任を棚に上げて控訴するなど断じて許せない。しかもこれは「紛失」ではなく、星野同志無実の「証拠隠滅(いんめつ)」だ。控訴審では満身の怒りでこの原点を徹底的に暴露弾劾して闘い抜く。
裁判には藤田城治、岩井信両弁護士が出廷した。藤田弁護士は、星野同志の怒りの控訴理由書を、裁判長および都と国の代理人の胸をグサリと突き刺す迫力で全文読み上げた。星野同志は、自らの証拠への権利を認め警視庁公安部と裁判所の責任を認めた正しい判決を否定し控訴した国と都を「けっして許すことはできません」と激しく弾劾した。20人を超える傍聴者はあらためて星野同志の怒りを共有した。
星野暁子さんを先頭に共同代表、首都圏の各「救う会」の傍聴参加者は、裁判終了後高裁前で「証拠隠滅弾劾!」「全証拠開示・再審開始」を訴える街宣を行った。
衆院選での鈴木達夫弁護団長の1万7千票獲得の大勝利は、「100万人署名」運動の現実性を指し示し、安倍政権の戦争突進の攻撃は、反戦を貫き獄中40年、非転向に闘う星野同志がいよいよ100万人民と結合する情勢を到来させている。
2015年星野同志奪還へ、全証拠開示100万人署名運動の本格的発展を猛然と切り開こう。
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▼ビデオテープ紛失国家賠償裁判 星野文昭同志は1971年11・14渋谷闘争をデモ隊のリーダーとして闘い、無実の罪で殺人罪を着せられた。第1審の裁判途中、東京地裁は裁判所で保管すべき証拠のビデオテープを違法に警視庁公安部に「保管委託」し、警視庁公安部はこれを紛失した。警視庁公安部はこのビデオテープに限って、本来証拠品管理上付けるべき帳簿が存在しないとした。星野同志は裁判所と警視庁公安部を弾劾して裁判を闘い、9月9日に1審勝利判決をかちとった。