原発再稼働強行狙う安倍政権打倒 川内に続き高浜・大間も推進 福島と連帯し絶対阻止しよう
週刊『前進』06頁(2662号04面01)(2014/12/22)
原発再稼働強行狙う安倍政権打倒
川内に続き高浜・大間も推進
福島と連帯し絶対阻止しよう
原子力規制委員会は17日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県)が新規制基準に適合しているとの審査書案を了承した。「来春に再稼働する可能性」と報じられている。断じて許せない! 安全な原発などないことは明白だが、高浜原発は、事故の際の対策拠点さえ建設できていない。再稼働など絶対阻止だ!
安倍政権とその意を受けた規制委員会、電力資本は、高浜3、4号機のほかにも以下のように原発再稼働と原発政策推進の姿勢を強めている。
①九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)の再稼働強行の動き。
②関西電力は老朽原発の高浜原発1、2号機の特別点検を今月1日から始めた。1号機は今年で運転が40年を超え、2号機も来年で40年になる。原子炉等規制法は原発の運転期間を40年と規定しているが、「20年延長できる」という例外規定を利用した再稼働のための特別点検だ。
③電源開発(Jパワー)が16日、建設中の大間原発(青森県)の安全審査を規制委員会に申請した。これで、新規制基準に基づく審査申請は14原発21基となった。
人民の怒りにおびえる安倍
安倍は、再稼働と原発政策が着々と進行しているかのように盛んに宣伝しているが、真実はまったく逆だ。これはマスコミを使った〝みせかけ〟でしかない。安倍の側こそ、福島や全国の原発地元、そして労働者民衆の原発への怒りに追い詰められているのだ。そもそも安倍は、川内原発をこの夏前までには再稼働しようとたくらんでいた。だが、再稼働の動きが進めば進むほど、「火山噴火問題」「避難計画」などに象徴されるように、再稼働の危険性、住民見殺しの恐るべき計画が日々明らかとなり、地元・薩摩川内市や鹿児島県の住民の怒りが拡大している。再稼働に同意した県議会議長が「鹿児島では原発反対派の声一色で県議会を取り巻く状況は孤立無援」と顔面蒼白(そうはく)になったほどだ。この怒りと闘いが今も川内原発の再稼働を阻止している。
地元九州と全国の怒りを踏みにじり安倍が川内原発の再稼働を強行するなら、一層激しい怒りとなる。それは集団的自衛権行使関連の法制化攻撃への怒りと相互に促進しあいながら、来年、「安倍を打倒して、原発を止めろ! 戦争を止めろ!」の闘いとなって大きく発展していく。
他の原発も同様だ。全国のすべての原発が活断層の存在などの地震の恐れ、噴火の可能性などの危険な条件下にある。さらに「避難計画」は絶対に作成不可能だ。川内原発と同じく、再稼働の動きを強めれば強めるほど、住民の不安と怒りが拡大する趨勢(すうせい)に入っている。
動労水戸のような組合を
その中心に福島の労働者民衆の怒りと抵抗、闘いがある。安倍の〝20㍉シーベルトでも帰還せよ〟の攻撃に、13万の福島県民が拒否を貫いて避難していること自体、ものすごい闘いなのだ。今回の衆院選で自民党は、福島県の五つの選挙区のうち3選挙区でしか当選を果たせず前回衆院選から1議席落とし、比例区でも前回から1議席減らした。この結果に自民党県議は「県民から信用されていない」「県議選、さらには次の衆院選で議席を次々と落とすことも考えられる」と肩を落とした。安倍の方こそ、沖縄のように福島でも、原発推進の知事が打倒され、次回の衆院選で自民党が全敗する危機におびえている。「原発やめろ!」の声と闘いが燎原(りょうげん)の火のように日本全国を覆う事態におののいているのだ。
動労水戸のように被曝労働拒否、住民への帰還強制反対、原発反対を貫く労働組合を福島と全国につくろう。その前進と、3・11から4年目の来年の3・11闘争の大成功を実現することが、再稼働を阻止し、すべての原発をなくす道だ。