金曜行動 小児甲状腺がんに危機感 検査中止を許すな

週刊『前進』06頁(2661号04面04)(2014/12/15)


金曜行動
 小児甲状腺がんに危機感 検査中止を許すな

(写真 寒さを吹き飛ばす勢いで「再稼働やめろ!」と怒りの声を上げ続けた【12月5日 首相官邸前】)

 衆議院選挙が公示され、「安倍と自民党を倒せ!」の声が全国で沸き起こる中で12月5日、首相官邸前・国会前で金曜行動が行われた。
 いつものように首相官邸に向けて熱いコールをとどろかせた後、発言が始まった。
 真っ先にマイクを握った男性は「季節が冬になり寒くなってきたが、私たちはここに来た。じっとしていられないからだ! 原発の即時廃止は国民の声だ。ところが、それが国会の議席数に表れない。それどころか真逆だ。国民の声を反映しない小選挙区制はやめろ。原発の再稼働は許さない。すべての原発を廃炉にしろ!」と怒りをほとばしらせた。
 国会前でも多くの人が、安倍への怒りと自分の思いを語った。
 年配の男性は「福島の子どもたちに甲状腺がんがたくさん見つかっています。今、霞が関や福島県で、甲状腺がんの検査を縮小しようとか、やめようという動きがあります」と警鐘を鳴らし、「環境省の健康管理に関する専門家会議で座長の長崎大学名誉教授・長瀧重信は、福島県の放射線量は低いから甲状腺がんが出るはずないと決めてかかっています。そして104人もの甲状腺がんとその疑いが出ているのは診断の仕方が悪いからだ、過剰診断だからだと言っている。だから、検査をやめよう、縮小しようと言っています。絶対に許してはならないと思います」と訴えた。
 埼玉県の男性は「寒いのにこれだけの人が集まっていて、私もここに来るたび元気をもらっています。福島の子どもたちに甲状腺がんが増えています。政府は栃木県などに放射能に汚染されたものを捨てようとしているが、住民の迷惑です。東京電力の本店や支店に持っていけ。再稼働させないように、みんなで頑張ろう」と元気に発言を締めくくった。
 緊張気味に壇上に上がった若い女性は「初めてスピーチします。実家は千葉県のホットスポットがある場所です。母親が毎年家庭菜園をしていたのですが、そこで採れたものを口にすることもできなくなってしまいました。実家の裏にある児童公園は、空間線量が0・2㍃シーベルトの看板が出ていて、昔はそこで遊んでいたのに今は子どもが一人も遊んでいません。とても悲しいです。みなさん、ともに全原発の廃炉まで頑張っていきましょう」と呼びかけた。
(H)
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