作部羊平・京大同学会書記長の特別報告 弾圧を恐れず公安を摘発 この団結で社会を変える

週刊『前進』08頁(2659号07面02)(2014/12/01)


作部羊平・京大同学会書記長の特別報告
 弾圧を恐れず公安を摘発
 この団結で社会を変える


 この間、京都大で何が起きたのか。
 全国の大学で学生自治会が「戦争反対」「安倍政治はおかしい」と立ち上がり、キャンパスで集会をやり、10月21日には東京で国際反戦デー闘争に立ち上がりました。
 そして、11月2日、日比谷野音での全国労働者総決起集会に全国の学生が集まりました。それに対し警察権力は、集会後のデモに襲いかかり、3人の学生を「公務執行妨害」をデッチあげて不当にも逮捕しました。普通にデモをしていた学生を、機動隊がいきなりタックルで押し倒して逮捕し、それに抗議した学生も「公務執行妨害」で逮捕したのです。
 「絶対におかしい! 3学生を絶対に取り戻す」、私たち京大生と同学会はそう思って救援活動を始めました。11月4日の昼休みに京大キャンパスでその宣伝をしている時、10月からずっと不審な動きをしていた公安警察を発見した。「こいつが日常的に学生を見張り、逮捕させた張本人だ。絶対に放っておけない」。そう思って同学会中央執行委員会の仲間が追及した。すると公安警察は逃げ出したので、実力で取り押さえた。そして京大当局を巻き込んで追及・弾劾し、京都府警に身柄を引き渡した。
 大学構内に潜入した公安警察を、摘発して追放した大勝利です。

自治侵害許さず

 安倍政権は、大学で学生が「戦争反対」と言い始めたとたんに、それを見張り、デッチあげで逮捕させ、何も言えなくしようとする。大学を戦争に協力させ、学生を戦争に動員し、軍事研究をさせる。こういうことが進んでいるのです。
 だが、学生の団結でこんな弾圧は粉砕できるということです。
 公安警察を「摘発」なんてしようものなら、弾圧され自分の身が危ない。日和ってしまう。しかし、僕たちの仲間は、「みんなが自分を守ってくれる。この団結があれば、弾圧されても終わりではなく、勝ち抜くことができる」という確信でやりきった。京都府警は「大学構内に入ったことは正当な公務だ」「暴力をふるった学生を捕まえる」と言っていましたが、その後の弾圧を私たちは許していません。
 11月7日、同学会中執は記者会見を開き、「これは大学自治の問題だ。大学が国家に従属させられていいのかという問題だ」と明らかにし、マスコミでも「過激な学生が暴力をふるった」のではなく、「大学自治の問題」と言わざるをえなくなった。12日には緊急抗議集会を大成功させた。
 国家権力は、「過激派キャンペーン」を行い、11月13日に120人もの警視庁の公安警察・機動隊を差し向け、京都大熊野寮に対する不当捜索を強行しました。
 熊野寮自治会は400人以上の学生が団結して、寄宿料700円という低い家賃と食堂を守り抜いてきた。そこにガサを強行した。今、熊野寮自治会の中では、激論を通して「マスコミのバッシングは絶対に粉砕しよう」「学生がやってきたことに何の間違いもない」という機運が高まっています。
 学生が団結すれば、公安警察が何百人来ようが大学自治を守る闘いができるし、そういう行動に立ち上がる学生が無数に生み出される。ここに、社会を変える展望があります。

里見総長打倒へ

 安倍政権は解散・総選挙に踏みきろうとしています。今の内閣じゃ「大学改革」を進め、あるいは戦争政策を進めることはできない、そういう危機に追いつめられた解散です。安倍にとって代わるのは、僕ら学生であり、社会を担っている労働者階級です。革命を起こすということです。
 東北大学生にちょっと言いたいことがあります。「国立大学協会」というものがあります。京都大学の松本紘前総長は、「大学改革」を推し進めるために、国立大学協会の会長になりました。しかし、彼は同学会中執を先頭とした京大学生運動の力で完全に打倒されました。次に会長になったのが東北大学の里見進総長です。彼は「大学改革」を推し進め、「大学力は国力だ。大学は国益のためにある。グローバル人材育成をガンガンやる」と言っています。
 これを打倒するのは、東北大生のみなさんです。私たち京大生は、東北大生のみなさんとガッチリ団結して闘います。そしてここには法政大、福島大、富山大、広島大、沖縄大、全国から学生が来ています。この団結で社会を変えることはできる。このことに確信を持とう!
 公安警察を摘発した闘いは、国家権力の中枢を突きました。この闘いをもう一歩先に進めよう。全国大学の自治会が団結し、大学を学生の手に取り戻そう! ぜひ一緒に闘いましょう!

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