安倍政治を断ち切り労働者こそ主人公になる社会を 鈴木たつお弁護士の主張と政策

週刊『前進』08頁(2659号03面01)(2014/12/01)


安倍政治を断ち切り労働者こそ主人公になる社会を
 鈴木たつお弁護士の主張と政策


 東京8区(杉並区)から鈴木たつお弁護士を国会へ送り、戦争と改憲、原発再稼働へとあがく安倍にとどめを刺そう。以下は鈴木たつお弁護士の主張と政策の要旨です。(編集局)

■戦争させない! 安保関連法は絶対阻止!
■労働者は奴隷じゃない 非正規職は撤廃!
■福島の怒りと共に 川内原発再稼働阻止!
■医療・介護・年金を奪うな 消費税は全廃させる

労働者・学生・農民・市民の行動で憲法改悪と戦争を必ず阻む!

 安倍の悪政は社会を壊しました。労働者民衆の怒りに追い詰められて、解散・総選挙の大ばくちに出た安倍の延命策を許してはなりません。衆院選でとどめをさし、「命よりカネ」の社会をひっくり返しましょう。労働者が主人公となる社会をつくりましょう。
 社会を成り立たせているのは労働者です。しかし、その4割、青年労働者の過半数が非正規職に落とされて、貧困に苦しんでいます。賃金の切り下げ、パワハラや「自爆営業」の押し付け。会社都合でいつでも首を切られる、サービス残業は当たり前。「過労死」寸前に追い込まれ、モノのように使い捨てられる。青年は結婚することも子どもを産み育てることもできなくなっています。
 安倍政権は、「財政難だから福祉に金は回せない」「女性や高齢者はもっと働け」とムチ打っています。「命よりカネ」の新自由主義がはびこり、社会を壊し続けている。こんな資本主義に未来などありません。
 ばらばらにされてきた労働者が団結し、闘う労働組合をよみがえらせるなら、社会を変えることができます。労働者は資本家なしでも団結して社会を運営できます。
 世界の労働者が闘っています。11月2日に日比谷野外音楽堂で開催された全国労働者集会で、日本と韓国、アメリカ、ドイツなどの闘う労働組合の代表が安倍と新自由主義を打ち倒す宣言を発しました。闘う労働組合をよみがえらせ、社会を根本からひっくり返す革命を起こしましょう。

集団的自衛権行使は絶対させない! 沖縄・辺野古新基地建設阻止!三里塚農地取り上げを許さない

 大恐慌が一段と深まり、国家の間で世界の市場、資源、領土の奪い合いが起こっています。ウクライナやイラク・シリアで戦火が拡大し、東アジアでも戦争の危機が激しく進んでいます。その中で安倍政権は武器輸出を解禁し、7月1日には集団的自衛権行使の閣議決定を行い、侵略戦争への道に踏み出しました。
 安倍は総選挙をのりきり、集団的自衛権を行使する法的整備を狙っています。そうなったら本当に戦争です。戦争法案を絶対に止めます。
 戦争とは、一握りの支配階級、大金持ちのために労働者同士が殺し合いをさせられることです。戦争も資本家に巨大な利益をもたらす「ビジネス」となっています。
 11月16日の沖縄県知事選で、辺野古新基地建設容認の仲井眞知事は大敗。那覇市長選でも自民・公明推薦候補が惨敗しました。新基地絶対反対の意思が示されたのです。戦争のための成田第3滑走路建設と農地の取り上げを許しません。
 全世界の労働者は階級として一つであり、国境など存在しません。戦争に絶対反対の労働組合の闘いと労働者の国際連帯が戦争をとめます。
 「許すな改憲!大行動」(代表呼びかけ人・鈴木たつお弁護士)は「安倍を倒せ!8・17大集会」を日比谷公会堂で開催し、戦争と改憲に反対する「日比谷宣言」を発しました。

労働者は奴隷ではない! 民営化・外注化反対、非正規職撤廃! 労働組合をよみがえらせる

 非正規雇用がまん延するようになったのは、1980年代の国鉄分割・民営化による20万人首切りと労働組合破壊から。85年の労働者派遣法制定が大きな節目でした。
 安倍政権は、臨時国会で「一生派遣」「正社員ゼロ」にする派遣法改悪を狙っていました。派遣法を葬り、非正規職を撤廃させて生きていける賃金にさせます。
 JRの労働組合・動労千葉は、正規と非正規、JR本体と外注先企業の労働者が一体となってストライキを闘い、組織を拡大してきました。国鉄分割・民営化による労働組合破壊を許さず、解雇撤回・JR復帰を求めて東京地裁と高裁に不当労働行為を認めさせ、最高裁に攻め上っています。
 動労千葉の民営化・外注化反対、非正規職撤廃の闘いは自治労や日教組の中に、昨年末23日間のストライキを闘った韓国の鉄道労組や米ロサンゼルス統一教組、ドイツの鉄道労働者を始め全世界に広がっています。労働組合の闘いと一体で不当解雇を撤回させ、JR復帰を実現させます。
 東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会は11月17日、3人の組合員の解雇を撤回させ職場に復帰しました(鈴木たつお弁護団長)。3カ月雇用の非正規職労働者が団結し「期限の定めのない雇用」をかちとったのです。

福島の怒りと団結しよう! 川内原発再稼働絶対反対・全原発廃炉へ

 福島第一原発の事故による深刻な放射能汚染。核と原発の廃棄は人類の生存にかかわる問題です。しかし安倍政権は、原発再稼働と原発輸出に突き進んでいます。甲状腺がんと診断された福島の子どもたちが疑いも含めて104人も出ていながら、「将来にわたって健康に影響はない」と言い張っています。「汚染水は完全にブロック」などと、東京オリンピック誘致のためについた大うそを撤回しません。
 JRの労働組合である動労水戸は、怒る福島の人びとと団結し、被ばく労働拒否と全原発廃炉を求めてストライキで闘ってきました。その闘いは国労郡山工場支部、原発所在地と周辺自治体の労働組合と結びつき、全国に広がっています。
 福島は今も、被ばくを強いられています。原発絶対反対、内部被ばくを許さず、「避難・保養・医療」の拠点として、ふくしま共同診療所が建設されました(呼びかけ人・鈴木たつお弁護士)。全国に共感と支える運動が広がっています。
 衆院選では、石原のぶてる前環境相を絶対に倒しましょう。石原は汚染土などの中間貯蔵施設建設に反対する住民に「最後は金目(かねめ=金が目当て)でしょ」と言い放ち、環境相辞任に追い込まれました。
 福島の怒りと一つになって安倍と石原を倒しましょう。川内原発の再稼働をやめさせ、全原発の廃炉を実現します。

医療・介護・年金を奪うな! 生活破壊の消費税は全廃させる

 女性労働者の貧困が深刻になり、子どもの未来が奪われています。農・漁民、都市の中小零細自営業者の生活基盤も根こそぎ破壊されています。企業が行政とグルになり地域丸ごとの「更地化(さらちか)」が大規模に進められています。職も家も家族も失う人が都市にあふれています。教育や医療、福祉など公的部門が金もうけの手段に変えられ、貧しい人は病気になっても医者にかかれなくなっています。
 銀行や大企業のために、国の借金は1038兆円を超えました。アベノミクスの「異次元の金融緩和」と国債の日銀引き受け、株価操作と円安誘導のもとで、大企業の経営者や株主は巨大な分け前を得ています。
 その一方、消費大増税や保険料の値上げ、年金支給額のカット。国の借金のツケを押しつけられ生きていく糧(かて)すら奪われてたまるか。
 社会の富はすべて労働者がつくりだしたものです。労働者とその家族が生きるために使うのは当然です。資本家が搾取し、国が税金として巻き上げたものを資本家のために勝手に使って膨大な借金を積み上げる。「財政難」を口実に福祉を切り捨て、税や保険料を取り立て、労働者が生きていけないようにする。こんな社会は間違っています。すべてを労働者の手に取り戻しましょう。
 福祉の切り捨てを許しません。現場の労働者の闘いと結び、保育を金もうけの道具とする、保育園の民営化や児童館の廃止をやめさせます。

現代の治安維持法=特定秘密保護法・盗聴法に反対! 公安警察による弾圧を許さない 無実の星野文昭さんを取り戻そう

 戦争と原発、雇用と生活の破壊に対する怒りがあふれています。これをつぶすのが現代の治安維持法である特定秘密保護法や盗聴法です。臨時国会では共産党も賛成して「テロリスト財産凍結法」が成立。政府・国家公安委員会が「テロリスト」とみなせば、その団体・個人の財産を凍結できるとんでもない治安弾圧法です。改憲・戦争と一体の大攻撃です。
 しかし、反撃が始まっています。11月2日の安倍打倒の銀座デモで京大生を含む3人の学生が不当逮捕されましたが(21日釈放)、4日、京大自治会の学生は大学構内でスパイ活動中の公安刑事を摘発し追放しました。12日、京大での抗議集会後の討論集会で鈴木たつお弁護士が大学自治について記念講演。13日には熊野寮への警察の不当捜索弾劾の闘いが爆発。マスコミは特番で報道し、弾圧をものともせず闘う京大生と全学連への声援が全国に広がりました。
 法政大での暴力行為等処罰法による学生弾圧では、鈴木たつお弁護団長のもと無罪をかちとりました。
 裁判員制度は国民に国を守る責任を負わせ国家による殺人=死刑を正当化させる、集団的自衛権行使の閣議決定の「国民版」です。裁判員拒否が広がり、鈴木たつお弁護士も呼びかける「裁判員制度はいらない!大運動」が進んでいます。裁判員制度を廃止します。
 獄中40年、安保・沖縄闘争でデッチあげ逮捕された無実の政治犯、星野文昭さんを必ず取り戻します。

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