首切り・大失業に反撃を 闘う労働組合をよみがえらせ戦争・改憲を絶対阻止しよう 鈴木たつお弁護士が総選挙へ熱い訴え
首切り・大失業に反撃を
闘う労働組合をよみがえらせ戦争・改憲を絶対阻止しよう
鈴木たつお弁護士が総選挙へ熱い訴え
12月2日公示―14日投開票の衆院総選挙に、東京8区(杉並区)から、労働者人民の代表である鈴木たつお(達夫)弁護士が立つ。今回の選挙は、大恐慌が激化・深化し、首切り・大失業と戦争・改憲攻撃が激化する中で闘われる。安倍を打倒した労働者人民の怒りを結集させ、闘う労働組合をよみがえらせて、戦争と大失業攻撃に大反撃をたたきつけよう。11月22日に東京都内で開かれた衆院選必勝総決起集会には300人が結集し、鈴木弁護士が、安倍政治を断ち切り労働者の新時代を切り開いていく断固とした決意を表明した。その熱い訴えを紹介します。鈴木弁護士とともに闘おう。(編集局)
「革命家の執念」を燃やし
夏頃からわれわれには「必ず安倍は年内に倒れる」という確信に近いものがありました。野党が衆院解散・総選挙を「不意打ちだった」とか、「大義なき選挙」だとか言っていますが、われわれは「安倍が断崖(だんがい)絶壁に立ち、ますます追い込まれている」と見ていた。6・8国鉄集会、8・17日比谷公会堂大集会、そして11・2全国労働者集会。この一連の闘いで彼を断崖から突き落とした。
その力は何か。階級的労働運動の前進です。そして大事なことは、階級の力を手にしている者のみが、時代の本当の姿を見抜くことができるということ。だから、ほかの政治勢力は、安倍は相変わらず強いと思っていた。それでこの「解散」に戸惑う。真っ向から対決できなくなっている。
労働者が勝つ時代が来た!
昨日、日弁連主催で盗聴法の拡大についての250人規模の「市民学習会」が開かれました。盗聴の拡大、人びとの生活をすべて、犯罪が起こるかも知れないということで盗聴できる。今までは通信事業者の所でやっていたが、警察署で立会人もなしでやれる。それが日弁連の賛成で法制審議会を通り、来年の通常国会に出ようとしている。
この学習会には、予想を超えて労働者人民が集まった。資料が足りなくなって、何度も何度も増刷した。しかも、結局は日弁連執行部の裏切り弾劾集会となった。
あるいは今日(きょう)の街宣、私も2回ほど、荻窪駅北口で15分ずつスポット演説をやりました。都知事選の時と情勢が変わっている。
何よりも人民の怒りです。「安倍を打倒した」とか、「彼は断崖から落ちた」とか言うとみんな足を止める。ところが、その人民を率いるはずの者たちは完全に展望を失い、絶望しか言わない。日弁連執行部側は「法案はどうせ通るから、その後の適用を監視しよう」としか言わない。
しかし、一方では人民は怒りまくっている。昔、1970年前夜、本多延嘉さん(革共同書記長・当時)が言った「革命の現実性は革命家の執念に宿る」という言葉がある。「現実性」というのは「可能性」とは違う。革命が起こるということ。それは革命家の執念に宿ると。
労働者が社会の主人公だ。労働者が人類の未来を握っている。労働者は勝つ。その時代を一刻も早くつくろうという、その執念。これが媒介となってはじめて革命は現実化する。その時代がついに来た。
先日、京都大学に行って講演した時も、時代の決定的転換を私は痛感した。だから、ためらうことなく私は衆院選に立つことを決断できた!
アベノミクスを葬る闘い
では安倍が言っているでたらめの中身に具体的に入っていこう。
マスコミの調査ですら内閣の支持率はとうとう50%を切ってしまった。その上にまた「アベノミクスの評価を問う選挙だ」と言い出した。「アベノミクス」なるもので勝負するという。
「株は上がった。失業率が下がった。賃金が上がった」と言う。これは全部でたらめだ。
「株は上がった」と言うが、国会で「株を持っている人は国民の何%か」という質問に彼は答えられなかった。ほんのわずかも含めて12%にすぎない。あるいは外国の投資家だ。そして、「資産効果」などと言い出した。株が上がると、自分のふところが暖かくなった気になるということ。そうなると高級な物が売れて、それが企業の発展につながって、やがて労働者の賃金も上がるでしょ、と言っている。株が上がることと、労働者の賃金が上がることは「時間差があります」と、とうとう言ってしまった。
次に「失業率が下がった」。何を言っているか。先日発表された統計では、今、日本の労働人口のうち40%近くの1952万人が非正規労働者だ。どんどん増えている。他方、正規社員は25万人減っている。そして、15カ月連続で実質賃金は下がり続けている。
さらに「円安で輸出が伸びるだろう」と言うが、中国バブルの崩壊、EU大不況などで伸びてはいない。
人民を貧困と非正規にたたき込んでいる、それがアベノミクスだ。このことをはっきりさせようではないか。
安倍をはい上がらせない
必死に隠そうとしている争点が、改憲と戦争。
日米安保ガイドラインの改定が先送りになった。日米矛盾の激化です。日米安保ガイドラインは、安倍政権の防衛政策のブレーンの一人である拓殖大学教授が、「今度の改定は、アメリカを巻き込むための仕掛けづくり」と言っている。日本側の中間報告案には「対中国」が頻出(ひんしゅつ)していたが、アメリカは一カ所だけ残して全部削らせた。中国に対する侵略戦争をどちらのヘゲモニー(主導権)でやるかということで日米関係は緊張している。
12月8日に、選挙の最中ですけれども、がっちりした形で杉並で集会をやりたい。真珠湾攻撃73周年です。日米対立のこの激化の中で、今、東アジアの戦争情勢はどういう形で矛盾が激化しているか。安倍は完全に行き詰まり、立ち往生だ。
9月以来、安倍は1週間に1度ぐらい、人民だましの政策を打ち出してきたが、全部、裏目に出ている。3・11以来、「みんなうそだった」を学んだ人民は、安倍の見え透いた手口にけっして乗りはしない。
何よりも、職場での資本との攻防、鈴コン分会の就労闘争、また、裁判での国家権力との直接の攻防の勝利を通じて、われわれは敵の危機を見抜くことができた。だから今、われわれは安倍をぶっ倒したと言い切ることができる。
しかし彼はまた、見え透いたペテンで何とかはい上がろうとしている。絶対にはい上がらせてはならない。
したがって、今度の闘いは一杉並の闘いではない。全国の人民に向かって決起を呼びかける大政治闘争だ。
街頭で人民の決起つくる
最後に、街頭宣伝の重要性についてです。都知事選でもわれわれが発見した真実だけれども、街頭演説で、道行く人たちが足を止めて短時間でも耳を傾け聞いてくれることの中に、労働者人民の自己解放的決起がある。
街頭のアジテーションというのは大事だ。言葉を磨(みが)きに磨いて人びとの心をつかまえる。それを私たちはこの杉並・東京8区の闘いの中で必ず実現しなければならない。東京都知事選で100カ所、街頭演説をやった。100回の集会、100回の人民の決起があった。今回は杉並に凝縮(ぎょうしゅく)できる。あらゆる所にわれわれがいる。杉並45万有権者の中で、圧倒的な自己解放的決起を街頭でつくっていこうではありませんか。
われわれの執念と人民の怒りが結合する。「最後は金目(かねめ)」の石原のぶてるは東京8区の杉並でぶっ飛ばせる。日共スターリン主義が、「自衛のための戦争」と称して侵略戦争に翼賛・協力するごまかしを暴くことが重要だ。そのためにもこの選挙戦があるということを、最後に何度も確認して、私の決意に代えます。