11・29星野全国集会を大成功させよう 星野さん解放へ総結集を 全国再審連絡会議共同代表 戸村裕実
11・29星野全国集会を大成功させよう
星野さん解放へ総結集を
全国再審連絡会議共同代表 戸村裕実
「100万人の署名で星野文昭さんを取り戻そう!11・29全国集会」が東京・四谷で開催されます。星野文昭さんの再審・無実、解放と自由をかちとるために全国からの結集を呼びかけます。
「私は無実だ。やっていない」
星野文昭さんは逮捕以来40年目を迎えました。まったく不当な無期懲役刑が確定し徳島刑務所に移監され28年目を迎えています。「私は無実だ。私はやっていない。中村巡査への殴打をしていない。これは一点の曇りもない真実だ」「無実なのに、無期を強いられる、それがどれほど理不尽なことか」この第2次再審請求にともない発せられた星野さんの陳述(必死の叫び)は私たちの闘いの原点となる言葉です。
第1次再審請求において最高裁判所は、警察官を殴打していたとされる人物と星野さんの当日の服装が相違していたという決定的真実を認めながら、殴打者は星野さんに誤りないと決めつけ、再審の門を閉ざしました。「無実を百も承知で自由を奪っている」のです。
第2次再審闘争においても、この服装の事実や所持していた鉄パイプに巻かれていた紙の破損皆無など27点の新証拠調べを請求し、さらに星野さんにかかわる供述人の供述調書(星野さんを有罪とする唯一の根拠)が不実であることの心理学鑑定(厳島鑑定)も提出しましたが、請求を棄却したのです。
私たちはこの国家の理不尽をどうはね返し、どう打ち破り星野文昭さんを取り戻すことができるのか討論を重ね、街頭に立ち訴え続けています。
証拠開示こそ再審勝利の道
第2次再審闘争は異議審に入り、三者協議を重ねてきました。検察は写真ネガをようやく開示し、私たちは今その解析を進めています。所持していた鉄パイプに巻かれていた紙に破損がないということは、星野さんが殴打していないということを明らかにします。
しかし、いまだ証拠の開示はまったく不十分です。2010年3月24日には、36点の証拠開示を請求しています。東京高裁は、真実を明らかにするために検察に開示を求めるべきです。この中には特に「現場目撃者11名の供述調書」が含まれています。殴打現場に星野さんはいなかったことが明白になるはずです。
私たちの訴える証拠の全面開示の実現こそ再審勝利の道です。6・29全国集会で提起した100万人署名がいま取り組まれています。
全国で感動を呼んだ絵画展
本年は1月に「いわて星野さんを救う会」、8月に「秋田・星野さんを取り戻す会」が発足しました。全国で27の会が活動することとなりました。さらに上記の発足会をはじめ広島、福島、さいたま、東京連絡会、久留米、東京三多摩、千葉、越谷、松江と全国各地で絵画展が開催されました。京都、新潟でも展示の機会を得ました。文昭さんの絵画は繊細さ、美しさ、さらに優しさを表現し、触れた人びとに感動を呼び起こしています。12月には西宮、宝塚、横須賀、さらに盛岡でも開催されます。文昭さんの絵は獄中から闘いを呼び起こす〈武器〉となっていると言ってもいいかもしれません。各地で開催される絵画展では星野暁子さんの講演が組まれ、文昭さんとともに困難を闘いとして喜びに変えてきたという話は、多くの人の共感を生み心を揺り動かしています。
6・29集会で披露された星野解放の歌「ソリダリティ」(星野暁子作詞・丸尾めぐみ作曲)は、多くの集会で紹介され唱和され、CDも発売されました。ぜひ活用をお願いします。
「人が人として生きる」社会を
安倍晋三内閣は集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、戦争宣言を行いました。過去の戦争責任、今日までの戦後責任をないがしろにしたままです。まさに暴挙です。憲法9条は、戦争放棄、戦力不保持です。彼の歴史的犯罪に対し、私たちは戦争拒否で応えなければなりません。否、政権打倒で応えなければなりません。
1971年、星野さんが闘った沖縄返還協定批准阻止闘争と三里塚空港反対闘争は、再び悲惨な戦争を繰り返さない、まさしく戦争政策に反対する闘いです。この闘いの爆発に恐怖したのがこの国の政権です。破防法と成田治安法、星野さんに対する重罰攻撃は、人びとの声を圧殺する攻撃です。非妥協、非転向、屈服拒否の闘いに、筆舌に尽くせない重さを噛(か)みしめます。
私は三里塚で星野文昭さんを知りました。私にとって星野文昭さん解放の闘いは文昭さんが主唱する「人が人として生きる」社会をともに闘いとるものとしてあります。
星野文昭さんを取り戻すために、ともに闘いましょう。