一坪共有地裁判 空港の反人民性暴く 〝開発計画はすでに破綻〟

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週刊『前進』06頁(2655号05面04)(2014/11/03)


一坪共有地裁判
 空港の反人民性暴く
 〝開発計画はすでに破綻〟


 10月23日、千葉地裁民事第5部(松並重雄裁判長)で鈴木さん一坪共有地裁判の弁論が開かれ、三里塚反対同盟と支援の労働者・学生は、一坪共有地強奪攻撃への怒りを燃やして闘った。
 鈴木幸司さん、いとさん夫妻が共有する駒井野の一坪共有地について、千葉県は2006年に明け渡しを求める訴訟を起こした。そこに「成田国際物流複合基地」を造るために、県が土地を造成・整備してNAAに譲渡するというのだ。だが今日すでにこんな仰々しい計画は破綻し、結局「債務130億円が残る」ことまでが新聞で報道され、土地強奪の口実さえ消滅しかかっているのが現状だ。
 反対同盟顧問弁護団は今回、40ページを超す「準備書面32」を提出し、成田空港の反人民性、農地を奪っての暴力的建設過程、国際空港としての衰退と没落のありさま、「公共性」を騙(かた)っての周辺住民の生活への圧迫と破壊の現状を全面的に論じた。
 さらに売買契約書、建設計画書などの文書の提出を、「NAAの企業秘密情報が含まれるから」と言って県が拒否していることに対して、弁護団は真っ向から反論する意見書を提出した。特に全面的価格賠償方式(金を支払うことで、手放す意思のない人から共有物を奪う)による土地強奪のもくろみを弾劾した。そうした例外的強制的方法を用いるための「特段の事情」があるかどうか判断するには、文書提出は不可欠だと強く迫った。
 次回期日を2月12日として閉廷した。
 千葉県弁護士会館で開かれた報告集会では活発な質疑応答が交わされた。巨大開発計画が破綻してなお土地強奪攻撃を続ける敵の矛盾を突きまくり、さらに攻勢的に闘うことが確認された。
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