100万署名で星野解放を④ 全証拠開示させ再審実現へ

週刊『前進』06頁(2654号06面02)(2014/10/27)


100万署名で星野解放を④
 全証拠開示させ再審実現へ

(写真 FumiAkikoカレンダー2015  ■絵 星野文昭/詩 星野暁子  ■A4判カラー 1冊1200円【5冊以上1000円】送料別)


 星野文昭同志は、1971年沖縄闘争を闘い、デッチあげ弾圧で獄中40年を強いられている。星野同志は無期懲役の弾圧と対決し続け、戦争絶対反対を非転向で貫いている。今日、安倍政権の7・1閣議決定=戦争する国への転換攻撃に怒る、広範な労働者階級人民の闘いの希望となり、結集軸となって、2010年代中期階級決戦を最先頭で切り開いている。
 7・1情勢は、戦争反対の全人民的決起の圧殺を狙う治安弾圧との闘いを、最大の攻防点に押し上げた。星野同志の「全証拠開示・再審開始」100万人署名大運動は、日帝国家権力との激しい攻防であり、安倍政権打倒の闘いである。党と労働組合の一体的建設の力でこの激突に勝ち抜き、2010年代中期に、星野文昭同志を絶対に奪還しよう。

証拠開示は権利

 全証拠開示は第一に、星野同志の権利である。日帝国家権力は、70年安保・沖縄闘争が、社共に代わる青年労働者や学生の決起で爆発したことに恐怖し、プロレタリア革命へ発展することを圧殺するために、星野同志に「殺人罪」デッチあげの弾圧を加えた。
 しかし、星野同志は無実である。1%の支配階級の利益のために、無実の星野同志が無期懲役を強制されている、こんな不正義、理不尽、人権抹殺が許せるか。星野同志は「国家権力は、私の無実を百も承知でデッチあげた。すべての証拠を出せ。私を解放せよ」と全身全霊で訴え、不屈に闘い続けている。全証拠開示は、国家権力による弾圧を覆し、星野同志の無実を明らかにするものであり、星野同志が自由に生き抜くための当然の権利だ。
 全証拠開示は第二に、星野同志・弁護団と警察・検察の「証拠収集」における圧倒的な格差を踏まえれば、あまりに当然だ。
 警察・検察は、国家の暴力をもって「証拠」を強制的に「収集」する。そればかりか、「証拠隠滅」や「証拠ねつ造」を平然と行っている。
 これで、どこに裁判における検察と弁護人の「対等な争い」とか「公平さ」があるというのか。検察官は全証拠を開示すべきである。
 第三に、証拠は検察官の独占物ではない。証拠は真実を求める者のものだ。検察官は、デッチあげをなすための「証拠」のみを裁判に提出し、無実の証拠は隠している。検察官の主観、すなわち国家権力の階級意志で、「証拠」を出したり隠したりすることは断じて許されない。
 そもそも「証拠」は、警察・検察が税金と権力を行使して集めたものであり、検察官の独占物では断じてない。「証拠」は、真実を求める者のものであり、労働者階級人民のものだ。

証拠が無実示す

 第四に、無実の証拠は検察庁の倉庫の中にある。再審無罪をかちとった足利事件(2010年)、布川事件(11年)、東電女性社員殺人事件(12年)ではすべて、証拠開示が再審無罪に直結した。
 今年3月、袴田(はかまだ)事件の再審開始決定が与えた衝撃は、検察官が証拠をねつ造して、無実の袴田巌(いわお)さんに罪を着せ、実に48年間も死刑執行の恐怖にさらし続けてきたことである。この事実も証拠開示で初めて明らかにされた。東電女性社員殺人事件で、無実のゴビンダさんを支える会事務局長・客野美喜子さんは、「無実の証拠は、検察庁の倉庫の中にある」と鋭く指摘している。
 星野同志をデッチあげている「証拠」は、ねつ造された6人の「供述調書」だけである。「供述調書」が警察・検察の拷問的取り調べでねつ造されたものである事実を暴く証拠は、検察庁の倉庫の中にある。
 ビデオ国賠裁判で、警視庁公安部と東京地裁による証拠「紛失」の責任と、星野同志の証拠へのアクセス権を認める画期的判決が出された。この勝利を全面的な証拠開示につなげよう。100万人署名運動を全力で推進しよう。11・2全国労働者総決起集会の1万人結集で星野同志を奪還しよう。

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