三里塚一斉行動 周辺住民と交流深める 反対同盟の闘いに期待大
三里塚一斉行動
周辺住民と交流深める
反対同盟の闘いに期待大
10月19日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議は、第18回の成田空港周辺地域での一斉行動に立ち上がった。
この日も午前8時30分に天神峰の市東孝雄さん宅離れに集合し、準備と打ち合わせを行った。連日の激闘の疲れも見せずに集合した一同を、市東さんと萩原富夫さんが激励し、さっそく全員が担当地域へと散っていった。
北原鉱治事務局長は宣伝カーに乗り込み、第3滑走路計画によって立ち退きや騒音被害を強制される地域を回り、2カ所でスポット演説を行った。「巨大滑走路が造られたら、みなさんの生活はとんでもない被害を受ける。絶対反対の声を上げましょう」
さらに北原さんは現闘の同志とともに地域を歩いて一軒ずつ訪ねてあいさつし、交流を深めた。
元国鉄労働者のAさんのお宅では、庭で採れた柿とお茶で温かく歓迎された。「71年の強制代執行の時には組合動員で現地集会に参加した」と昔話に花が咲き、「今、騒音などに怒りを感じながらなかなか声を上げられない人も多い」と語り、Aさんは反対同盟の奮闘に期待を寄せた。
自営業のBさんは、萩原進事務局次長の著書『農地収奪を阻む』の読後感想を語ってくれた。「学者が難しく書いた言葉ではなく、この方の体験に基づいてわかりやすく書かれていた。私も成田市営グラウンドの時(1968年2・26集会)は催涙ガスにやられながら、学生に投石の石を渡していた。著者は亡くなられたとのことで残念。ご家族にはいつかごあいさつしたい」
この日回った全員が、住民との真剣な対話を重ね、交流を深めた。
夕方に再度市東さん宅離れに集合し、報告・集約を行った。その中で、住民の怒りと不安の増大を無視できず、「説明会」を開く地区が出始めたこともわかった。まさに「空港を追い詰めている」という手応えだ。
最後に萩原富夫さんが、3月の農地裁判控訴審第4回弁論に向け、農地取り上げ反対署名を3万人の目標に向けてさらに強力に推し進めることを訴えて、一日の闘いを締めくくった。