11・2大結集で安倍倒せ 大恐慌と戦争を労働者国際連帯で世界革命の勝利へ転化しよう 労組の力で国鉄・反原発決戦勝利を

週刊『前進』06頁(2653号01面01)(2014/10/20)


11・2大結集で安倍倒せ
 大恐慌と戦争を労働者国際連帯で世界革命の勝利へ転化しよう
 労組の力で国鉄・反原発決戦勝利を

(写真 10・12三里塚集会は萩原さんの畑に労農学市民910人が全国から結集し、農地裁判控訴審勝利・第3滑走路計画粉砕・安倍政権打倒を誓う総決起の場になった【成田市東峰】)


 全国各地で国鉄地区集会が大成功し、11・2労働者集会の組織化が猛然と進んでいる。「2010年代中期階級決戦の基軸はプロレタリアートの断固たる闘いであり、労働組合の奪還であり、ストライキ闘争と街頭闘争の発展である」(本紙2651号、大原論文)。2014年の断固たる闘いの前進をもって、中期階級決戦は開始された。10・21国際反戦デー闘争への総決起に続いて、11・2労働者集会への万余の大結集をかちとり、プロレタリア革命勝利の時代を切り開こう。

大恐慌下で帝国主義は戦争へと突入し始めた

 11・2労働者集会は第一に、戦争と改憲の攻撃に総反撃し安倍を打倒する闘いだ。
 世界大恐慌の激化・深化のもとで、市場・勢力圏と資源をめぐる世界分割・再分割の戦争がついに始まった。それはウクライナをめぐり米欧とロシアの制裁合戦・争奪戦争として火を噴(ふ)き、瞬(またた)く間にイラク・シリア・中東での米帝を先頭とした侵略戦争の新たな勃発(ぼっぱつ)へと連動し、さらに東アジアでは米・中・日を軸とする矛盾・対立と争闘戦の軍事化・戦争化が進行している。大恐慌が侵略戦争・世界戦争へと転化しているのだ。
 「イスラム国」壊滅を叫んで、米帝オバマを軸に帝国主義国が新たに開始したイラク・シリア侵略戦争は、中東人民・ムスリム人民に対する、一片の正義性もない残虐な戦争であり、許し難い虐殺、破壊以外の何ものでもない。米帝は03年のイラク侵略戦争後の占領統治下で、イラクと中東産油国の国営石油企業を民営化し莫大(ばくだい)な利益を得ようとしてきた。しかしイラクの石油労働者を先頭とした闘いで国有油田の民営化は粉砕され、米帝の狙いは破綻(はたん)した。そして11年、米軍は無残に敗北しイラクから撤退した。この巻き返しをかけた侵略戦争にオバマは突入したのだ。
 米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は9月16日、特殊部隊を地上戦に投入することも排除しないと語った。オバマは地上部隊の投入を否定するが、空爆で「イスラム国」をせん滅できないことは明らかだ。すでに投入されている1600人の部隊に加え、いずれ地上軍の大量派兵になる。戦争拡大の歯止めははずれている。
 日帝・安倍は、英・仏・独に遅れてはならないとばかりに支持を表明し、「集団的自衛権」を振りかざし参戦も狙っている。年内の日米安保ガイドライン再改定は、「平時」「周辺事態」「日本有事」の概念をなくし、「日本周辺」のみならず世界中で日米が戦争するというものだが、核心はやはり東アジアでの戦争だ。安倍はこれに基づいて集団的自衛権の関連諸法案をつくり、次期通常国会で「一括採決」しようとしている。そしてこれと一体で安倍政権は、福島第一原発事故の悪化する現状(放射能汚染の拡大と内部被曝)を押し隠し、川内原発再稼働を推し進めている。
 子どもの甲状腺がんは疑いを含めて104人。すでに58人が手術し転移も見つかっている。この現状の中での再稼働策動など断じて許せない。
 日帝・安倍の集団的自衛権=「戦争する国」への転換と世界的な戦争情勢のもとで、さらには大恐慌が同時に全世界的に生み出している革命情勢の成熟のもとで、戦争絶対反対と安倍打倒は、今や死活的な課題である。階級的労働運動と国際連帯で闘いぬこう。

民営化・外注化・非正規職化に労働者の反撃を

 11・2労働者集会は第二に、大恐慌下で戦争と一体で進行する民営化・外注化・非正規職化の攻撃を、労働者国際連帯の力で打ち砕く総決起の場である。
 2040年までに日本の自治体の半分、896自治体が人口減により消滅するとの予測が出されている。新自由主義が生み出したこの危機の中で、安倍政権は社会を丸ごと民営化しようとしている。JR=国鉄を始めとするこの全面民営化は、労働者人民の生活も社会保障も、社会の安全もことごとく崩壊させる。安倍=葛西体制のJR資本が、この攻撃の急先鋒(きゅうせんぽう)である。
 今や日本の「相対的貧困率」は16・1%、17歳以下の子どもの貧困率も16・3%だ。食べられない子どもたちが激増している。資本の金もうけが最優先の新自由主義と民営化・外注化・非正規職化を粉砕する最大の力は、労働者が団結と労働組合を取り戻(もど)し、職場から闘いに立ち上がることだ。
 動労千葉は、JRの民営化攻撃に真っ向から立ち向かい、激しい組織破壊攻撃を打ち破って団結を守りぬき、勝利してきた。この闘いが外注化を決定的に遅らせ、破綻させてきた。現在、JRは国鉄分割・民営化が生み出したゆがみそのものである国鉄採用者の大量退職問題を逆手にとり、労組破壊と全面的な業務外注化=新たな雇用破壊をやろうとしている。だがそれはやみくもな外注化によって安全をさらに徹底的に破壊していく。
 動労千葉の5・2ストを契機に、外注先の労働者の組織化が始まった。そしてシニア制度粉砕と外注化阻止の14年間の闘いの地平を踏まえて、外注先の職場での組織拡大に打って出る方針を確立し、千葉県下全域で10・1ストライキを打ち抜いた。これは国鉄分割・民営化との闘いをも超える、戦争と民営化・外注化攻撃への大反撃だ。
 安倍政権の「成長戦略」の成否をにぎる攻撃としての「岩盤規制改革」(=規制撤廃)、原発再稼働、労働時間の規制撤廃・残業代ゼロ、解雇自由、そして今臨時国会で安倍が成立を狙う労働者派遣法改悪を絶対に粉砕しよう。
 東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の解雇撤回・原職復帰の大勝利は、11・2労働者集会への感動的な号砲だ。1万労働者の総決起で戦争と闘い、民営化・外注化・非正規職化の攻撃を断固として打ち砕こう。

日・韓・米の国際連帯をさらに大発展させよう

 11・2労働者集会は第三に、戦争・民営化と闘う労働者階級の国際連帯集会だ。
 労働者が戦争動員を拒否し、国境を越えて団結し一斉に立ち上がるなら、戦争を止めることはまったく可能だ。だからこそ帝国主義は、国家主義・愛国主義・排外主義をあおり、「自衛戦争」や「テロとの戦い」の名をもって、帝国主義的な戦争目的を押し隠し、労働者人民を戦争へと駆り立てるのだ。
 石油労組連盟を始めとするイラクの労働者は国際連帯を、特に侵略戦争を仕掛けている米・英など帝国主義国の労働者階級との連帯を重視して活動している。6月16日、内戦で宗派間と民族間の対立が激化する中、イラク労働者評議会・労働組合連盟は、こうした対立を克服し、米帝の内戦への介入と侵略戦争や、シーア派主導の政府のスンニ派抑圧政策と闘う声明を発した。「イスラム国」による労働者襲撃、労組指導者虐殺、労組破壊の攻撃のもとで、イラクの労働者は新たな闘いを開始しているのだ。
 03年の米帝のイラク侵略戦争に対し、国際港湾倉庫労働組合(ILWU) の港湾封鎖の闘いが繰り広げられ、イラク石油労組連盟と共闘するバスラの港湾労組が連帯ストでこれに応えた。その中で地球を一周する反戦デモがまき起こった。動労千葉は03年、イラク戦争に反対し72時間ストに立ち、600本の列車を止めた。今年の10・1ストは、集団的自衛権行使とイラク・シリア侵略戦争反対の反戦スト・戦争協力拒否ストであり、国際プロレタリアートへの呼びかけでもあった。
 今年はロサンゼルス統一教組(UTLA・組合員3万1千人)で、動労千葉派と連帯する闘う執行部が確立し、11・2集会参加が決定している。韓国・民主労総ソウル地域本部からも闘う労働者が大挙して参加する。
 海を越えた国際連帯で戦争・民営化と闘い、侵略戦争を止め、帝国主義の世界支配を転覆してプロレタリア世界革命の道を開こう。イラクを始め全世界の労働者と連帯し、日韓米の国際連帯をいよいよ強固に打ち固めよう。11・2労働者集会の1万人大結集へ、最後の2週間を全力疾走(しっそう)で闘おう。
 11・2の歴史的成功を、2010年代中期階級決戦と、特に星野同志奪還・全証拠開示100万人署名運動の出発点としよう。

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