11・2集会へ各界からの訴え
11・2集会へ各界からの訴え
戦争を絶対に許さない 「99%」が立ち上がる場
「許すな改憲!大行動」代表呼びかけ人 弁護士 高山俊吉さん
集団的自衛権行使容認の閣議決定は、戦後辛くも抑えこんできた海外での武力行使に途(みち)を開く戦争宣言でした。
「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合、他に危険排除の適当な手段がなく、必要最小限度の実力行使にとどまるなら、その国とともに自衛隊が反撃することができる」というのが、自衛権発動の「新たな要件」です。
安倍首相は「外国を守るために日本が戦争に巻き込まれるのではない。我が国の存立を全うし国民を守る自衛の措置だけが憲法により許されている」と言いました。「外国の戦争に巻き込まれる」という受け身のものではなく、日本の主体的・能動的な武力行使(戦争)を想定した国策だと強調したのです。実際、首相は多国籍軍などへの補給活動、「後方支援」活動の拡大、戦闘地域と非戦闘地域の区別廃止などを提起して、下地作りを明言しました。
「憲法が許すのは我が国の存立を全うし国民を守るための自衛の措置だけだ」という首相の言は欺瞞(ぎまん)です。憲法のどこにも「我が国の存立を全うし国民を守るための自衛の措置」を承認する条文はありません。日本の大陸侵略もそうであったように、あらゆる侵略戦争は自衛の名において行われる。「自衛戦争なら可」という論を採用した瞬間、その国は戦争に向かって走り出すというのは、よく知られた侵略戦争原理です。
安倍首相はさっそく自衛隊の「海外活動」の拡大に向けて動き出し、9月29日、国連本部で、自衛隊のPKO参加について、自衛官を現地司令官など重要ポストに派遣するほか、「要員の質の向上」に向けて国連の訓練を支援することを明らかにしました。戦闘準備態勢への重大な一歩です。
1912年11月。第1次世界大戦前夜に第2インターナショナル臨時大会で採択された宣言(バーゼル宣言)のむすびの言葉を引用します。「大会は諸君に次のように呼びかける。この決定的な時点で諸君の声をあげよ! あらゆる形式で、あらゆる場所で諸君の意志を告知し、議会で力いっぱい諸君の抗議を申したて、大挙して大示威運動に結集し、プロレタリアートの組織と力が手中にもっているあらゆる手段を利用せよ! 諸国政府がプロレタリアートの油断ない情熱的な平和意欲をつねに注視するようにさせよ! こうして搾取と大量殺害の資本家的世界に、平和と諸民族の友好のプロレタリア的世界を対置せよ!」
第1次世界大戦からちょうど100年後の今年。11月労働者集会は、この国と世界の戦争勢力が3度目の暴挙に走ることを絶対に許さないために、99%の人びとが立ち上がる歴史的な場です。
(憲法と人権の日弁連をめざす会代表)
国労共闘が先頭に立ち全国に動労総連合を
国労奈良電車区分会 橘日出夫さん
11・2労働者集会の万余の結集へ、国労共闘はその先頭に立とう。
7・1集団的自衛権行使閣議決定は、「戦争をする国」として日本が躍り出ることをアジアと世界に宣言しました。これは同時に、日本の労働者階級のこれだけは許さないという根底的怒りの決起の弁を開け放ちました。まさに革命情勢の成熟期への突入です。労働者階級がうなりを上げて絶対反対、階級的団結の旗のもとに結集する情勢を迎えています。
国労はすでに、5・27臨時大会闘争弾圧(2002年)や4・9政治和解(10年)をもって死に体同然の状態になり、組合員の闘いを圧殺し、外注化・非正規職化や被曝労働強制などの資本の攻撃の先兵と化してきました。しかし、こんな国労であろうと、「国労」という名称だけの存在でも殲滅(せんめつ)の対象として、資本と体制内党派が一体となって国労解散・連合化を強行しようとしています。ここに安倍―葛西体制の完全に追い詰められ恐怖に駆られた姿がある。安倍は打倒できる。これが今進行している事態の核心です。
今こそ階級的労働運動を全国的、全面的に登場させる歴史的チャンスです。戦争と大失業、外注化・非正規職化に突入する以外ない安倍を国鉄決戦の爆発で打倒しよう。
動労千葉は、ついに外注先の職場に組織を拡大しました。外注化・非正規職化を粉砕する地平をすべての労働者に示し、このように闘えば勝利できるという展望を示しました。さらに動労水戸の被曝労働拒否のストライキ決起は、労働組合のもつ無限の可能性を示し、ソビエトの展望をつかみました。また5・31いわき闘争の組織化と実践のなかで、仮設住宅の住民との交流や組合の枠をこえた労働者の階級的団結がつくり出され、安倍―葛西の新自由主義攻撃をズタズタにしました。
さらに9・11郡山闘争は、国労本部の闘争破壊を粉砕し、郡山工場支部の橋本光一さんの呼びかけに応えて全国から650人が駆けつける大闘争となりました。この闘いの中から「動労総連合青年部」が名乗りをあげ、全国に動労総連合を建設することが力強く宣言されました。
JRの鉄道パッケージ輸出の破産と絶望的な経営危機の中で、外注化・非正規職化はまさにこれから本格化します。JR総連との結託体制も崩壊し、力ずくで封じてきた数万、数十万の青年労働者の怒りが爆発しようとしています。さらに国労本部は、7月の大会で国労解散・連合化と資本の先兵化を宣言しました。動労千葉、動労水戸とともに闘う新たな階級的労働運動の全面的登場が求められる情勢です。
この情勢は、国鉄労働運動を階級的労働運動に塗り替えるかつてない大チャンスです。11・2労働者集会に万余の大結集をかちとろう。国労の中で統制処分を引き出すような闘いをやりきり、徹底的分岐をつくり出し、階級的労働運動を登場させよう。全国に動労総連合を建設しよう。