10・21国際反戦デーから11・2へ 10・1 動労千葉、渾身のスト決起 安全崩壊の外注化絶対許さない

週刊『前進』08頁(2651号01面01)(2014/10/06)


10・21国際反戦デーから11・2へ
 10・1 動労千葉、渾身のスト決起 安全崩壊の外注化絶対許さない

(写真 安倍の戦争・民営化に大反撃 正午前、線路をはさんで幕張車両センターの向かいでストライキ支援行動【10月1日】)

(写真 正午、幕張車両センターでストに入り庁舎から出てくる動労千葉組合員)

(写真 午後2時からDC会館でスト総決起集会。外注化粉砕に向け団結を固める)


 動労千葉は10月1日、「雇用・安全破壊の外注化粉砕」「CTS(千葉鉄道サービス)の仲間を犠牲にするな」をスローガンに、正午から半日間のストライキに立った。ストに入ったのはJRの検修業務に携わる組合員とCTSの検修部門に強制出向させられている組合員の計41人。スト対象職場は幕張車両センター、京葉車両センター、習志野運輸区構内を始め西船橋、千葉、上総一ノ宮、木更津、鴨川、銚子の各検査派出の千葉県下全域に及んだ。JR東日本は国鉄採用者の大量退職期を迎えることを逆手に取り、一層の外注化を強行しようとしている。これに反撃する今回のストで動労千葉は新たな闘いに踏み出した。

 この間、CTSでは人命にかかわるような事故が立て続けに起きている。8月には幕張車両センターの車輪転削業務で指を切断する事故が起きた。7月には銚子派出で、動労千葉組合員が車両下の機器を点検中に車両が動き出そうとする事態が発生した。
 CTSには事故防止対策をとる技術力はまったくない。にもかかわらず車輪転削業務に出向させられていたベテラン労働者を、10月1日付でJRに戻し、CTSのプロパー社員だけで業務を行うというのだ。JRに戻される労働者には仕事はない。JRは「高齢者の雇用確保」を唱えて外注化を強行してきたが、それは大うそだったのだ。
 さらにCTSは採用からわずか1年半のプロパー社員に10月1日から構内運転業務を行わせようとしている。これで事故が起きないはずがない。事故が起きれば全責任はプロパー社員に押し付けられる。しかもCTSはその目的を動労千葉のスト対策と経費節減だと団交の場で言い放った。
 こうした攻撃に動労千葉は渾身(こんしん)の反撃をたたきつけた。

プロパーの仲間を守れ!

 午前11時半、動労千葉組合員と支援する会は線路をはさんで幕張車両センター庁舎の向かいに陣取った。「外注化粉砕」のシュプレヒコールを繰り返したたきつけ、川崎昌浩執行委員が「CTSのプロパーの仲間を守るために動労千葉はストに立つ。動労千葉とともに闘おう」と庁舎内の労働者に訴えた。動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長は「川崎駅事故もセウォル号事故も外注化が原因だ。JRは外注化をやめ定年を延長せよ」と怒りをあらわにした。
 正午過ぎ、ストに突入した組合員が庁舎から出て来ると、大きな拍手が巻き起こった。線路をはさんで幕張支部の組合員と支援の仲間は、何度もともに怒りのこぶしを突き上げた。
 幕張本郷駅前に移動した参加者を前に、関道利執行委員(幕張支部)が「安全無視のCTSを糾弾しストを貫徹する」と宣言、青年部の渡辺剛さんは「全員でJRに戻る」と決意を述べた。

青年部先頭に組織拡大へ

 午後2時、DC会館でスト貫徹総決起集会が行われ、動労千葉組合員と支援など215人が結集した。
 ストに立った組合員は自信に満ち、底抜けに明るい。
 田中康宏委員長が「この闘争はJRの本体の労働者と下請けのプロパー労働者が団結して外注化を粉砕する新しい出発点だ」と訴え、「組織を拡大し、定年延長をかちとり、外注化を粉砕する。社会を労働者の手に取り戻そう」と強調した。そして「11・2労働者総決起集会の大結集に向けて、闘う労働組合を取り戻し、安倍政権の進める戦争・民営化に反対する労働運動をつくり出して、この時代に立ち向かおう」と呼びかけた。
 川崎執行委員がJRとCTSそれぞれとの団体交渉について報告した。
 ストライキに決起した津田沼、幕張、京葉、木更津、銚子の各支部の代表者が決意を述べた。銚子支部の組合員は、運転士との対面での確認もなく床下作業をやらされ、ブレーキが緩む音を聞いて命からがら床下からはい出した体験を、全身から怒気を発して語った。
 車両技術分科会の半田幸夫会長が「CTSはプロパー労働者を使い捨ての道具か何かだと思っている。こんな会社はつぶすしかない」と弾劾し、青年部の木科雄作さんは青年を動労千葉に獲得するために奮闘すると決意を述べた。
 職場復帰の大勝利をもぎり取った東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会を始め各支援労組からのあいさつの後、当面する行動方針を長田敏之書記長が提起した。長田書記長は「外注化粉砕決戦で20人を超える組織拡大を実現し、3人のCTSの労働者の加入もかちとった。それを牽引(けんいん)したのがエルダー組合員の本気の決起だった」とこの間の闘いを総括し、5日の千葉国鉄集会、8日の動労総連合強制出向無効確認訴訟、12日の三里塚全国集会、そして何より11・2集会へ攻め上ろうと訴えた。
 千葉運転区支部、千葉機関区支部、3人のCTSの新組合員がともに闘う決意を述べた。
 大竹哲治副委員長が「このままでは必ず大事故に行き着く。今日は闘いの第一歩だ」と集会をまとめた。田中委員長の音頭で団結がんばろうを行い、外注化粉砕、組織拡大、11・2集会への総決起を誓い合った。

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