辺野古 新基地建設に怒り 浜埋め尽くす5500人
週刊『前進』06頁(2650号06面02)(2014/09/29)
辺野古 新基地建設に怒り
浜埋め尽くす5500人
(写真 安倍打倒を訴えてビラをまく沖縄労組交流センターと全学連【9月20日 名護市辺野古】)
「みんなで行こう辺野古へ。止めよう新基地建設!9・20県民大行動」(実行委主催)が9月20日、名護市辺野古で開かれ、新基地建設予定海域を見渡す辺野古の浜を5500人が埋め尽くした。
沖縄全島から大型バス約70台が辺野古に向かい、辺野古現地には集会開始の1時間以上前から参加者が詰めかけた。集会が始まった午後2時を過ぎても人の波は途切れなかった。7・1集団的自衛権行使容認の閣議決定と一体で推し進められる辺野古新基地建設、安倍と仲井真に対する深く激しい怒りが沖縄全島に広がり、自治労を中心に労働組合の参加も圧倒的に増えている。
国鉄闘争全国運動・沖縄、沖縄労組交流センターと全学連も新基地建設阻止、安倍打倒に燃えて結集し、IJBS労働組合支援共闘会議ニュースを配布した。沖縄大学学生自治会の赤嶺知晃委員長、法政大学文化連盟の武田雄飛丸委員長を先頭に全学連は10・21国際反戦デーと10・16沖大闘争を呼びかけた。千枚のビラは瞬く間に参加者の波に吸い込まれていった。沖縄の労働者人民は、闘って勝利できる路線と方針を求めているのだ。
集会発言は、ほとんどが議員(国会議員や県議会議員など)や首長で、労働者代表の発言はまったくなかった。その中で学生代表の地元・名桜大学の玉城愛さんが「平和な未来をつくるのは私たち。目を見開き、弱音を吐かず、どんな未来を築き上げていくのか、危機感と責任感を持たなければいけない」と力強く基地建設阻止を呼びかけ、安倍政権を批判した。この発言こそ、全参加者の声だ。5500人の大結集は「この海を埋めるなんて恩をあだで返すようなものだ」「海は傷ついていない。今ならまだ間に合う。今なのよ、今」という地元民の声を呼び起こしている。「今やらなければいつやるのか!今がその時だ!」という故金城祐治さん(命を守る会代表)の声が聞こえてくる。
首切り・非正規職化の攻撃が振興策を振りかざして進められてきた沖縄で、基地と戦争への危機感が安倍政権打倒の怒りとして燃え広がっている。この決定的情勢において既成政党・体制内労組指導部は、「イデオロギーよりアイデンティティー」と、沖縄には階級対立がないかのような発言のオンパレードで「オール沖縄」を演出している。この「オール沖縄」の先頭にいるのが日本共産党スターリン主義だ。
しかし、10月福島県知事選とともに11月沖縄県知事選は、全沖縄県民、全労働者の怒りを解き放つ巨大な政治決戦・階級決戦である。9月北中城村議選で示されたのは民営化絶対反対、非正規職撤廃、改憲・戦争阻止の訴えと、それを実践し闘う労働組合への圧倒的支持の手応えだった。この道を断固進もう!
階級的労働運動の前進が切望されている。10・5沖縄国鉄集会から11・2全国労働者総決起集会の1万人結集へ!
(O)