9・23亀戸反原発集会 〝川内原発の再稼働阻む〟 労働組合を軸に1万6千人

週刊『前進』06頁(2650号04面01)(2014/09/29)


9・23亀戸反原発集会
 〝川内原発の再稼働阻む〟
 労働組合を軸に1万6千人

(写真 NAZENが元気なかけ声を先頭にデモ。沿道の注目を浴び、ビラを受け取る人、飛び入りで参加する人が続出した【9月23日 亀戸駅付近】)

(写真 会場入り口で続々結集する参加者に国鉄署名と三里塚署名を訴えた)

(写真 希望の牧場の吉沢さんは内部被曝した牛の写真を展示し東電を告発 )


 9月23日、秋晴れの中、九州電力川内(せんだい)原発再稼働阻止への全国大集会が東京東部の亀戸中央公園で開催された。全国から労働組合を中心に1万6千人が結集して再稼働攻撃に怒りの声を上げ、28日鹿児島現地での決起を誓い合った。NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)も参加し、ともに闘った。

国鉄と三里塚の署名続々と

 集会は「川内原発再稼働許すな!フクシマを忘れない!9・23さようなら原発全国大集会」と題して「さようなら原発」千万署名市民の会の主催で開かれた。
 会場の亀戸中央公園には午後1時のトーク開始のはるか前から全国各地の労働組合の旗を掲げて多くの労働者が続々と結集してくる。
 福島から浪江町の希望の牧場・吉沢正己代表が牛のオブジェを持参して参加し、会場入り口で参加者に福島の現状を熱烈に訴えた。
 続々と結集してくる労働者に全国労組交流センターの活動家が9・11郡山闘争の熱気で国鉄解雇撤回10万筆署名を呼びかけた。「国鉄闘争の力で戦争と原発の安倍政権を打倒しよう」との訴えは圧倒的に受け入れられ、約千筆もの署名が集まった。さらに11・2集会への参加も呼びかけた。三里塚反対同盟も市東さんの農地を守るための3万人署名運動に決起し、一気に1136筆もの署名を集めた。
 集会では、反原発・かごしまネット代表の向原(むこはら)祥隆さんが現地の闘いを報告した。

鹿児島で史上最大の集会を

 「原発に隣接した、いちき串木野市で全戸署名を実施し、過半数の署名を集めた。30㌔圏内の姶良(あいら)市議会で圧倒的多数で再稼働反対と廃炉の決議を上げた。地元の薩摩川内市でも自治会単位でアンケートを取り、陳情書を出している。さらに再稼働阻止の仮処分裁判も行っている。このように再稼働阻止の包囲網がどんどん縮まっている」。そして「9月28日、鹿児島市では史上最大の集会を今準備しています。ここに来られたみなさんもぜひ足を運んでください。来られない人は命をかけてこの東京で原発反対の声を上げていただきたい。私たちは一歩も引きません。何があっても一歩も引きません。川内原発の再稼働を断念させるまで一緒に頑張りたいと思います」と熱烈に訴えた。

大石さん、内部被曝問題訴え

 NAZEN呼びかけ人でもあるビキニ事件第五福竜丸元乗組員の大石又七さんが発言に立ち、ビキニ事件での内部被曝のすさまじさを暴露した。「水爆実験当時、約千隻におよぶ日本の漁船が操業しており、セシウムなどの放射能を浴び内部被曝しています。やがて多くの人ががんなどを発病し、亡くなっていきました」。そして「核兵器の放射能も原発の放射能も同じものです。恐ろしい放射能を抱え込んでいる原発も核兵器も絶対に反対です」と訴えた。
 作家の大江健三郎さんは「集団的自衛権の閣議決定があり、原発の再稼働へと安倍政権がやっていることは、まっすぐつながっている。もっとも浅はかなオプティミストたちが戦争をしかけたがっている以上、私たちペシミストたちは断固として進まねばならない」と、安倍政権との闘いの決意を語った。

韓国・台湾から闘いの報告が

 韓国から韓国・脱原発新聞共同代表パク・ヘリョンさんが発言。原発新設予定のサンチョクでは80%の市民が反対しており、10月9日に住民投票が行われると、韓国の反原発闘争の現状を報告した。
 台湾からは緑色公民行動連盟の代表チェ・スーシンさんが発言。2013年3月9日に22万人で全国原発廃止デモを行い、今年の4月27日には5万人の呼びかけで台北駅前の主要道路に横たわって占拠し、第4原発の工事を停止に追い込んでいることを報告した。
 集会参加者は福島をけっして忘れないという思いとともに、川内原発再稼働を絶対に阻もうと決意を固めた。
 集会終了後、NAZENの仲間はデモに打って出た。元気なコールとデモに合流する参加者が続出し、「元気が出ました。ありがとう」という感想も語られた。
 署名に応じてくれた労働者・人民を各地区の国鉄集会から11・2労働者集会に組織しよう。

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