11月集会に全力結集を 国際連帯とゼネストで戦争阻止する労働組合つくろう 革共同金属労働者委員会
週刊『前進』06頁(2649号04面01)(2014/09/22)
11月集会に全力結集を
国際連帯とゼネストで戦争阻止する労働組合つくろう
革共同金属労働者委員会
(写真 サムスン電子サービス支会がストに立ち、サムスン本社前で資本を糾弾【3月28日 ソウル】)
9・11郡山車両センター包囲大デモは、階級的労働運動の新たな時代を切り開いた。7・1閣議決定による「戦争をする国」への大転換に対して、労働者階級が戦争と民営化に絶対反対し、ストで闘う労働組合をつくる歴史的な進撃が始まった。国鉄決戦を基軸に、職場生産点で闘い抜こう。動労総連合を全国に! 各地区集会を成功させ、11・2大集会に総決起しよう。
「戦争か革命か」の歴史選択問う情勢
7・1集団的自衛権行使の閣議決定により、「戦争か革命か」の歴史選択が問われる情勢に入った。「自衛権」「集団的自衛権」と称して守ろうとするものは何か。それは資本家の財産、利権のことである。資本家の利益のために労働者は戦争で死ね、他国の労働者と殺し合えということだ。戦争か革命かを選択するのは労働者である。労働者階級の闘いが情勢を決定するのだ。連合傘下の金属産別であるJAM中央は、「日本は世界との経済協力による安全保障を見いだすべきであり、今後は国会において十分な時間をかけて様々な角度から国民を巻き込んだ開かれた議論を行うことを強く求める」と表明して、集団的自衛権そのものに反対せず、国会での民主党との合意を促した。自国政府の行う戦争に協力し推進する、まぎれもない帝国主義労働運動の立場だ。
帝国主義労働運動は、戦争の危機に対して自国政府を守ろうとする。体制内労組幹部は労働者を資本の前に差し出し、戦争を選択させようとしている。しかし、われわれは革命を選択する。「戦争か革命か」の歴史選択を問う議論を全職場で巻き起こそう。7・1情勢下の大合理化・労組破壊と激突して階級的団結を固め、11・2労働者集会に総結集しよう。金属労働者は国鉄闘争を推進し、革命の先頭に立つ!
武器輸出・軍需産業肥大化の金属産別
昨年7月、帝国データバンクが「防衛・自衛隊関連企業の実態調査」というレポートを発表した。安倍政権の武器輸出解禁を見越して作られたものである。レポートは「中期防衛力整備計画および防衛大綱の廃止・見直しも行われるほか、自衛隊法改正や国防軍構想など、長期安定政権も視野に入った安倍内閣が『強靭(きょうじん)で機動的な防衛力』構築に向けた動きを本格化させる見通し」であるとし、「2007年度以降では6割強の企業が黒字を確保している」と、軍需産業への投資を呼びかけている。
ストックホルム国際平和研究所が発表した2010年の軍需産業の売上高世界ランキングでは、日本企業は三菱重工が25位で2368億円、IHIが57位で1064億円、三菱電機が64位で928億円となっている。軍事大国であるアメリカでは、ロッキード・マーティン社1社で2兆8584億円もある。武器輸出額でもアメリカは8322億円(2012年)で世界一であり、国家と癒着した軍需産業が巨額の利権を有している。
防衛省や自衛隊と直接取引のある大企業は国内に4568社あるが、その下で多くの中小企業がかかわっている。90式戦車で約1300社、F15戦闘機で約1100社、イージス艦で約2200社の企業がかかわっている。金属産別はこの巨大な軍需産業の中にあるのだ。
JAMの企業ではエアコン大手のダイキン工業は朝鮮戦争以来、戦車用砲弾を製造している。東京計器は戦闘機のレーダー警戒装置や潜水艦の慣性航法装置を作り、島津製作所や小糸製作所、東京航空計器が戦闘機の部品、GSユアサは潜水艦のバッテリーを作っている。しかし、これまで日本の軍需企業は「平和」が前提であった。兵器は造っても「使われない」ものであった。憲法9条は資本に「平和」を強制していたのである。それが、7・1閣議決定によって状況が変わった。
他の帝国主義国と違い日本の軍需企業は「武器輸出三原則」により兵器が輸出できなかった。生産はすべて日本国内向けとなっており、巨額の利益を得ることができなかった。日帝は今、武器輸出で世界大恐慌の危機をのりきろうとあがいている。
今後、7・1情勢は軍需生産の増大や軍事物資の輸送、郵便の検閲、戦争教育などを加速させる。労働現場で戦争がリアルに進むのだ。自らの職場が「戦争」にかかわり「革命」に直結する情勢になったのである。
時代を揺るがした軍需企業の労働者
明治時代に日本で最初の産別組合である鉄工組合が結成された。その中軸は兵器工場の東京砲兵工廠(しょう)や横須賀海軍工廠であった。1921年に3万人がストに決起した神戸の川崎造船、三菱造船は軍艦を造っていた。ロシア革命の最大の拠点、ペトログラードのプチーロフ工場は最新鋭の装甲車を造っていた。軍需企業の労働者の決起は時代を揺るがしたのである。2003年3月20日、米帝を中心とする多国籍軍がイラク戦争に突入し、日帝が支持した。これに対し動労千葉は3月27〜30日、03春闘勝利・大幅賃上げ獲得、運転保安確立、検修・構内業務の外注化阻止、軍事輸送阻止を掲げて72時間ストに決起して591本の列車を止めた。闘いは全世界に鳴り響き、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部のスト決起、全国金属機械労働組合港合同の地域デモとともに11月労働者集会派の存在を示し、日米韓国際連帯の闘いに発展した。
「戦争で人を殺してでももうけたい」と思っているのは資本家であり、資本と利害が一致する体制内労組幹部だけだ。金属労働者が、自らが作った物で殺し合いが起きることを望んでいるわけがない。「戦争をしたい」と思う労働者などいない。人を殺すのではなく、人を生かす社会を労働者は望んでいるのだ。
国鉄闘争に勝利し労組拠点の建設を
韓国民主労総・金属労組は、サムスン資本「75年間の無労組神話」を打ち破った昨年7月のサムスン電子サービス支会の結成と決起を引き継ぎ、8月22日、賃金闘争で10万人以上がストに立った。28日には現代・起亜自動車本社前での1万7千人の決意大会の後、セウォル号特別法制定を求める民主労総決意大会に合流し、韓国の階級闘争の先頭に立っている。民主労総結成当初からの中核的部隊である金属労働者は、社会の土台を支える労働者の誇りと階級性を発揮して闘い、その戦闘性は資本家の支配を揺るがしている。2009年のサンヨン自動車の整理解雇反対闘争では、「解雇は殺人だ」と弾劾して700人の金属労組組合員が工場占拠のストに決起し、国家権力と実力で闘い抜いた。その姿は世界中の労働者に衝撃を与えた。新自由主義と闘う金属労働者の荒々しい国際的団結は、大きく前進している。
戦争を止め、革命を実現するのは労働者の団結である。団結の力を示すのがストライキであり、全労働者の実力の決起であるゼネストこそ、戦争を阻止する力なのだ。
ゼネストの本質は資本家の政府の打倒であり、真の敵を全世界の労働者に知らしめる。労働者の団結は国境を越える。共通の敵が資本であることに気付き、団結と連帯が生まれるのだ。11月労働者集会で実現している国際連帯とは革命への団結なのである。
日帝・安倍政権は、新自由主義と国鉄分割・民営化の大破綻に追い詰められ、戦争と民営化・外注化・非正規職化、鉄道輸出・原発輸出・武器輸出に絶望的に突進している。ならば労働者は、国際連帯を強め、動労千葉や動労水戸を先頭とする国鉄闘争に勝利して階級的労働運動の大爆発をかちとろう。全国で労組拠点建設を進め、戦争を拒否する労働運動を歴史の前面に登場させよう。11・2集会の1万人結集がその第一歩である。全国・全世界の労働者は団結し、2010年代中期階級決戦とプロレタリア世界革命の勝利のために革共同に結集し闘おう。