7-8月の豊かな教訓を総括し今秋決戦-11月集会の大高揚へ 革共同中央労働者組織委員会

週刊『前進』06頁(2647号04面01)(2014/09/08)


7-8月の豊かな教訓を総括し今秋決戦-11月集会の大高揚へ
 革共同中央労働者組織委員会

(写真 動労水戸は5月30~31日、常磐線の竜田延伸阻止を掲げ全乗務員ストに立った。31日、総決起集会の後、いわき市中心部をデモ行進)

はじめに

 最末期帝国主義の絶望的延命形態である新自由主義の全面的な破局の時代が到来している。それが今、全世界で「搾取の極限化と戦争」として展開しつつある。日帝・安倍政権による集団的自衛権行使の7・1閣議決定、すなわち「戦争放棄の国」から「戦争する国」への転換は、全世界の労働者階級への階級戦争宣言であり、〈戦争か革命か〉を問う1930年代的な階級激動の時代の到来を告げるものである。
 日帝は、経済成長率の大幅な落ち込みや貿易赤字の増大など、「アベノミクス」のペテンと虚構が容赦なく暴かれ、世界大恐慌の進行と国際争闘戦の激化に揺さぶられている。われわれは、こうした帝国主義戦後世界体制の大破局と日帝の絶望的危機をしっかり見据え、この情勢に根底的に応える闘いとして労働者階級の階級的闘いを思い切って前進させよう。そして、党と労働者階級への全人民の深い支持と合流をつくり出し、プロレタリア革命勝利の一点にすべてを集中して闘おう。

[1]7・1情勢が突きつける党と階級の飛躍の課題 

 われわれが「時代認識と路線」という場合に、「路線」とはこの日本プロレタリア革命の勝利を世界革命の一環として切り開き、全人間的解放を目指す道筋のことである。この目的と切断された路線は、本質的に路線として通用しない。この路線と切り離されたマルクス主義も、階級的労働運動も成り立たない。われわれは、2010年代中期階級決戦を「戦争か革命か」の歴史選択をかけた決戦として明確にした。それは、プロレタリア革命をめぐる「階級選択の時代」の到来でもある。これこそ「7・1閣議決定情勢」の核心である。「7・1情勢」はまさに、国鉄闘争を基軸とする階級的労働運動路線の強力な推進によって党を階級的、革命的な労働者党として鍛え上げ、労働組合を通じた階級分岐・党派選択を全国的に推進していく課題を正面から突きつけている。
 7・1閣議決定や原発再稼働策動、福島切り捨て、そして辺野古基地建設に対して、労働者階級の怒りが全国で爆発している。それを基底にして8月広島―長崎闘争が大高揚し、8・17日比谷集会が圧倒的に打ち抜かれ、「改憲・戦争・原発・貧困を許さない大行動」がスタートした。さらに現在、さまざまな水路で安倍への怒りが沸騰し、全国を合わせれば数万数十万人の規模で集会やデモが闘われている。われわれは、この怒り・大衆的高揚と深く結びつき、ともに呼吸し、その決起を歴史的、階級的に位置づける。だからこそ、自らを強烈に「労働者階級の党」として打ち立てなくてはならない。徹底的に党が問われ、とりわけ労働者指導部の屹立(きつりつ)が問われている。狭い自己保身や自己正当化ではなく、自己を総括し、この時代にラジカルに生き、全世界を獲得する労働者階級としてまずもって自己を打ち立てきっていくことが問われている。
 この間の闘いを振り返ってみよう。検修構内業務の外注化攻撃と不屈に闘い勝利を切り開いている動労千葉の闘い。反原発闘争を被曝労働拒否のストライキで貫き圧倒的支持を生み出した動労水戸の「巨人のような」闘い。国鉄決戦を基軸にして、拠点建設へ猛然と闘いぬいている4大産別決戦。非正規雇用をめぐる解雇撤回闘争の貫徹と階級的労働運動路線の前進。これらを土台とする革命的選挙闘争、福島決戦、沖縄決戦など、実に大きな地平を切り開いている。この14年前半決戦の全体が、日帝・安倍政権とブルジョア支配体制をぐらぐらに揺るがし、危機に追い込んでいるのだ。
 8・9長崎平和祈念式典での被爆者代表・城臺美彌子さんの決起は、「3・11」以降の闘いと、14年前半決戦の土台に打ち立った鮮烈な階級的決起であり、また戦後日本労働者階級人民が連綿と闘い続けてきた戦争と帝国主義との対決を引き継ぎ、それを大きく発展させる決起である。

とことん階級的であることが勝利を開く

 「7・1閣議決定」の本質は、危機に立つ資本主義とブルジョア支配体制の絶望的な延命の策動であり、国家による労働者階級への反革命攻撃である。われわれは、戦争や被曝に対する労働者人民の深い怒りや生活上の苦しみ・困難を、労働者階級だけが引き受け、その階級的決起を通じて全人民をひとつに団結させることを目指して闘ってきた。その階級性に打ち立つ労働者階級の党が「8・9決起」を支えている。この構造は、階級的労働運動と国際連帯の発展を切り開く労働者階級の党の存在こそが、戦争に対する全人民の根底的怒りをひとつに束ね、ラジカルに解き放っていけることを証明している。
 こうした時代の本質を見据えた時、法大学生運動の前進に恐怖し弾圧を強める法大総長・田中優子らに明らかなように、体制内左派が進める「オール沖縄」「オール福島」の核心的本質が階級解体でありプロレタリア革命の破壊にあることがはっきりする。「すべての人民を宝にできる」のは労働者階級とその党の決然たる闘いだけだ。「階級の党」への分岐と選択をラジカルに進めることが、この情勢に対する核心的回答である。
 あえて言えば、米帝とスターリン主義によってのみ成立した日帝の「一億総ざんげ」路線(血債主義に通じる)を通じた戦後的支配のあり方に対して、われわれは「労働者階級の党」としてあらためて厳しく決別しなければならない。すなわち、人民大衆が戦争や被曝への怒りをさまざまに表現することに際して、われわれが階級政党の党と党員としての意識と主張を埋没させてはならない、ということである。むしろ大衆の怒りや思いを鋭く階級的に展開し発展させていくことに党の役割があり、そこに信頼と支持が寄せられていくのである。党が徹頭徹尾、階級的に武装することなくしては、党は労働者階級の選択の対象とはなりえない。それどころか、労働者階級の階級性、革命性を解体する役割を果たしてしまう。そういう峻烈(しゅんれつ)な時代に入っているのである。
 「7・1閣議決定」強行と「アベノミクス」の破産の露呈は、戦後世界体制の破局的崩壊の現れである。まさに危機が破局として現実化している。この急激な変化の本質をしっかり見据えるとともに、この現実の劇的変化―革命的激動期の到来に対して党と労働者階級、その指導部としての自己に何が問われているかをはっきりさせなければならない。一つひとつの出来事や実践の結果について、慎重に根本から見据え考慮し、路線的に強化し、党と労働者階級全体に返すことが、階級の指導部としての役割である。
 われわれはかつてない世界史的大転換の時代、革命的激動の時代に入っている。そこに細心の注意を払い、見極めていく構えと、何よりもその中で同志たち、支持者たちの真剣な主体的な実践が生み出しているものの中に、変革の宝が埋まっていることを見なければならない。全同志の真剣な実践から謙虚に学び、そこから起きている重大な変化をつかみ、路線を強化し全党的な実践に転化しよう! 党の団結と全国的勝利に責任を取り切る労働者指導部であることが問われている。

[2]階級的労働運動と国際連帯の発展で勝利開け

 われわれは「7・1情勢」下での階級的労働運動の前進を、国鉄闘争を基軸に切り開いている。
 何よりも動労千葉は、国鉄不当解雇撤回闘争を不屈に貫くとともに、新自由主義の核心的攻撃である民営化、外注化、非正規職化、団結破壊と真っ向から対決して闘っている。そしてCTS(千葉鉄道サービス)とJRによる分断攻撃を打破し、5・2ストライキの地平を引き継ぎ、CTS労働者の組織化を目指してじりじりと前進している。それは反合・運転保安闘争の今日的貫徹と発展をかけた闘いである。
 また自治体産別全体の決定的前進の中で、関西の市職などにおいて職場から労働組合の基礎的団結を体制内指導部から奪還する決定的勝利が切り開かれている。この勝利はきわめて重大だ。
 さらに、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の不当解雇撤回闘争(鈴コン闘争)を基軸とする4〜5月連続解雇攻撃への反撃を土台に、広島連帯ユニオンの解雇撤回闘争の勝利が切り開かれていることも重要である。教労産別においても三浦半島教組大会での体制内勢力との激突を貫いた地平で、米ロサンゼルス統一教組(UTLA)との国際連帯闘争が深く前進した。
 これにとどまらず国鉄、全逓、教労、自治体の4大産別、医療福祉、合同労組、民間産別で、階級的労働運動の拠点建設の闘いが「党と労働組合の一体的建設」の実践をもって、うなりを上げて前進している。それぞれの闘いの教訓は実に豊かであり、真に共有すべきことは徹底的に共有されなければならない。
 そして、6・8国鉄闘争全国運動集会での韓国鉄道労組との国際連帯の前進に続き、8月の広島国際連帯集会で、反核・反原発を闘う韓国の医師および大邱(テグ)の労働組合と団結したことは重要な勝利である。8・17日比谷集会では民主労総ソウル地域本部の代表が講演し、日韓労働者の国際連帯がさらに打ち固められた。
 動労千葉が国際連帯闘争でさまざまな苦闘を積み上げ、10年以上の連帯を発展させているその闘いの地平と教訓を、「7・1情勢」下での国際連帯闘争の一層強固で全面的な発展のために、全党的に共有しなければならない。
 こうした階級的労働運動の前進と一体で大阪・八尾市西郡(にしごおり)の住宅闘争が圧倒的に敵を追い詰めている。国家権力・大阪府警を前面に押し立てた「強制執行」は、当該8家族と西郡住民、全国水平同盟を先頭とする巨大な反撃に迎え撃たれ、部落解放運動を水路とする全人民的な怒りをかき立て、さらなる巨大な反撃を準備している。

[3]動労水戸の反原発・被曝労働拒否の闘いの地平

 ここで動労水戸の闘いの地平について確認したい。動労水戸は、07年の世界大恐慌への突入を、運転士登用差別事件での最高裁勝利判決(08年12月)の貫徹をめぐる激突として闘いぬいて以降、11年3・11大震災と福島原発事故、そして12年からの検修構内業務の全面外注化と対決し、数え切れないほどのストライキを貫徹して、組合の団結を守りぬいて闘ってきた。
 この中で、「反合理化・運転保安闘争」路線を土台に「被曝労働拒否」を、福島県民のみならず、原発労働者を始めとするすべての労働者と団結する路線として貫いてきた。福島診療所建設運動、3・11福島現地闘争の勝利とともに動労水戸のいわき・勝田・大子における闘争の不屈の積み重ねは、巨大な路線的・現実的な展望を切り開いている。
 14年前半戦も、常磐線竜田延伸阻止2月ポケモントレイン反対スト、5・10試運転阻止スト、5・30〜31延伸強行反対ストとデモ、そして「7・1情勢」を真っ向から迎え撃つ「竜田乗り入れ即時中止、命と安全を守る6・30ストライキ」を貫徹してきた。
 党とりわけ福島県委員会と団結して打ち抜いた闘いは、震災関連死と自殺者の増加に見られるようなあきらめと絶望のふちにあった仮設住宅の住民を根底から奮い立たせた。そのことで楢葉(ならは)町の帰町宣言が粉砕された。また、双葉町―大熊町の16回にわたる放射性汚染土の「中間貯蔵施設」説明会に石原伸晃(のぶてる)環境相はついに一度も姿を現すことができなかった。石原の「最後は金目でしょ」発言は、その敗北と打撃感から出たものである。
 そして、向こう1年間、被曝の強制以外にまったく意味のないカラの列車を常磐線延伸区間に走らせることになったJRは、乗客がいないため「危険だから」と警備員を列車に乗せ始めた。ナンセンスの極みだ。このように動労水戸のストライキは、とてつもない矛盾と危機を、日帝とJR資本に強制しているのである。
 かつて1950年代、米軍演習に反対して地域住民とともに闘った内山光雄と北陸鉄道労組の歴史的な内灘(うちなだ)闘争(注1)があった。鉄道労組のこうした階級的闘いの歴史的継承・発展として、「命と安全を守る希望のストライキ」を住民と団結して闘う動労水戸の闘いがある。この地平から、原発再稼働の強行に対して労働組合建設を推し進め、すべての闘争を階級的闘いとして発展させよう。それは詰まるところ、党の意識性と執念と、実践への着手の問題である。
 実際、この動労水戸のストライキと主張を、原発労働者が「百パーセント正しい」「原発にも労働組合が必要だ」と言って闘いに合流してきた。すさまじい困難の中から腹を固めて、ともに歩み始めている。しかも、「学生運動は爆発する。それが自分の原点だ」と語る人格でもある。楢葉町などからいわきに避難している避難者の仮設住宅には『前進』号外が1000部ポスティングされ、読者が拡大し『前進』をめぐる討論が組織されている。
 8・17集会に自ら希望して参加した労働者もいた。その労働者の集会の感想は、「3・11以降の自分の総括ができた」というものであり、実に根底的である。これは長崎の城臺さんの決起にも通じるものである。「3・11以降」、そして「7・1情勢」下での階級的な闘いによって自己の人生を総括し、決起している。8・17集会の偉大な地平はここにある。自分を総括し、根底から打ち立つ! そして、不可能を可能としていく。8・17集会の地平が突きつけていることは、党員こそが自己を総括し、この「戦争か革命かの時代」にしっかりと階級的に自らを打ち立て、決起することである。
 元除染労働者で現在、原発で働く労働者の危険手当をめぐる交渉も開始された。これは、直接的要求は未払い危険手当の支払いを求めるものだが、本質的な目的は、原発に労働組合を建設することである。その突破口の闘いである。動労水戸の平支部事務所建設といわき合同ユニオンの建設は、その戦略性をもって進められた。その周りに市職や教職の青年たちが接近し、日本共産党スターリン主義からの根底的離反も広がっている。さらに仮設住宅の住民が創価学会を脱会してわれわれにつながることまで生まれている。
 動労水戸の職場では、多くの青年労働者が被曝労働強制とライフサイクルに対する東労組の対応・屈服に不信を深める中で、職場における動労水戸組合員の存在が決定的な力となり、新たな団結の拡大の展望が切り開かれている。
 このようにして「7・1情勢」下で、階級分岐と党派選択が根底的かつ劇的に進んでいるのである。情勢は、われわれの党的・路線的・集団的実践を通じて、真に躍動する情勢になっている。
 党と動労水戸の闘いは、日帝の原発事故収束をめぐる危機と破綻の中で、ついに原発労働者と根底的に結びつき始めた。「労働組合と診療所」を最も必要としているのは原発で働く労働者である。
 国鉄(JR)における労働組合の渾身(こんしん)の闘いは、福島と全国に巨大な衝撃となって広がっている。郡工決戦はその情勢をさらに加速するだろう。「集団的自衛権と改憲」「原発再稼働と被曝強制」「外注化と非正規雇用による事故死と過労死」に対する根本的回答は、階級的な労働組合の奪還と建設にある。全国的に自らが労働組合をつくり闘うとともに、国鉄闘争全国運動を通して体制内既成指導部の縛りを打ち破って、闘う労働組合をよみがえらせ、11・2労働者集会を圧倒的に成功させよう!

[4]各地の国鉄集会と動労総連合の前進で11月へ

 100人を超えた子どもたちの甲状腺がん、絶望を強いる「仮設」暮らしと震災関連死、高線量汚染地帯への帰還強制と被曝の強制等々は、日帝と福島県民との非和解性を日々深く浸透させている。その中で動労水戸の竜田延伸阻止闘争が示したことは、たとえ少数の労働組合であっても、住民の深い怒りと結合することでブルジョアジーとその国家に大打撃を強制し、路線的展望を切り開くことができる、ということである。労働組合が闘争に立ち上がることで、階級分岐が劇的に進行することも示した。これは「7・1情勢」下での世界大恐慌の進行に対するプロレタリア革命の現実性の開示にほかならない。2014年決戦全体でつかみとったこの決定的地平を、徹底的に意識的に全党の力で押し広げよう。
 また、動労水戸は11年10月から13年7月まで、3度の決戦ストで汚染車両K544の運用を阻止した。JR東資本はこの汚染車両の郡山工場への回送を、偽装交検(交番検査)で強行せざるをえなかった。この動労水戸の不屈の闘いに続いて、国労郡工支部が決起し青年とともに闘った地平は、決定的な階級的転換点であった。そのバックボーンには、党の団結が厳然としてある。
 この間、国労郡山の労働者は、議論を尽くし合意を形成していく労働組合の原則に立った闘いを志向してきた。これはかつて、私鉄総連広島電鉄支部が分裂少数組合に追い詰められた時、そのリーダーである小原保行が「絶対に採決しない」「徹底的に討議する」「満場一致になるまで議論する」ことで分裂を阻止し、多数派を奪還していった教訓に重なっている。(しかし、資本の危機と変形労働時間制導入などの新自由主義攻撃を見据え対決することができず、国鉄分割・民営化―連合発足の中で同盟系第二組合と統一し階級的力を失っていった。この点では、やはり「時代認識と路線」が決定的に重要であることをも教訓としている。「徹底的に職場労働者にこだわりながら、なおかつ職場の節穴から物事を見ない」とも表現できるだろうか。)
 労働組合として執行部と組合員の関係は一方的な関係ではなく、ともに学びあい普遍化し、徹底的に討論していく関係にある。ともに「学ぶ」という契機なしに指導など成り立たないし、現実に通用しない。それを成し遂げていくのも共産主義的、階級的リーダーである。
 動労水戸と国労郡工支部は線路と車両で直接つながっているだけでなく、歴史的にもつながっている。1949年6月、日本共産党とともに常磐炭鉱の在日朝鮮人が立ち上がった「平事件」(注2)の際に、鎮圧部隊の動員阻止に立ち上がったのは国労郡山だ。この階級性と戦闘性への恐怖の反動として、同年8月の松川事件(労組弾圧を狙った列車転覆事件)による国労福島支部と東芝労組への弾圧があった。
 いわき―郡山―福島における国鉄闘争を軸とする階級的労働運動の展開を通じた拠点の打ち立ては、「明治」期以来の都市ブルジョアジーに従属・支配された地方(その結果としての福島原発事故と被曝の強制)の歴史の根本的転換と階級的奪還としてもある。ここに、直接的悲惨さを超えて、歴史の主体として力強く立ち上がる革命的ロマンと展望がある。
 またこの間、沖縄における基地と非正規雇用の不可分一体性が鋭く提起され、かつての基地建設実力阻止闘争を階級的に総括し、基地と戦争を粉砕する根底的路線が提起されている。それは「戦争と非正規雇用(労働と搾取の強化)」の不可分性を示すとともに、「原発と非正規雇用(外注化と被曝の強制)」の不可分性をも突き出している。郡山工場における外注化絶対反対の闘いは、その直接的スローガンの中に「原発と非正規雇用」粉砕を秘めた根底的な闘いなのである。
 「動労水戸情報」でも暴露しているが、外注会社で起きている連続重大事故は、外注化との闘いがまさに労働者の命の問題であることを示している。低賃金の非正規労働者が、経験も積めないまま、危険な命がけの仕事をさせられている。労働組合をつくり、団結し、社会を変える以外に、一体どのような展望があるだろうか。
 こうした全体構造の中で、職場における外注化との闘いは「強行されたら終わり」ではなく、強行された時点から敵の危機と破綻が始まり、労働者の階級的怒りが高まり、より巨大な反撃の条件が成熟していくのである。外注会社の労働者とも団結し、組織しながら全面的な反撃を組織しよう。実際、分割・民営化、外注化されても終わりでない実証こそ、動労千葉、動労水戸であり、郡工の労働者自身なのである。
 竜田延伸強行との闘いは、2015年決戦(2010年代中期階級決戦)として日々成熟を生み出している。それこそが、われわれの胸の火とその伝播(でんぱ)が生み出している現実の劇的変化の表れである。共産主義者として、そこをつかみ労働者階級に伝えていこう。
 労働者の日常の現実に対する認識は、ブルジョアジーと体制内支配勢力が生み出している。それをまずもって自らが突き破って階級的怒りに燃えて立ち、プロレタリア革命の圧倒的な路線的展望を提起しきっていくことが重要である。全力で、誠心誠意、国鉄闘争を軸とする階級的労働運動路線を提起し、宣伝し、打ち込み、労働者自身のものとしよう! それこそが党の役割であり、体制内労働運動の突破の核心である。
 「動労総連合を全国に」の旗のもと、国労をめぐる決起の貫徹は重大である。外注化と非正規雇用化、強権的極限的な労働強化への怒りを組織し、9・11郡工闘争への結集としてひとつにしていくことが重要である。
 夏の国労大会では、単一体としての国労を解体し、連合に合流する方針が突然提案され、議事は紛糾し、国労本部の崩壊状況が突き出された。JR総連もJR連合も危機を深めており、国鉄決戦がいよいよ重大化している。この情勢に対して、職場で労働組合を奪還するために具体的な闘争において既成指導部と激突し、階級的分岐をつくり上げていこう。また、全国に動労総連合を建設する闘いが決定的である。具体的に構想し、戦略的に執念をもって進めよう。
 JR体制の危機と労働組合解体に向けた資本攻勢は、階級的労働組合の土台からの建設を求めている。まずもって9・11郡工闘争を大成功させよう。そして、全党の総力で、JRとすべての関係企業の労働者を組織しよう!

労組交流センターの大飛躍をかちとろう

 「7・1情勢」は、階級分岐と党派選択の時代を到来させた。そのことは、全国労組交流センターがより決定的に登場することを求めている。4大産別や医療福祉、合同労組など各産別における階級的労働運動の組織化の前進を受け、階級分岐の意識的推進軸として、闘いの最前線に全国労組交流センターの旗を打ち立てよう。時代が求めることに全力で応える立場で、全国労組交流センターの建設と強化を決定的に推し進めよう!
 11・2労働者集会の大高揚に向かって、9・11郡工闘争を突破口に今秋決戦を全力で闘いぬこう。

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(注1)北陸鉄道労組の内灘闘争
石川県内灘砂丘地の米軍による接収に反対し、1953年6月と7月に闘われた北陸鉄道労組の米軍向け軍需物資輸送拒否のストライキ
(注2)平事件 1949年6月、平駅前の掲示板の撤去命令に対して労働者500人が警察署に押しかけたことに対し、政府が騒擾(そうじょう)罪を適用し159人が起訴された事件

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