国労組合員資格訴訟労組認めぬ反動判決 怒りをこめ9・11郡山闘争へ

週刊『前進』06頁(2647号01面02)(2014/09/08)


国労組合員資格訴訟労組認めぬ反動判決
 怒りをこめ9・11郡山闘争へ

(写真 「被解雇者に組合員資格なし」の反動判決を弾劾し、解雇撤回・外注化粉砕へ闘いぬく決意を固めた総決起集会【9月3日 東京・文京区民センター】)

 国労組合員資格確認訴訟の判決が9月3日、東京地裁民事第11部で出された。「原告らの請求をいずれも棄却する」と佐々木宗啓裁判長が主文を読み上げると、傍聴席から激しい怒りの声が湧き上がった。「理由については省略する」と言い捨てて、裁判官らは法廷から逃げ去った。
 この判決は、安倍の意を受けた司法権力が労組絶滅を宣言した歴史的な超反動判決だ。
 2010年の4・9政治和解後、被解雇者の闘争団員から組合員としての資格を奪った国労本部は、この裁判の中で「規約に明文の規定はないが、JRないしJR関連企業に在籍することが組合員資格の前提」という主張を繰り返した。判決はこの国労本部の主張を取り入れ、反動的に増幅させて、「組合員としての地位は、規約上の当然の前提として、組織対象企業との間の雇用関係の喪失により、組合員資格が失われ、これに伴い自動的に喪失するのが原則」とまで言い放った。
 寺田逸郎最高裁長官を頂点とする反動司法体制のもと、最高裁により送り込まれた佐々木裁判長は、被解雇者に団結権はないと宣告し、労働組合が解雇撤回闘争を闘うこと自体を否定する判決を振り下ろしたのだ。
 この判決の矛先は、原告や国労組合員だけでなく労働者階級全体に向けられている。被告の国労本部は団結権解体・労組絶滅をもくろむ安倍の最悪の手先になった。裁判所内まで入り込んだ公安刑事に守られて入退廷した国労本部役員の醜悪な姿はその象徴だ。

権力と本部の大反動に抗し

 同日夕方、「共に闘う国労の会」が主催する裁判報告・国鉄決戦勝利総決起集会が東京・文京区民センターで開かれ、186人が結集した。(発言要旨は2面)
 国労郡山工場支部をめぐり、国労東日本エリア本部や仙台地本の反動的圧力で「9・11集会への支部としての取り組みを中止する」という決定が強行される大反動が起きている。国労内での階級的労働運動の前進に対し、国家権力・JR資本・体制内諸党派は一体となって襲いかかってきた。集会は、反動判決への怒りをバネに9・11への総結集を誓い合う場としてかちとられた。
 冒頭、4原告が怒りをたぎらせて判決を弾劾した。秋田闘争団の小玉忠憲さんは「解雇された者は組合員ではないなどということを通用させてなるか。私たちは引き下がらない」と宣言した。鳥栖闘争団の石﨑義徳さんは「労働者が置かれている困難な状況を打開するために闘いを継続する」と発言した。小倉闘争団の羽廣憲さんは「原告の団結が壊されなければわれわれの勝利だ」と言い切った。旭川闘争団の成田昭雄さんは「判決はわれわれに再度火をつけた。闘い続ける」と鮮烈な決意を表明した。
 原告代理人の石田亮、藤田正人、鈴木達夫の各弁護士が判決を解説し、「労働組合法を無視した判決」「闘争続行以外にない」「相手が法を無視するなら階級闘争の原野を労働者が団結して押しわたろう」と指摘した。
 動労千葉争議団の中村仁さんが連帯のあいさつをし、「今年こそ11・2労働者集会1万人結集を実現しよう」と力説した。動労水戸の辻川慎一副委員長は9・11をめぐって起きた大反動に触れ、「腐った指導部をたたき出し、国労の指導下にある労働者一人ひとりを決定的な存在として獲得しよう」と強調した。
 国労新潟県支部の星野文男さんが基調を提起し、反動判決を全面批判した上で、「9・11までの10日間決戦を総力で闘い、体制内勢力の闘争圧殺を粉砕して、われわれが責任勢力として躍り出よう」と訴えた。
 福島労組交流センターの仲間が郡山工場支部をめぐるホットな攻防を報告、「反動はわれわれが切り開いた情勢だ。全国から郡山に結集し、力ある勢力がここにあることを示そう。それが青年や支部組合員の思いを解き放ち外注化を粉砕する力になる」と呼びかけた。
 国労新宿駅分会の小林洋さんは、分会として郡工支部に檄布を送ることを決定したと報告した。
 さらに東京西部、東部、三多摩、北部の各労組交流センター代表が、地区の国鉄集会を成功させると決意を表明した。
 国労上野支部の吉野元久さんが集会をまとめ、9・11郡山闘争と各地区国鉄集会から11・2集会1万人結集へ攻め上ろうと訴えた。
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