8・6広島 8・9長崎 被爆者の怒りと国際連帯 集団的自衛権強行の安倍を撃つ 吉沢さん、城臺さんが訴え NAZENナガサキ主催で集会・デモ
8・6広島 8・9長崎
被爆者の怒りと国際連帯 集団的自衛権強行の安倍を撃つ
吉沢さん、城臺さんが訴え
NAZENナガサキ主催で集会・デモ
8・9長崎闘争は、画期的な闘争となった。祈念式典の中では被爆者代表として城臺(じょうだい)美彌子さんが安倍を前に「集団的自衛権の行使容認は、憲法を踏みにじった暴挙」「武器製造、武器輸出は戦争への道」と痛烈に批判し、式典の外ではNAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)ナガサキのデモ隊が、安倍政権を弾劾する勢力として登場した。
8月9日午前、NAZENナガサキの呼びかけで全国から集まった仲間は、長崎市城栄公園で集会を行いデモに出発。
デモ隊は式典での城臺さんの決起と一体で、「集団的自衛権反対、安倍打倒」を掲げて平和公園の安倍に迫り、爆心地公園まで打ち抜いた。
午後1時半、長崎勤労福祉会館講堂で「ヒロシマ―ナガサキ―フクシマ怒りを一つに 再稼働と改憲、戦争への道を許さない 被爆69周年8・9長崎集会」がNAZENナガサキの主催で開かれた。多くの長崎市民を先頭に80人が集まった。
福島・浪江町から希望の牧場の吉沢正己さんが特別講演。3・11直後に東京電力本社に乗り込み「原発事故の責任から逃げるな」と怒りをたたきつけた。「福島に帰り牛舎につながれたまま餓死した牛や、町に放たれ通常の半分にまでやせた牛を見て『絶対にこうはさせない』と決意を固めた。残り人生の課題として、原発問題に取り組んでいく」と語った。
被爆者の城臺美彌子さんは、式典で安倍を弾劾した発言について、「彼らを目の前にして怒りがこみ上げてきた」と真剣な表情で語り、「集団的自衛権と秘密保護法ができて戦中に近づいている」と怒りを語った。
カンパアピールをはさんで、NAZENナガサキの夏の保養の取り組みが動画で紹介され、子どもたちが元気いっぱいに自然の中で遊びまわっている姿が映し出された。保養のスタッフ5人が壇上に並び、それぞれが感想を語った。
8・17大集会の代表呼びかけ人の鈴木達夫弁護士は「今年のナガサキは、怒りの長崎だ。集団的自衛権への怒りを城臺さんが安倍にたたきつけた。どうやって安倍を倒すか。どうやって戦争を阻止するか。労働組合の国際連帯で安倍を打倒し、戦争をとめる。そのために労働組合をつくろう。そのために8・17大集会にぜひ集まってほしい」と呼びかけた。
動労水戸の辻川慎一副委員長が発言に立ち、「7・1閣議決定は国鉄分割・民営化に次ぐ、大転換点だ。日本政府は戦後一貫して戦争責任をごまかし続けてきた。そして3・11原発事故についてもそれを貫いている。しかしいわきの仮設住宅回りでは、原発労働者が動労水戸の被曝労働拒否のストライキを『あなたたちの言っていることは100%正しい』と支持してくれた」と報告し、「九州に労働組合をつくろう」と熱烈に訴えた。
動労千葉の中村仁さんが1047名解雇撤回の10万筆署名の貫徹を呼びかけた。
NAZEN福岡の労働者が、佐賀でのオスプレイ反対闘争を紹介。国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんは熱海での国労全国大会の歴史的屈服を弾劾し、9・11郡山闘争への決起を訴えた。学生から広島大学学生自治会の百武拓委員長と首都圏の学生が発言した。
吉沢さんにカンパが手渡され、まとめの提起をNAZENナガサキが行った。「福島の問題も戦争も、労働者の団結の破壊を狙っている。どこまでも団結の拡大を」と訴え、あらためて8・17大集会への結集と川内原発再稼働阻止、11・2労働者総決起集会への結集を訴えた。
長崎大門前で情宣 山下俊一弾劾の申し入れ
8日、NAZENナガサキの呼びかけで、長崎大学への申し入れと街頭宣伝が行われた。
正午過ぎ、長崎大学の門前でマイクアピールとビラまき・署名集めを行い福島診療所建設委員会の『SunRise』も配布された。街頭宣伝を背に受けながら吉沢さんが「6・20原発一揆声明」を、全学連が申入書を大学職員に提出した。吉沢さんは牧場の牛の皮膚にできた白い斑点を写真で示し、福島の放射線汚染マップを広げながら、事故直後から福島に入り放射能安全キャンペーンを繰り返した山下俊一長崎大学副学長を弾劾した。学生も「一、山下俊一氏の副学長職を解任すること。二、原発を容認する放射線研究をやめ、政府・九州電力に川内原発再稼働の停止を要求すること」を申し入れた。
申し入れの後、吉沢さんが「長崎をひっくり返すような闘いをやろう」と決意を語った。
安倍打倒訴え鉄橋で大街宣
夕方の長崎市内の鉄橋での街宣では、鈴木達夫弁護士が口火を切り「長崎から怒りの声を上げよう。労働組合をつくって闘おう」と呼びかけた。多くの長崎市民の共感を呼び、218筆の原発反対署名が集まった。