自治労全国保育集会 子育て新制度許すな 絶対反対訴え本部と対決

週刊『前進』06頁(2641号02面04)(2014/07/21)


自治労全国保育集会
 子育て新制度許すな
 絶対反対訴え本部と対決

(写真 保育集会に参加した全国の組合員が次々とビラを受け取り国鉄署名【7月11日 さいたま市】)


 7月11日から3日間、さいたま市で自治労全国保育集会が開かれた。労組交流センター、婦人民主クラブ全国協など27人の仲間は35度を超える暑さを吹き飛ばし、1500人の参加者に子ども・子育て新制度絶対反対を訴えた。
 国鉄解雇撤回新10万筆署名は149筆も集まった。「『命よりカネもうけ』の保育は絶対反対!
団結して闘えば勝てる!新制度は子どもの命を奪い労働組合を破壊する」と訴えるビラは、吸い込まれるように受け取られ、あちこちで討論の輪ができた。途中、警察と施設管理者が多人数で宣伝活動の妨害に来たが、はね返して最後まで貫徹。その状況を見ていた保育士志望の2人の学生が、「こんなこと(弾圧)、もう戦争そのものじゃないですか」と言って署名をしてくれた。戦争も民営化も同じ。みんな怒りはひとつだ。
 今回の保育集会は、国や資本と一体となって民営化を進める自治労本部の姿がはっきりと見えるものとなった。
 1日目の全体会のテーマは「保育の質」。今まで自治労が曲がりなりにも掲げてきた人権保育・同和保育の一切を投げ捨て、資本と同じ論理で保育を語る、なりふり構わない転向ぶりを示した。
 その一つが八尾市(大阪府)のファミリーサポートでの事故死だ。子どもを殺された保護者に講演させ、「死なない保育」を保育の質にしたのだ。まったくふざけている。事故は、市があっせんした無資格の主婦(預かり会員)と親の直接契約のもとで、生後5カ月の赤ちゃんがうつぶせ寝により心肺停止となり、2年後に亡くなった。
 事故死はなぜ起こったのか? それは預かった側の問題ではない。簡単な研修を受けさせて安価な労働力として女性を利用し「ただ預かっておけばいい」と人間の命をモノ同然に扱った。そしてそこで起こったことを「当事者間の問題だ」(八尾市)とすべて労働者の責任にしたのだ。
 この事故の原因は、外注化・非正規職化にある。闘いなくして安全なし。反合理化・保育安全闘争。まさしく動労千葉の闘いそのものが求められている。
 2日目の夜、学習交流会を埼玉の仲間が呼びかけて行った。初めて参加した保育士は「自分のところの民営化にどうやって反対すればいいか分からない。現場ではもう決まったこと、仕方ないこととして、引き継ぎ業務・マニュアル作りが強制されている」と現場の実態を語った。組合が絶対反対で闘わなければ労働者はバラバラにされ「仕方がない」とあきらめてしまう。〝稼ぐ〟ための民営化先への引き継ぎなどあり得ない。各地の闘いを交流し合い、「絶対反対の闘いで現状を変えられる」と団結を固めた。初参加者も含め、自治労を絶対反対で闘う労働組合につくり変える大きな展望と自信をつかんだ3日間だった!
(保田結菜)

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