10万署名を完全達成し解雇撤回・JR復帰を 11月1万人大結集へ闘おう

週刊『前進』08頁(2639号02面05)(2014/07/07)


10万署名を完全達成し解雇撤回・JR復帰を
 11月1万人大結集へ闘おう


 国鉄闘争全国運動は、6・8全国集会で新たな発展に向けた闘いを開始した。民営化と戦争に反対し、安倍を打倒する運動と組織を全国各地につくりあげよう。闘う労働運動の復権をかけ、国鉄闘争の新たな発展に全力をつくして闘おう。「解雇撤回・JR復帰」10万筆署名を集めきろう。最高裁での攻防に勝利し、解雇撤回をなんとしてもかちとろう。

歴史の分岐点に立っている

 7月1日、安倍政権は集団的自衛権行使容認を閣議決定した。ついに「戦争のできる国」への扉を開いたのだ。これは始まりに過ぎない。どんなに「限定的」であっても、いったん扉が開かれれば、戦争をしないことを前提につくられてきた社会体制すべてが変えられていく。自治体、教育、医療など、あらゆる職場で「戦争のできる国づくり」が進められていくことになる。
 同時に国家戦略特区の指定や労働者派遣法改悪、労働時間規制の撤廃などが進められている。そうなれば総非正規職化と首切り自由への最後の扉も開かれる。
 二十数年来の民営化・外注化、非正規職化によって労働者の権利も生活も破壊され続けてきた。利益のみを追い求めた結果、今や社会全体が崩れ落ちる事態になっている。その象徴が福島原発事故でありJR北海道の安全崩壊であり韓国・セウォル号沈没事故だ。7月3日夕方には山手線の電車から白煙が上がる事故が起きた。
 これに対する社会全体に渦巻く怒りは、今まさに形になろうとしている。6月31日、7月1日、数万人の民衆が深夜まで首相官邸前を埋め尽くした。全国各地30カ所以上で集団的自衛権行使容認反対の声が上がった。29日には男性が新宿で集団的自衛権に反対して抗議の焼身自殺を図ることまで起きている。

闘う労働運動が戦争止める

 時代は戦後最大の大きな転換点を迎えた。すべては限界に達しようとしている。
 なぜ、支配階級のこれほどまでの好き勝手がまかり通ってきたのか。労働運動が後退に次ぐ後退を続け、労働者の団結が破壊されてきたからだ。かつての歴史を振り返ってみても、労働者の権利を破壊し、労働者を使い捨てにするやつらこそが戦争を推進してきた。これに労働組合が屈服し後退する中で、労働者の権利は売り渡され、戦争に行き着いたのだ。
 だからこそ、闘う労働運動を今こそ復権させなければならない。社会に渦巻く怒りの前に、力ある運動、組織として旗を立てなければならない。それができれば、すべてが動き出す時が来た。
 この中で、国鉄闘争全国運動6・8全国集会が闘う労働運動復権への熱気と力にあふれてかちとられた。

国鉄闘争にこだわりぬき

 それはきわめて大きな意義がある。鉄道民営化に反対して23日間の歴史的ストライキを闘った韓国鉄道労組が参加し、呼びかけ人が次々と熱く訴えた。全国の職場での闘いがひとつになり、本当に力ある集会になった。
 集会がこれほどの熱気と求心力を持ったのは、徹底的に国鉄闘争にこだわったからだ。国鉄分割・民営化は、ここまで労働運動が後退する出発点だった。当時の首相・中曽根は「国労をつぶし、総評・社会党を壊滅に追い込むことを明確に意識して国鉄分割・民営化をやった」「行政改革でお座敷をきれいにし、立派な憲法を床の間に安置する」と語っている。国鉄分割・民営化は、労働運動を解体することを狙った国家的不当労働行為であり、それを通して改憲・戦争へ突き進もうとしたものだったのだ。
 それ以降、労働運動は際限なく後退した。民営化・外注化が社会全体を襲い、労働者が次々と非正規職にされた。そして今、安倍政権は自治体業務を始め社会全体をのみ込むような民営化を行おうとしている。多くの労働者が苦しめられ、悔しい思いをしてきたのだ。
 だからこそ、職場から民営化・外注化に立ち向かい、国鉄分割・民営化に決着をつける闘いは、本当に多くの労働者の心をつかむことができる。国鉄闘争にこだわりぬく中に、闘う労働運動復権の道筋がある。このことを6・8全国集会は示したのだ。

国鉄全国運動発展させよう

 チャンスはついに到来した。裁判所に、国鉄分割・民営化の過程でJR不採用=解雇とした基準が不当労働行為だったと認めさせたのだ。闘いはあと一歩で解雇撤回・JR復帰をかちとり、国鉄分割・民営化が間違っていたと認めさせるところまで来ている。
 これは戦後労働運動をのりこえ、新たな一歩を記す歴史的な勝利だ。国鉄闘争全国運動を立ち上げ、多くの仲間がそこに結集し発展させてきた。その力が、この勝利をかちとったのだ。あらゆる闘いがつながり、力と求心性を発揮する可能性が見えてきた。国鉄闘争全国運動という運動体が、闘う労働運動の復権の道筋を具体的に示そうとしているのだ。
 こうした大きな勝利をかちとったからこそ、闘いを中途半端に終わらせては絶対にならない。何よりも、国鉄闘争全国運動を本当に力ある運動体に飛躍させる新たな一歩を踏み出せるか否かが問われている。ここにすべてをかけて闘い、国鉄闘争に徹底的にこだわって国鉄闘争全国運動を発展させよう。
 その手がかりは、全国で10万筆署名を懸命に集める中ですでにつかまれている。署名運動に全国各地で数百の労組が協力している。このつながりをまとめ上げ、全国に網の目のような運動体をつくりあげよう。これは国鉄分割・民営化と対決し、民営化と戦争に反対する運動体だ。闘う労働運動の復権まで闘争を貫く運動体だ。今秋に向け徹底的に組織し、全国各地で国鉄分割・民営化反対、国鉄1047名解雇撤回の闘いを巻き起こそう。そのすべてを11月労働者集会に結集し、今年こそ1万人結集を実現しよう。
 裁判闘争は最高裁に舞台を移し、いつ判決が出てもおかしくない状況だ。全力で10万筆署名を集めきり、絶対に解雇撤回・JR復帰をかちとろう。安倍政権の改憲・戦争攻撃と対決する8・17集会から11月労働者集会へ。今夏―今秋の決戦を全力で闘おう。
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