安倍戦争政治への怒り総結集し 杉並補選勝利!1週間の決戦へ 国鉄解雇撤回10万署名で杉並に労組拠点つくろう 地域を全部自分の職場として

週刊『前進』06頁(2637号03面01)(2014/06/23)


安倍戦争政治への怒り総結集し 杉並補選勝利!1週間の決戦へ
 国鉄解雇撤回10万署名で杉並に労組拠点つくろう
 地域を全部自分の職場として

(写真 「国鉄解雇撤回・JR復帰」10万筆署名の第3回提出行動。小雨の降る中、解雇者当該の中村俊六郎さんや弁護団長の葉山岳夫弁護士、各支部組合員、支援の仲間が結集し、2万4953筆の署名を最高裁へ提出した【6月12日 最高裁前】)

 6月22日告示、29日投票の杉並区議会議員補欠選挙闘争は5・30~31動労水戸のストライキの息吹を引き継ぎ、6・8国鉄闘争全国集会の感動的な成功と一体のものとして闘い抜かれている。それは2010年代中期階級決戦の本格的爆発を切り開く闘いだ。

主役の労働者と一緒に闘う

 選挙闘争を貫き、その全体を支えているものは「解雇撤回、JR復帰」を求める10万筆署名運動の前進だ。この闘いは既成の体制内派の制動を打ち破り、杉並の地域・街頭、職場、労働組合に着実に広がろうとしている。選挙闘争と国鉄闘争が10万筆署名を水路に結びつき、戦争と改憲、貧困と安全破壊の安倍政権と、外注化・非正規職化に突き進むJR体制を撃ちつつ前進を開始した。
 東京西部ユニオン委員長で北島選対責任者の吉本伸幸さんは、この選挙戦の核心を次のように訴えている。「おれは地域が全部自分の職場だったらと考えている。北島さんは議員候補だけど、杉並区の全部を自分の職場としてとらえて闘うとなった時、すごい力を発揮する。共産党も他党派も主体を労働者におかない。自分に任せろと言う。だけどおれらは主役は労働者だと言い、一緒に闘う。それでこそ杉並の労働者がひとつになって、田中区政も仲良しクラブの議会も体制内の連中もぶっとばすことができる」
 そしてこの選挙で何を目指すのかを、次のように鮮明に言い切っている。「労働組合の団結の中で共同性がつくられる。経営者の言う就業規則などが実にくだらないものだとわかり、全部ひっくり返そう、となる。そこから社会や国家のデタラメさ、安倍が戦争・改憲に向かうデタラメさがわかる」

署名を提起し新たなうねり

 10万筆署名運動は杉並の労働者、労働者家族に日々新鮮な感動と新たな闘いのうねりをつくり出し、従来の「議員(候補)」と「支持者」の関係を根本から変え、新たな闘う主体をつくりだすものになっている。
 派遣の仕事をしながら家族を支える女性労働者は、あくまで解雇撤回を闘い抜く労働者の存在と闘いに、家族4人全員の署名を寄せ、同じアパートに住む青年労働者にも拡大してくれた。
 長く郵政で非正規労働者として働き、職場でのパワハラに怒りを持つ労働者は、八王子西局解雇撤回闘争を始めとする郵政内部からの反乱に目を輝かせて注目し、「あのブラック企業でついに若者の反撃が始まった。今の安倍のやり方を労働者は絶対黙っていない」と怒りを爆発させた。
 90歳を迎える女性は、「この家はおよそ30年前、元国鉄職員だった建築労働者の尽力で建ちました。あの方も国鉄分割・民営化の荒波をくぐっていたのですね」「一人の人間として、協力させていただきます」と自らの30年の歴史を重ねて支持を表明した。
 労組の反応はより激烈でストレートだ。14春闘で資本のゼロ回答が続く中、総会で署名への取り組みを諮った労働組合や、すぐに取り組むとはならなかったが、動労千葉・動労水戸の闘いに注目し、継続的な討議を約束した労組もある。
 一方で、「国鉄闘争はもう終わった」「個人としては協力したいが上部が反対」、もっと露骨に「うちは民主党、これに反対のものはやらない」と拒否する組合もある。
 しかし国鉄闘争の不屈の前進は否定できない。すべてが国鉄闘争を軸に回り始め、10万筆署名をめぐる論議が職場で始まったこと自身、決定的な情勢だ。

JRは事故の責任を取れ!

 杉並区議補選は、7月31日〜8月1日の国労第83回定期全国大会の代議員選挙(6月11日告示、18日投票)と一体のものとしても闘われている。
 特に首都・東京では、外注化絶対反対・被曝労働絶対反対を掲げた国労共闘の仲間が、国労本部を牛耳る革同・協会派・チャレンジ一派らの妨害をはねのけ、①検修、工場を始めとした鉄道業務の外注化反対! JRは鉄道事故のすべての責任をとれ! 反合理化闘争で運転保安を確立しよう! ②運転士、車掌を始めとした一切の被曝労働を許すな! 常磐線・竜田延伸絶対反対! 乗務員、乗客を被曝させる東北新幹線の運行を許すな!――のスローガンを掲げて立ち上がり、10月実施予定の郡山総合車両センターでの外注化絶対反対を訴え闘っている。それは青年労働者との結合をかけた闘いだ。
 今やJR東日本の安全崩壊は、川崎駅事故の常態化とも言うべき恐るべき事態に至っている。
 6月14日3時30分過ぎ、京浜東北線の神田―秋葉原間で高圧ケーブル用吊架線(ちょうかせん)の引き留め作業中に吊架線が高架下に垂れ下がり、下を通りかかった自動車がそれを引きずり、吊架線を押さえていた21歳の下請け会社の青年労働者が7㍍下の道路に墜落して死亡するという事故が発生した。5月30日には相模線の橋本駅構内で保守用車が脱線、また品川駅、池袋運輸区構内で線路閉鎖にかかわる事故が起きた。
 国鉄闘争を基軸に杉並に階級的労働運動の拠点をつくる重大な情勢が来た。生きるためには団結して闘うことが必要だ。区議補選はその闘いをつくり出す絶好のチャンスだ。投票日までの残り1週間を全力で闘おう。
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