原発の時代終わりに 希望の牧場・吉沢さん 渋谷駅前で熱い訴え
原発の時代終わりに
希望の牧場・吉沢さん
渋谷駅前で熱い訴え
「福島県双葉郡浪江町、原発から14㌔地点の希望の牧場です」
6月7日午後6時、JR渋谷駅ハチ公前広場に、浪江町から駆けつけた希望の牧場代表の吉沢正己さんの声が高らかに響き渡った(写真)。宣伝カーに大書された「東電、国は大損害つぐなえ」の文字が、雨で傘をさしながら駅頭を歩く人たちの注目を集める。
「原発再稼働によって、再びみたびの福島原発事故が起きるだろう。そんな日本に未来があるのか。東京オリンピック、勝手にやってください。おれたちには関係ない! オリンピックまでにおそらく、首都圏や東海で原発事故が起きる。マグニチュード9、高さ15㍍の津波に耐えられる防災対策を考えもせず、オリンピックを楽しんでいていいのか。浪江町は絶望的状況の中で崩れようとしております。でも僕たちは絶望に自滅することなく、希望のために、希望のために、希望のために生きていきたい。原発事故の被害者として、自滅するわけにはいかない! 原発事故はあくまでも東京電力と国の責任です。『原発が安全』と言うけれど、もうすべておしまいです。地震で壊れ、津波で爆発する、そんな原発の時代をみんなで終わりにしていきましょう!」
宣伝活動の途中、マイクを握る吉沢さんに「ウルサイ!」と怒鳴り込んできた外国人がいた。サポーターが「フクシマ。ファーマー。カウボーイ」と語りかけると、その意味を理解してくれたようで、突如にっこり笑顔で〝ガンバッテ〟というメッセージを送るようにガッツポーズを送って去っていった。
吉沢さんの渋谷駅頭街宣は11年3・11以降、100回に迫ろうとしている。この日も首都圏だけでなく遠く近畿地方からもサポーターが参加。支援運動の広がりを示した。