団結ひろば 投稿コーナー
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「富岡製糸場」めぐり討論して国鉄署名に 群馬 田島俊昭
富岡製糸場を世界遺産に登録するという勧告が出て、ゴールデンウィークに多くの人が訪れたさなかの5月2日、高崎駅前の金曜日行動で国鉄署名を集めました。30〜40代の女性たちが「富岡製糸場って『女工哀史』みたいなのとは違ったんですかぁ?」「ニュースで『8時間労働の模範的な工場』って言うけど、ウソくさい」と話しかけてきて、10人近くで「駅前討論会」になりました。
富岡製糸場は1872年に操業を始め1987年に閉鎖。115年間のうち官営は21年間。官営時代でさえ創業3年で「6畳間に6人」の工女が寄宿し、10年後には労働時間も崩れ、官営末期には公式の労働時間が11時間近かったことが記録され、民営以降は『女工哀史』になります。
でもそれが本質ではありません。1898年2月、三井経営下の同工場では、12時間以上の労働なのに、食事は最下等の外米とたくわんのみで、みそ汁は5日に1回。
加えて通帳なしの強制貯金と没収に怒りを爆発させた工女たちは40人の署名活動家を組織し、工女全員の署名を集めて、230人がストへ。まだ立ち上がれなかった男性労働者の分も含め7日間のストを闘ったのが、群馬県史上初めてのストで、これがこの地域の工場で群馬初の労組がつくられる礎になりました。
そして富岡製糸場(片倉工業富岡工場)にリストラの嵐が襲ったのは1987年2月、国鉄分割・民営化での採用差別と同時期でした。そんな討論をしながら「その国鉄闘争に今こそ勝とう」と呼びかけ、10万筆署名をしてもらいました。
10万筆署名を通してJR体制打倒を確信 神奈川 山野由美
月に一度、東電神奈川支店へ抗議のデモを続けています。5月の宣伝日には、デモ勧誘と並行して思い切って10万筆署名を行いました。署名隊は1人でしたが、1時間弱で14筆集まりました。
この日の駅頭署名も感動的な出会いがいっぱいでした。中学生3人組が「僕らもできるんですか?」と近寄ってきました。私がタブロイド判を広げて、国鉄分割・民営化と解雇の問題、JR川崎駅事故の話をすると、そのうちの1人が「みんな、僕らも危ないってことだよ、やばいよ」と叫んで、結果みんなが署名しました。韓国セウォル号事故の話にはとりわけ強い反応でした。
次に青年労働者2人が話しかけてきました。「JR事故知ってるよ。僕ら東急車両の地元。友達もいるよ。事故するような電車、輸出するなんて怖いよ」。この2人とはずいぶん話になりました。「おばさん(私のこと)、1人でやってるの?」と聞かれ、私が広場で旗を立てて反原発を訴えている仲間を紹介しました。「そうか。原発もやってるの。納得」。そう言った青年は「原発反対!」と拳をあげて駅に入っていきました。
私はこの街宣で確信を持ちました。「JR体制を打倒し革命勝利へ」という路線が若い人たちをとらえ、必ずやともに立ち上がる、と。若い人はみなJR体制と3・11という「自分たちを殺すかもしれない」危ない体制の上に生きていることを実感している。彼らはウソで固めた安倍政治に本気で怒り、真実を求めています。団結!
新自由主義が若者の命と未来を奪った 千葉 富士 進
声を限りに娘の名を呼び、返事のない漆黒の海に向かって「私があの船の中に代わりに入る」と泣き叫ぶ母親。修学旅行費を隣人から借りて納めた父親は「私が娘を殺した」と泣き続けた。
「1%の金持ちのために99%の労働者の命を押しつぶす」新自由主義が、若者たちの命と未来を突然奪ったことに腹の底から怒りを覚える。
韓国人の知人は「デパートが崩れた時も、橋が崩落した時も、韓国人の多くが手抜き工事のせいだとしか思っていなかったが、今回の悲劇でそうした事故はすべてイミョンバク前大統領以来の規制緩和が原因だと身にしみてわかった。仁川空港や国鉄の民営化ももうできないだろう。みんな今『誤った規制緩和を元に戻し、腐った木の根を引っこ抜いて新しい木を植えなければならない』と思っている」と話した。
日本でも事態はまったく同じ。国鉄分割・民営化以来の新自由主義が多くの乗客やJR下請け労働者の命を奪い、原発事故を引き起こした。
職場で国鉄10万筆署名に取り組んでいる。「国に都合の悪い判決を出したら裁判長が左遷なんてふざけてる」「親父が国労だったから北海道からこっちに来て、病気の祖父を抱えて家族は大きな犠牲を払った。頑張って!」など多くの署名と意見が寄せられる。
この署名をとおして職場の団結を広げよう。
福島の現実を真正面から描く必見の映画 東京 新谷洋介
映画「A2―B―C」は、日本在住のアメリカ人監督が、昨年製作した作品です。今、東京のポレポレ東中野で上映中です。福島の被曝の現実をしっかりと正面から提示しています。海外でもさまざまな賞をとるほど、高く評価されている作品です。
タイトルは甲状腺検査での判定レベルを示し、A2は「のう胞があるが2次検査は2年間不要」というもの。不安なものを安全と強弁する今日の国と県の姿勢を象徴しています。
ブログでこの映画を評して「美味しんぼ〈福島の真実〉実写版」と書いている人がいましたが、まさにその通り。
ランドセルにガラスバッジ(線量計)をぶら下げて、無邪気に走り回る子どもたち。「除染」された学校のすぐ横の側溝を計測して放射線量のとんでもない数字が出るのを示す母親。
怒りの声を上げることが異端であるかのように扱われている中で、彼らは「怒っていいんだ」と自己確認しつつ、毅然として声を上げています。この怒りを本当に共有すること、怒りの行動に転化することが必要です。
3月11日放送のテレビ朝日「報道ステーション」の番組「わが子が甲状腺がんに」の中でも、この現実に対決し子どもの命を守る存在としてふくしま共同診療所が印象的に登場しましたが、この映画でも同診療所の中が映され、松江寛人院長のエコー検査の様子が出てきます。今や、福島を圧殺しようとする攻撃と真正面から対決する最前線の拠点として、ふくしま共同診療所が敢然と立っていることは誰も否定できません。
「連帯の男 ワレサ」に労働者の力を見た 星野救援会 S
映画「連帯の男 ワレサ」を見ました。「一国社会主義」が労働者に強いられるグダニスク造船所。そこの労働者が自らの手で「独立自主管理労組」、すなわち〝スターリン主義党に支配されない労組〟を団結と死闘で打ち立てていく。さらに工場から街へ。「そんなこと不可能だ」と激論しながらも、新しい労組の力で国家体制まで突き崩していく様をドキュメンタリータッチで描いています。
ワレサ氏賞賛ではなく、ポーランドで起きた労働者軍勢の歴史的行動を、義理人情・夫婦愛・家族愛も含めてカメラが追っていく。自主管理労組と、非合法組織「連帯(ソリダルノスチ)」の闘いが一体的だったことも見て取れます。
見終えた青年は「労働者はどこでも一緒の闘いをしているんだなぁ」との感想でした。ワイダ監督自身、「誰に向けて作ったか?」の質問に「すべての人びとですが、まずは若者」と回答。今、恐慌下に闘い生きぬく私たちに「この道でいいんだ!」と確信を与えてくれる感動があります。
70〜80年代を韓国民主化闘争、日本の国鉄攻防、中国天安門事件、ベルリンの壁崩壊......と、世界の労働者が一体で闘ってきたことを再認識できました。「政治犯の釈放」をめぐる場面も三度あります。東欧でも政治犯解放は労組の激しい攻防点だったのです。星野闘争の死闘もここに位置づくと勇気が出ました。