NAZENぐんま 結成1年集会に60人  〝動労水戸の応援に行く〟

週刊『前進』06頁(2632号04面03)(2014/05/19)


NAZENぐんま 結成1年集会に60人
 〝動労水戸の応援に行く〟

(写真 福島のお母さんのお話を参加者全員が真剣に聞き入った【5月10日 前橋市・群馬県庁】)

 5月10日、結成1年を迎えたNAZENぐんまの主催する「なくそう原発!つながろう福島!5・10群馬集会」が群馬県庁・昭和庁舎会議室で行われ、60人を超える参加者が集まりました。
 受付がまだ混み合っている中で、会場から軽やかな音楽が。「みなさんお元気ですかぁ! スパングルズで〜す」。毎週金曜日、高崎駅西口を通る人たちの心をわしづかみにしている「7時半の女」カーリーの声で会場の景色が一変。3曲を一緒に手拍子・鳴り物で歌ううちに、初参加者が多い中で、隣の席の人との団結が深められました。
 続いてNAZENぐんまの女性が「JRは福島第一原発から20㌔圏内にある常磐線のものすごい放射能の中を6月1日から運転再開し、併せて楢葉町長が『帰町宣言』を行おうとしています。それに反対してきょう、動労水戸がストライキに立っています。群馬からもこれと連帯していきましょう」と訴えました。

福島のお母さんと熱い連帯

 次に福島のお母さんのお話を聞きました。子どもと山形に避難しながら福島に車で通勤しているお母さんは、放射能のことを話せなくなっている福島の現実とともに、それと対抗して闘えば勝てる希望を示してくれました。子どもがマスクをしているだけで非難されそうな現実に対し、「子どもを守るため、『親である自分が福島では絶対にマスクをはずさない』と職場でも取り組み始めた」と語り、「そういう中で動労水戸の闘いがどれだけ自分に、そして今はまだ声を出せない福島の人びとの大きな希望となっているか。私たちは絶対に黙っていてはいけない。行動しなければいけない」と話しました。
 集会後、参加者から「福島の人が置かれている想像を絶する状況を知り、涙が止まらなかった。お母さんのお話は、昨日まで何も知らなかった人も明日からは最前線に立とうという勇気を引き出してくれた。5月31日、動労水戸の応援に行かなくてはと思った」と感想が寄せられました。

ふくしま共同診療所に感激

 集会は続いてふくしま共同診療所の布施幸彦医師の講演です。『福島から内部ひばくを考える―ふくしま共同診療所の役割』というタイトルのパワーポイントを駆使して、専門的なことを初参加者にもわかりやすく話してくれました。「チェルノブイリよりも4倍も高い福島の避難基準」「福島県立医大鈴木眞一教授見解の矛盾」「県立医大関係者だけ安定ヨウ素剤を飲んでいた卑劣さ」、そして「共同診療所での甲状腺エコー検査でわかったこと」「仮設住宅訪問健康相談」。最後にスクリーンに「当診療所のやるべき事」と浮かび「第2のフクシマをつくらないために日本から原発をなくすために活動する」と結びました。
 ある参加者は集会後、「『脱原発を掲げた診療所』と明言され衝撃を受けました。最近、共産党関連のイベントに参加して、福島から来た人に『福島はもう安全です。安心して来てください』と言われて何も答えられなかったが、布施先生の話を聞いて納得した」と感想を述べました。
 活発な質問と布施さんのていねいな応答の後、閉会。多くの方に「国鉄10万筆署名」「三里塚3万筆署名」への協力を得て、動労水戸支援の檄布に気持ちを込めたメッセージをいただきました。
 集会後の交流会にも多く参加し、盛り上がりました。学生時代から脱原発運動に取り組んできた女性が、無農薬の材料で作ったおいしいケーキと花を福島のお母さんに贈呈。このケーキもそうですが、スパングルズも「どうすれば多くの人に原発反対を訴えられるか?」と考え抜いて結成され、毎週、仕事帰りに集まって厳しいトレーニングをしています。だから「7時半」なのです。
 群馬は必ずしも「土曜日は休日」ではありません。でも5月10日の土曜に集まり、31日の土曜にいわきに行こうとするのは、心を突き動かされるものがあるからです。労働者階級にはそういう力があるし、労働組合にはそれを束ね解放する力がある。5・31いわき―6・8シビックホールに集まろう。
(群馬 田島)
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