パワハラ解雇は許さない 首切り自由の日本郵政西室打倒 八王子西郵便局S君不当解雇

週刊『前進』06頁(2628号02面05)(2014/04/14)


パワハラ解雇は許さない
 首切り自由の日本郵政西室打倒
 八王子西郵便局S君不当解雇

 八王子西郵便局の正規職のS君に対するパワハラと、ロックアウト型解雇は資本の新たな解雇攻撃だ。4月7日発行の全国労組交流センター全逓労働者部会のビラを一部割愛し転載します。(編集局)

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 郵便局で働く労働者のみなさん。3月24日、日本郵便株式会社は八王子西郵便局で働くS君を全く不当にも解雇してきました。断じて許すことはできません!

パワハラ・退職強要、即日解雇

 八王子西局当局は、3月24日の午後3時過ぎに勤務中のS君を局長室に呼びだし、「本日をもって解雇します」と突然の「即日解雇」の辞令交付を開始しました。
 「解雇辞令」には、たった1行「就業規則第18条第1項第1号及び第5号の規定により解雇する」とあるだけです。「○月□日をもって」とも明記されていない。しかも1カ月前の解雇予告はなされていません。
 S君が再三にわたって「説明して下さい」と説明を求めたにもかかわらず川嵜局長や志村お客様サービス部長らは「あなたが理解力がないのを棚に上げて聞かないでください」と説明すらしない。「諭旨解雇なのか?、懲戒解雇なのか?」と説明を求めるS君に対してまともに答えずに、社員証を首からひっぱがし、ロッカーの私物を勝手に持ち出してきて机にぶちまけてその場で着替えさせたのです。そして、川嵜局長らは「私は本日の16時15分をもって上司ではなくなり、君は一般人となる。帰らない場合は警察を呼びます」「警察に連絡しました。すぐに着きます」と言ってS君を追い出したのです。こんなデタラメな解雇はありません。
 S君は昨年4月、22歳で日本郵便株式会社に正社員として採用されて、6カ月間の研修を終え、八王子西郵便局のお客様サービス部に配属されました。ところが昨年12月お客と接して仕事を始める前から、突然、管理職から「お前はパラサイト(寄生虫)だ」、「お前を辞めさせる」などという露骨な退職強要が始まりました(パワハラの実態は別掲)。
 しかしS君は、この常軌を逸したパワハラ=退職強要をはね返し、郵政非正規ユニオンに加入して闘いに立ち上がりました。3月26日に団体交渉、31日に労働局による呼び出し調査が決定し、追いつめられた当局は、団交前の24日にデタラメな即日解雇を強行したのです。
 S君は「パワハラ・解雇は絶対に許さない」と毎日元気よく闘い、当局を追いつめています。一人の青年労働者の闘いが巨大なJP資本をも脅かす存在となったのです。

全国から怒りの声あげよう

 日本郵政は「郵政グループビジョン2021」のもとで、全社員を「使えるか、使えないか」を基準に選別し、当局が「使えないと」判断した社員は解雇と、攻撃をエスカレートさせているのです。またそれは、正規社員を「新一般職」(郵政版の限定正社員)への異動か、パワハラによって病気にさせ、自主退職に追い込むという攻撃と一体です。
 S君に対して行われた解雇攻撃は、その始まりです。これこそ民営・郵政の破綻した姿です。
 S君の解雇撤回の闘いは、八王子西局だけの問題ではありません。郵政グループで働く全労働者の未来をかけた闘いです。全国の職場から「S君を解雇するな!」の声を上げていきましょう。

JP労組は解雇認めるのか

 S君は入局早々に職場の先輩に勧められJP労組に加入しており、パワハラがエスカレートした昨年12月にJP労組の分会に相談しました。しかし分会役員は「商品説明ができないとダメだよ」と言い、S君の相談を受けつけませんでした。また今年の1月に、分会長に「就業規則を見せてください」と相談した時も分会長は「ない」と言って相談を拒否しました。
 07年10月の民営化強行から丸7年たった郵政職場は、大変な状態になっています。欠員が補充されずに人が足りない、そのために郵便事故や交通事故が絶えない。JPEXの破綻と宅配統合の失敗による大赤字の経営責任をとらない経営幹部。中間管理者は全ての矛盾を現場の労働者に押しつける、等々。こんなとんでもない職場状況をつくり出している最大の原因は、会社当局と闘おうとしないJP労組本部・役員にあります。本来、労働組合は労働者の利害のためにあるものです。それも一部ではなく、労働者階級全体の利害を代表して闘うために団結する組織です。「反対ばかり言うな」「会社に協力しろ」などと言っているような労働組合幹部は、労働組合の本来の役割を投げ捨てているのです。
 このような状況は八王子西局だけではありません。あなたの組合はどうですか? S君とともに立ち上がろう。

すべては国鉄の民営化から

 今日の郵政職場をはじめとした日本の現実は、27年前の国鉄分割・民営化から始まりました。
 1987年の国鉄分割・民営化は、戦後最大の労組破壊攻撃であり大量首切り攻撃でした。民営化までの6年の間に20万人の国鉄労働者が職場を追われました。これは労働運動全体に激しいショックを与え、総評解散・連合結成の中で労働組合の多くは御用組合に転向しました。しかし、闘いの火は国鉄1047名解雇撤回闘争と100万人の支援陣形を生み出し、動労千葉と国鉄闘争全国運動の闘いに引き継がれています。
 動労千葉は昨年の9月25日、東京高裁において国鉄分割・民営化での解雇を不当労働行為として認定させる大勝利をかちとりました。国鉄分割・民営化攻撃をうち破るチャンスをつかみ取ったのです。その勝利の力は動労千葉の不屈の職場闘争と、全国で展開されている解雇撤回・JR復帰の最高裁10万筆署名運動です。
 解雇撤回の闘いは、安倍政権・西室体制との闘いです。この4月から導入された新人事・給与制度や新一般職は、労働者を分断し競争に駆り立てようとする新たな団結破壊の攻撃です。国鉄闘争と一体でS君の解雇撤回闘争を闘い、全労働者の首切り・非正規職化を許すなの声を上げよう。安倍・西室を打倒しよう。


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八王子西局は青年の未来を奪うな!
4・19解雇撤回総決起集会
 4月19日(土)午後6時半
 八王子労政会館(八王子市明神町3‐5‐1)
 主催 郵政非正規ユニオン・合同労組八王子ほか

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