三里塚高裁決戦が始まった 国鉄、星野、沖縄、改憲阻止! 4月大闘争に立ち上がろう
三里塚高裁決戦が始まった
国鉄、星野、沖縄、改憲阻止!
4月大闘争に立ち上がろう
晴天下、三里塚芝山連合空港反対同盟主催の全国総決起集会が開かれた【3月23日 東京・芝公園】=関連記事6面)
3・23三里塚全国総決起集会とデモが大高揚し、3・26農地裁判控訴審第1回口頭弁論が力強く闘いとられた。三里塚芝山連合空港反対同盟を先頭に労農連帯の力で、首都中枢を揺るがし市東孝雄さんの農地を守りぬく決戦が東京高裁を舞台に開始された。この熱気とパワーをさらに増強し、国鉄闘争を圧倒的な基軸に、星野闘争、沖縄闘争、改憲阻止と安倍打倒の、重層的な4月大闘争に敢然と打って出よう。
〝成田空港廃港まで闘う〟
3月23日、東京・芝公園で三里塚芝山連合空港反対同盟主催の全国総決起集会が開かれ、全国から950人の労働者・農民・学生・市民が参加した。すがすがしい晴天のもと、正午を前にオープニングライブが始まり、労働歌や「反対同盟の歌」で会場がわいた。
12時30分からフリートークが行われた。真っ先に星野暁子さんが「1971年強制代執行阻止を闘った星野文昭は、獄中から今日の闘争に参加している」と語り、再審無罪への決意を表した。全学連の斎藤郁真委員長は三里塚闘争の正義への確信を語り、4・25法大集会への決起を訴えた。
泉州住民の会代表で泉佐野市議の国賀祥司さんは「関西空港に反対する闘いは新自由主義との闘いだ」と述べ、労働者と住民の力で関空と泉佐野市・千代松市政を打ち砕く決意を鮮明にした。
午後1時、司会の萩原富夫さんが本集会の開会を告げ、「反対同盟は萩原進事務局次長が訴えてきた〝霞が関へ攻め上ろう〟の方針の実践として、空港周辺住民への署名・一斉行動を行ってきた。そして東京の反原発、反TPP(環太平洋経済連携協定)の怒りと結び、戦争と改憲の安倍政権打倒へと進む。私はおやじ萩原進の遺志を継ぎ、敷地内農地を守り空港廃港まで闘う」と高らかに宣言した。
北原鉱治事務局長が主催者あいさつに立ち、「何が正義かを控訴審の法廷で明らかにする」と意気込みを示した。続いて大きな拍手に迎えられて市東孝雄さんが登壇した。「一審千葉地裁の判決は認められない」と弾劾し、「あらゆる運動が垣根を越えて連帯しよう」と訴え、控訴審勝利への決意を表した。
反対同盟顧問弁護団が壇上に勢ぞろいした。最初に葉山岳夫弁護士が、控訴理由書陳述に対する貝阿彌(かいあみ)誠裁判長の時間制限を許さず、法廷闘争を三里塚現地実力闘争の一環として闘う立場を明らかにした。続いて弁護団全員が控訴審勝利への決意を表した。
連帯のあいさつとして最初に、動労千葉の田中康宏委員長が発言した。「今日は、かつて小作農たちが不在地主を撃つために鎌を持ち上京してきた情景を見る思いだ。今、〝不在地主〟に当たるのが国家権力だ!」と、国策による農地強奪攻撃を断罪し、安倍政権の反動的突出と支配の危機を鋭く指摘した。そして国鉄分割・民営化攻撃との闘いの決着をつけるために最高裁で勝利し、労農連帯を発展させる決意を明らかにした。さらに関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会、群馬・市東さんの農地を守る会のあいさつが行われた。
婦人行動隊・宮本麻子さんのカンパアピールに続き、福島からの訴えとして福島市の椎名千恵子さんと福島診療所建設委員会の渡辺馨さんが登壇した。椎名さんは「原発はいらないと声を上げてきたが、三里塚の地に立ち、これはとてつもなく大きなものに立ち向かう覚悟が必要と分かった。三里塚と福島のつながりを強めよう」と訴えた。渡辺さんは原発事故を「なかったこと」にする策動と闘う診療所の存在意義を強調し、三里塚への連帯を表した。
沖縄からは、名護市議の川野純治さんが闘いの報告を行った。
新橋・銀座を力強くデモ
全国農民会議の農民が緑色ののぼりを林立させて登壇した。共同代表の小川浩さんは「市東さんの農地を守る闘いは全国の農民を守る闘いだ」と全力での決起を訴えた。続いて北総農民のAさんが「市東さんが権力と闘っているのは、同じ農民として本当にうれしい。全農民の将来のため、市東さんの農地を守る」とアピールした。農民会議事務局員も若々しい決意を述べた。
経産省前テントの渕上太郎さんのあいさつに続き、関西から駆けつけた全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部執行委員の西山直洋さんが、「この政治状況の中で労働組合が最先頭で闘おう。大阪で反TPPの大きな闘いをつくるために奮闘している」と報告した。
発言の最後に動労水戸の石井真一委員長が立ち、「常磐線竜田延伸のイベントとしてポケモン列車を走らせることに反対し、動労水戸はストを行った」と意気高く報告した。
太郎良陽一さんが集会アピールを読み上げ、伊藤信晴さんのリードで団結ガンバローを三唱し、デモに出発した。
最先頭で反対同盟の北原事務局長、市東さん、萩原さん、野平聰一さんが「耕す者に権利あり/貝阿彌裁判長は審理を尽くせ」と大書した横断幕を持った。多数の公安警察と機動隊が弾圧の機をうかがうが、これを蹴散らして堂々と行進した。反対同盟の宣伝カーからは宮本さんが農地を守る農民の正義を訴え続けた。
デモは休日でにぎわう新橋、銀座の繁華街を進んだ。沿道の人びとは大都会のど真ん中に繰り出した「農民のデモ」に注目し、ビラを受け取った。「がんばって!」との声も飛んだ。東京駅近くの鍛冶橋交差点まで約3㌔のデモを全員が意気高くやり抜き、控訴審闘争勝利を誓い合った。