ドイツ 239カ所でデモ ライン川でも独仏連帯行動 反原発 〝福島を忘れるな〟

週刊『前進』06頁(2625号04面05)(2014/03/24)

 ドイツ 239カ所でデモ
 ライン川でも独仏連帯行動
 反原発 〝福島を忘れるな〟

(写真 独仏国境地帯でデモ。横断幕には「原発とめろ」とある【3月9日 フランス・フェッセンハイム】)

 福島第一原発事故3周年の3月10、11日、ドイツ全土239カ所で〝福島を忘れるな〟〝すべての原発の即時廃炉〟を共通のスローガンに、反核・反原発集会とデモが行われた。ベルリンをはじめ主要都市をほとんど網羅した大統一行動だ。
 反核・反原発運動の拠点ゴアレーベン(ドイツ北西部ニーダーザクセン州)に隣接するダネンベルク市では、駅前で集会が開かれ、中央広場に向かってデモが行われた。「福島を忘れない月曜行動」を151回にわたって続けてきたグループと、ゴアレーベン核廃棄物処分場建設反対同盟(正式名称はリュヒョウ=ダネンベルク環境保護市民運動)が共催した。この行動に対して、3・11反原発福島行動14実行委員会の椎名千恵子さんから、反対同盟のケアスティン・ルーデック前委員長の要請に応えてメッセージが送られた。
 ドイツ全土での統一行動に先立ち、9日にライン川流域の独仏国境地帯で9千人の反原発デモが行われた。フランス東部にあるフランスで最も古いフェッセンハイム原発を即時閉鎖することを要求する独仏、スイスの反原発運動の国際的連帯行動だ。ライン川を挟んでフランスとドイツを結ぶ橋などで、原発廃炉の要求と福島への連帯を示すプラカードが、ドイツ語とフランス語で掲げられ人間の鎖をつくった。
 ドイツでは、昨年末に成立・発足した保守党と社民党による大連立政権が、福島原発事故以後の脱原発政策の形骸化を狙っている。「核廃棄物最終貯蔵所選定法」などによる核施設建設、さらに原発への復帰、原発輸出(ブラジルなどへ)を策動している。ドイツ帝国主義とその原子力産業は、日米ロ仏などとの争闘戦を熾烈(しれつ)に繰り広げ、世界の原発市場に食い込もうとしているのである。
 このような大連立政権の反動的な原発政策に反対する闘いとして、22日に再び全ドイツで「原発への復帰に反対する全国統一行動」が行われる。ニーダーザクセン州の州都ハノーバーで数万人規模の闘いを組織しようと、ゴアレーベン反対同盟はケアスティンさんを先頭に戦闘宣言を発し闘っている。(K)

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