団結ひろば 投稿コーナー
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三里塚は世界の闘い 胸熱くした労農連帯 東京 高村宏信
48年にわたって不屈に闘いぬかれてきた三里塚闘争。3月26日に市東さんの農地裁判がいよいよ東京高裁で開始される。反動の牙城、即時反動判決を狙う東京高裁だ。大法廷で行わせることになっている。
3月2日に千葉県三里塚集会が開かれ、3人の反対同盟員が参加した。
92歳を迎える北原鉱治さんは、「48年間、動労千葉や多くの皆さんと闘ってきたが、正義は勝つ。今も成田空港は未完だ。今の社会、正義の判決はなかなか出ないが、生きる権利を奪うことは許せない。代償を問わず、世の中を変えよう」と堂々と語った。
伊藤信晴さんは、「市東さんは絶対に負けないと決意している。農地は農民のものだ。3万人署名をかちとろう」と呼びかけた。宮本麻子さんは、「津田沼で署名取りをしたとき、『農地強奪は今の時代の話ですか』という反応があった。許せない攻撃です。3・26へ結集をお願いします」と訴えた。
集会の最初にビデオ上映があった。1977年から81年に至る「ジェット燃料貨車輸送阻止闘争」の記録だ。動労千葉が三里塚農民の闘いに連帯し、首をかけてストライキを闘った「労農連帯、労農同盟の萌芽(ほうが)」といわれる闘いに胸がジーンときた。
田中康宏動労千葉委員長は、「動労本部による統制処分の動きの中で、ジェット燃料貨車輸送との闘いを『拒否から阻止へ!』、組合を改革して闘った。これで国鉄分割・民営化と闘えた。反対同盟との労農連帯は過去の問題ではなく、今の問題だ」と言い切った。さらに「三里塚は日本の農民運動の象徴だ。韓国民主労総も毎年訪れている。三里塚は農地取り上げに反対する闘争だった。48年たって、新自由主義が農民の存在を圧殺するところまできている。反対同盟が農地を守る意義がはっきりしてきた」と言った。
日本の、世界の階級闘争をわれわれが闘っているんだと強く感じた。
社会保障の「岩盤」崩す足立区の民間委託 東京 吉池弘子
「足立区が国保の業務を民間委託すると日経新聞の1面に載ってたよ」と言われて読んでみました。そして、重大な事実に気づかされました。
国保の委託は全国初、区の業務の中では最大の約100人の職員が担当、保険料の滞納の調査や財産の差し押さえといった行政の権限が必要な業務以外は委託できる、来年4月から一括委託するとのこと。100人の職員はどうなるのか、労働組合は何をしていたのかと気持ちが収まりません。そして1週間もたたないうちに、NTTデータが5年契約、委託料は約18億円で受注したことが報道されました。
来年4月からの実施といえば、安倍政権が秘密保護法と同じ日に成立させた生活困窮者自立支援法もそうです。自治体が生活保護を受給している人や保護の相談に来た人に「就労支援」を義務づけるもので、民間委託もできるとされています。足立区はすでに昨年からモデル事業を始めていますが、労働とは見なさない無権利状態、最低賃金以下での「中間的就労」が入り込んでいます。
生活保護をめぐっては、窓口で申請も受け付けない「水際作戦」や、いったん受給させた後、打ち切るやり方が横行しています。統計では、過去10年で毎年30〜90人が餓死しています。生活保護費のカットで追い詰めて、困窮者法で、死にたくなかったらとにかく働けというのです。なんと卑劣なやり口か!
東京23区内で生活保護の受給者が最多で、4年前に比べ約3割も増加している足立区が、社会保障分野での「岩盤」を崩して民間委託に踏み込んでいます。しかも100人の業務を。「生きさせろ!」と「外注化・民営化反対」はひとつだと確信させる事態です。
安倍政権の賃金削減と外注化に、自治労が去年に続いて統一行動を構えています。それはすべての人びとの生死を左右する闘いでもあるのです。
ラジオ商裁判を学び証拠開示へ確信もつ 星野再審連絡会議 米山實則
2月21日、日比谷図書文化館で星野再審・証拠開示第7回学習会が開催され、40人が参加しました。テーマは「徳島ラジオ商殺し事件に見られる供述評価の誤りと証拠開示の重要性」で、講師は元裁判官の秋山賢三弁護士でした。
冒頭、1カ月にわたる都知事選闘争を闘い抜いた鈴木達夫弁護団長が星野再審闘争の現状について報告し、課題を述べました。
秋山さんは50歳を前に裁判官を退官しました。以来、弁護士として再審裁判を中心に活動してきました。
星野再審については、次のように立場を鮮明にしました。「警察官殺害で無期懲役にされているが、供述証拠以外に証拠のない典型的な冤罪構造だ。しゃべらなければ刑務所行きだと脅して作った供述調書のみで有罪にしている点では徳島ラジオ商事件と同じ性格の事件であり、ラジオ商裁判が星野再審の力にもなればと思う」
そして、「星野再審は証拠開示によって突破口が開かれるのではないか」と述べ、証拠開示を巡る攻防の流れを明らかにしました。
「検察は不都合な証拠は次々と地下の倉庫に隠してしまう。ラジオ商裁判でもシーツの上についている泥靴の写真があるのに隠してしまう。再審ではそういう証拠が22冊も出てきた。当時は白鳥・財田川決定の影響が強く作用していて、裁判所は数年間は再審の証拠開示に応じていた。しかし次々と証拠が開示され無罪になると、最高検は1984年、『簡単に証拠開示に応じるな』と通達を出した。それ以来、証拠開示・再審開始の流れは止まってしまう」
最後に、「捜査機関の都合で無実の証拠を隠し続けるのは許されないことだ」と強い口調で語りました。
学習会の後、秋山さんを囲んで懇談会がもたれました。「官僚は上しか見ないから立派な人物は出世できない」と断じる秋山さんの豪放な性格にも触れることができ、みな溜飲(りゅういん)を下げました。
次回は4月17日。布川事件で再審無罪をかちとった桜井昌司さんが講師です。