春闘勝利へ各地で闘い

週刊『前進』06頁(2623号02面03)(2014/03/10)


 春闘勝利へ各地で闘い

職場に闘う組合を120人が仙台でデモ

(写真 春闘集会に集まった労働者が仙台市内をデモ、「大幅賃上げかちとろう」と訴えた【3月2日】)

意気高く東北春闘集会

 3月2日、仙台市内で3・2東北春闘集会に東北の労働者120人が集まり大成功した。
 青年労働者が「3・11から3年、根底的怒りが爆発している。都知事選で青年の怒りと結びつく歴史的な挑戦を始めた。14春闘の課題は第一に改憲・戦争に突き進む安倍政権を労働者階級の団結で打倒することだ。原発再稼働、派遣法改悪を始め労働規制緩和を許さず、闘う労働組合の拠点をつくろう。その軸は国鉄闘争。最高裁10万筆署名を職場で集めよう」と基調報告を行った。
 森川文人弁護士が講演し「青年弁護士はロースクールに通うために多額の借金をせざるを得ず生きていけない。闘う弁護士会をつぶそうというのが司法改革の狙い。日弁連会長選挙で3分の1の弁護士が司法改革反対の声を上げた」と訴えた。
 今年1月に結成された婦人民主クラブ全国協福島支部、3・11反原発福島行動14呼びかけ人の佐藤幸子さん、東北大学学生自治会の仲間が連帯アピールを行った。
 特別報告では国労郡山工場支部の橋本光一さんが10・1外注化阻止への決意と3・11行動への支部賛同をかちとったことを報告。国労秋田闘争団の小玉忠憲さん、南部バス労組が決意を述べた。
 クライマックスは仙台市職労の青年労働者、合同労組の仲間、全金本山労組・鈴木義和委員長など7人の決意表明だ。「3・11から1年の休業命令、その後の強制出向攻撃と闘い、3年ぶりに職場に復帰する。組合を分断する資本の攻撃に勝利した」(民間)、「差別賃金是正を闘い、毎年1万円の賃上げをかちとった。少数組合でもきちんと闘えば勝てる」(全金本山労組)、「11年に下水道労働者の死亡事故があった時、組合としての闘いが問われた。闘う路線を貫いたことで市職労の中に自分たちの運動をつくることができた」(仙台市職労)などの報告に、会場は大きな拍手に包まれた。最後に「星野文昭さんを取り戻す特別決議」が採択された。
 集会後には仙台市内をデモ行進。「大幅賃上げかちとろう! 労働者は団結しよう! 職場に闘う労働組合をつくろう」と訴えた。
(教育労働者 O)

労働強化と過労死許すなと怒りの声

東京北部 武蔵野病院門前で行動

 3月1日、東京北部春闘集会が行われ、精研労組・一陽会労組・東京北部ユニオンを始め地域から73人が参加した。
 昼休み、白衣を着た精研労組組合員が次々合流し、東京武蔵野病院裏の集会所はいっぱいとなった。経営は非正規化を進めて人件費を削減、労働協約「解約」を通告している。病院でも外注化・非正規職化との正面対決だ。全体で病院門前に登場し「賃金を上げろ! 労働強化・過労死を許さないぞ!」とシュプレヒコールを上げた(写真)。
 集会基調報告は「国鉄分割・民営化から始まった労働者の非正規化と対決し、雇用形態の分断を越える団結を闘ってつくり出そう」と呼びかけた。それを受けて、郵政現場から特別報告。3カ月で12時間労働が30日間に及ぶという超過重労働の実態を怒りをもって生々しく語った。これは職場闘争委員会で勤務実態を分析し共有し、一つの職場での「過労死」攻撃に全体で反撃しようという意志一致のもとでかちとったものだ。
 さらに精研労組や雇い止め解雇と闘う一陽会労組などから発言が続いた。自治体労働者は「昨年4・26自治労統一行動に交流センターが全国で立ち上がったことで賃下げを阻止している。3・14統一行動で仲間を拡大する」と宣言した。
 東京西部ユニオン鈴コン分会の連帯アピール、「日の丸・君が代」強制と闘う教育労働者のメッセージをとおして、闘う階級的労働運動潮流のもとに地域の団結が拡大していることを示した。
 最後に東京北部ユニオン委員長が「今日が北部地域の春闘の出発点だ。ここが新自由主義と闘う労働運動の本部に飛躍しよう。国鉄10万署名を広げ、徹底的に組織しよう」とまとめた。集会後には「NAZENいけぶくろ」が結成された。
 東京北部の労働者は各職場で「過労死許すな」春闘を闘い、3・16春闘行動に猛然と決起する。

戦争・非正規職化の安倍を倒す春闘に

(写真 首都圏各地の労組が参加、3・16春闘大行動へ向けて意志一致を行った【3月2日 千葉市】)

3・16春闘行動へ実行委

 3・16春闘大行動へ向けた実行委員会が3月2日、千葉市DC会館で80人の参加で開催された。「首都圏闘う労働組合『生きさせろ』会議」(ストライキ会議)が中心となって開かれた実行委には首都圏各所の労働組合が集まり、改憲・戦争と解雇自由、総非正規職化に突き進む安倍政権を労働組合の力で打倒していく春闘大行動をかちとろうと確認された。
 冒頭、合同・一般労組全国協議会の小泉義秀事務局長があいさつし、「『過労死を許さない、派遣法改悪絶対反対、非正規職撤廃』を掲げて14春闘を闘おう」と、全国協が全国動員で闘う決意を述べた。
 基調提起を医療労働者が行い、限定正社員制度や裁量労働制を導入し解雇自由、総非正規職化、8時間労働制解体を狙う14年版経労委報告との徹底対決を訴えた。そして青年労働者が過労死・過労自殺で資本に殺されている現実を弾劾、国鉄闘争にこそそれを打ち破る展望があることを明らかにし、「安倍や資本家どもによる新自由主義攻撃を見据え、『労働者こそ社会の主人公だ』『労働組合を復権させよう』を真正面から訴える春闘にしよう」と呼びかけた。

歴史を決する春闘大行動を

 動労千葉の田中康宏委員長が発言に立ち、「安倍ごときに集団的自衛権から総非正規職化、解雇自由をやらせておいていいのか。労働組合が力をもったら一変する。僕らの一つひとつの行動が歴史を決める。労働者の怒りと深く結びつこう。都知事選の延長戦だ」と春闘大行動の意義を訴えた。そして国鉄分割・民営化体制が全面崩壊していることを指摘し「敵は全部が崩れ落ちている。団結していれば展望が見えてくる」と述べ、安倍政権の社会丸ごと民営化・外注化攻撃の核心を打ち砕くために、動労千葉はJR本体と下請けを貫き正規・非正規が連帯する闘いに挑戦することを報告した。
 首都圏広域労働組合連絡会からは東京西部ユニオンの吉本伸幸委員長が「首広連を大きな労働組合の連合体にしていこう」と「大いなる野望」を語った。
 各労組の春闘報告が続いた。東京西部ユニオン鈴コン分会、精研労組、郵政非正規ユニオンの齋藤裕介委員長などが、賃上げ、長時間労働に絶対反対、パワハラ管理職追及など職場に即した「一歩も譲ることのできない」課題を報告した。交通労働者や自治体労働者は、3・14自治労統一行動方針を現場に周知しない組合本部に対し、現場から闘いを組織すると宣言。全学連は法大暴処法弾圧の無罪確定の勝利を拡大していくと述べた。
 最後に実行委員会事務局が①職場で闘い地域にその闘いを広げる、②国鉄10万筆署名を集める、③3・16春闘大行動の賛同労組を集めるという三つの方針を提起して、「東京都知事選を継ぎ、職場の組織化と地域の労組回りをやりぬこう」と訴えた。

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