闘いは進む 青年の職場から 合同労組 懸命に生きる人と共に
闘いは進む 青年の職場から
合同労組 懸命に生きる人と共に3・11郡山へ
福島 小倉周一
「もうあきらめてるんだ」――。
先日、仮設住宅に3・11反原発福島行動のビラ配布に行った際、言われた言葉です。ビラに書かれている「あきらめられるか」の文字を見て発せられた言葉でした。その一方で別の仮設住宅では、3・11ビラを見た人から「ポスティングされるビラは白黒ばかりだからピンクのビラが入って新鮮な気持ちになる」と声をかけられたこともありました。
3・11から3年目の福島。現状を受け入れて生活している人が多くなってきていると感じます。私自身、放射能防護のためのマスク着用がしにくいという状況です。
そんな中、昨年の首長選挙では、「保守王国」福島で次々と現職市長が落選しました。この結果が示していることは、〝県民は変化を求めている〟ということ、その根底にあるのは〝現状への怒り〟だと思います。
福島市内のスーパーの野菜売場で非正規職で働いている私は、矛盾と怒りが入り組んでいる日々です。「福島復興応援」の旗とともに店頭に並ぶ県内産の商品。もやし200グラム19円、生しいたけ1パック6個入り97円......。こんな破格の値段で農家を応援することになるのか!? またそれを購入する人も、家計が厳しい人びとです。全国的にみてもネット普及率が低い福島で「当店は独自の方法で放射能を測定しています。詳しくはホームページをご覧下さい」の言葉が本当にむなしく響いてきます。
「生きていけるだけの賃金よこせ」は非正規の私の心底からの叫びです。労働者を自由に解雇するための派遣・非正規。それを「柔軟型雇用」と呼ぶ安倍政権に、ホントにふざけるなと思います。また、非正規ありきの「セーフティーネットの確立」にもヘドが出ます。安倍政権を支えているだけですよね。非正規職撤廃しかありません。
現状に流されそうになりながらも、こんな現状をどうにかぶち破りたい! 自分にできることから始めようと、3・11呼びかけ人の橋本光一さんの職場である郡山総合車両センターへの朝ビラ配布に参加しています。早朝6時出発で福島市から1時間かけて向かう朝ビラは、しんどいものもありますが、欠かさずに参加しています。
3年目を迎え、現実に負けそうになりながら一生懸命生きている福島県民がたくさんいます。そのような人びとと一人でも多く結びついて、3・11郡山集会を成功させたいと思っています。
合同労組 職場の青年の怒りと結びつき闘った都知事選
関東 南田 綾
1月23日東京都知事選告示日から2月8日投票日前日まで鈴木たつお候補の選挙戦の街頭宣伝を行いました。
連日、冷たい風が吹き雪が降る中でも、多くの労働者、とりわけ青年労働者が足を止め、演説を最後まで聞いている姿に感動しました。
さまざまな出会いもありました。宣伝カーからの「1千万人都民の怒りで安倍政権を倒そう」「過労死・貧困を許さない」「オリンピック反対」の言葉に手を振る人、信号待ちで停車している宣伝カーに近寄って「頑張ってくれ!」と激励する人。街宣で立ち止まり「応援演説の青年もすごい」「ボランティアスタッフはみんな若い」「ホームページを見て、本人の演説を聞きたいと思って来た」という青年たち。あらゆるマスコミが「主要4候補」しか取り上げない中であっても、鈴木候補の主張を知り、演説を聞く中で、自分の怒りを体現しているのは鈴木候補だと感じていたのです。
そして同時に、今の青年労働者が生きていけない現実は国鉄分割・民営化から始まったということを真っ向から訴えた時、労働者の怒りとかみ合いました。ある街宣では、50代の労働者が「自分の子どもは30代だが、ずっと非正規職。派遣法が問題だ。結婚もできない、子どもを産むこともできない」「前回は猪瀬に投票したが、今回は金権腐敗のない候補を選びたい」と語り、鈴木候補が演説を始めるまで待っていました。
働いても働いても今日を生きていくのがやっとである現実、職場で理不尽なことを強制される現実、声を上げた時に体制内労組幹部がつぶしにかかってくる悔しさ、オリンピック招致によるフクシマの抹殺――。青年の置かれた現実は私たち自身の行動で変えられる。職場から労働運動をよみがえらせることこそ、青年の希望です。
この中で、新たに合同労組に加入した青年労働者も街頭宣伝に参加しました! 「鈴木候補は職場での自分の悔しさを言ってくれている。鈴木候補を都知事にしたい」と職場の闘いと一体で都知事選のビラまきを始めました。選挙後、「今回の選挙で都知事になれなかったけど、種をまいた。芽が出て花が咲くのはこれからだ!」と感想を述べています。選挙は自分の職場の闘いと一体であり、労働運動復権の闘いの始まりでした。
自分の職場を変える力は労働者にあります。今の社会、どの職場に行ってもブラック企業ばかりです。いったん声を上げれば、体制内労組がつぶしにくる。雇い止めをちらつかせ黙らせようとする。こんな現実、もうこりごりだ! 青年労働者の持つ怒りや悔しさは正しく、この社会そのものが問題なのです。苦しみ、悔しさ、怒りを行動として示した時に職場・社会は確実に変わり始めます。「過労死・貧困を許さない」3・16春闘大行動へ集まろう!