郵政「雇い止め」撤回申立 都労委が棄却命令
郵政「雇い止め」撤回申立
都労委が棄却命令
東京多摩局による不当な雇い止め・解雇の撤回を求める郵政非正規ユニオンの申し立てに対し、東京都労働委員会は2月19日、まったく不当にも申し立てをことごとく棄却する反動「命令書」を出した。
同日、都労委の審問室には齋藤裕介委員長や組合員、支援の労働者が陣取った。そこに労働委員会事務局の職員が現れ、命令書を差し出した。「主文 本件申立てを棄却する」の文字が目に飛び込んできた。「不当命令だ!」「こんなのは絶体に許せない!」「ふざけるんじゃない!」。審問室は怒りのるつぼと化し、弾劾の声が次々と上がった。
齋藤委員長が仁王立ちし、命令書を手に発言を行った。命令書の不当極まりない内容を説明し、徹底的に批判した上で、断じてこれを許さず職場の拠点化へ全力で闘いぬくことを宣言した。続けて2人の組合員も命令書の内容を弾劾し、審問室に結集した労働者の間に一層憤激が高まった。その後、齋藤委員長と組合員は怒りの記者会見を行った。
さらに翌々日の21日、郵政非正規ユニオンは、棄却命令を弾劾する声明を全国に向け発した。
都労委命令は、そのすべてが反動的な詭弁(きべん)と意図に貫かれたものである。たとえば齋藤委員長と組合をつぶすために大工原重良担当課長が行った暴言と脅迫について「行き過ぎの面があった」としながら、「不利益取扱い又は支配介入に該当するとまではいえない」などと強弁している。また、組合結成に参加せず脱退工作を行ったことと引き替えに新東京局で再雇用されている人物がいる事実など、その一事をもって不当労働行為が動かし難く鮮明になることを組合は暴いてきたが、これらには一言も言及していない。
命令書は郵政資本の側に立ち、郵政非正規ユニオンつぶしのための不法不当な雇い止め・解雇を擁護するものだ。非正規職撤廃へ正規・非正規労働者は団結し闘おう。