自治労3・14統一行動へ 全面民営化・賃金破壊許すな

週刊『前進』06頁(2621号06面02)(2014/02/24)


 自治労3・14統一行動へ
 全面民営化・賃金破壊許すな

 4・26に続くスト決起を

 14春闘は、国鉄・公務員決戦の大攻勢に打って出る情勢に突入した。
 1月30〜31日、都知事選決戦の真っただ中で開催された自治労第146回中央委員会は、3・14全単組統一行動として、「ストライキ(民間)、29分時間内食い込み集会を基本に、最低でも時間外職場集会やビラ配布行動等」を行う14春闘方針を打ち出した。安倍政権による公務員現業の一掃、自治体丸ごとの民営化と一体の「賃金制度の総合的見直し」=賃金破壊の大攻撃に対する組織をあげた反撃の闘いだ。
 自治労各県本部や単組の会議では「昨年の4・26ストライキ闘争の再来として3・14を設定した」ことが報告され、全組合員を対象に「2時間を上限とするスト」批准投票が猛然と取り組まれている。国鉄解雇撤回の最高裁決戦と一体で、全国自治体の単組・職場で3・14統一行動に向かって総決起しよう。体制内労組幹部の制動をぶっ飛ばし、闘う労組拠点・青年部建設と労組権力奪取へ、本気で闘い抜こう。
●賃下げ貫徹は1割弱に
 全国ストライキ闘争の威力は絶大だった。昨年4・26から7月にかけて闘い抜かれた自治労全国ストライキ闘争は、安倍政権による公務員賃金の一律一斉7・8%削減、退職手当1割削減の攻撃を大破綻にたたき込んだ。賃下げを完全に阻止した単組は全体の33・4%、549単組に達し、闘うことで緩和措置を認めさせた単組は57・1%、939に上った。安倍がもくろんだ大幅賃下げ攻撃を額面通りに貫徹できたのは、全国の自治体単組のわずか1割弱にとどまるという重大な事態を強制している。
 追いつめられた安倍政権は、13年度末で賃金削減をいったん終了して、14年8月の人事院勧告を契機に新たな巻き返しを図らざるをえなくなった。安倍は13年夏の人事院報告に続いて、公務員現業一掃を突破口に自治体丸ごと民営化=全員解雇・10割非正規職化を迫り、それと一体で、賃金制度の「総合的見直し」=全面解体をぶち上げようとしている。これと大激突する情勢が始まっているのだ。
 国鉄最高裁決戦と一体となって、全国の自治体労働者・労働組合が4・26ストを引き継ぐ3・14統一行動を全力で闘いぬくとき、14春闘から夏・秋の闘いは安倍打倒の巨大な階級決戦として爆発していく。闘う労働組合の力、ストライキの力を確信し総決起しよう。

 安倍倒す公務員大決戦へ

 安倍政権は大恐慌と争闘戦の激化、国家財政危機に追いつめられ、戦争と改憲、国内階級戦争に絶望的な突進を始めた。その最大の柱が「公務員の岩盤を崩す」攻撃だ。
 国鉄分割・民営化の矛盾はJR北海道の安全崩壊問題として隠しようもなく爆発している。国鉄に続く郵政、道路公団の民営化、社会保険庁解体・民営化で業務破綻や重大事故が続発。「官から民へ」「民間活力・民間のノウハウの活用」をうたった民営化攻撃はことごとく破綻し、社会全体を崩壊のふちにたたき込んでいる。横浜市でも、全面民営化・外注化のために強行した納税業務のセンター化や戸籍・住民票の郵送業務民間委託が大破綻し、業務の根幹を揺るがし住民の信頼すら喪失して委託中止・業務差し替えという重大事態となっている。
 そして何より、労働者の憤激の高まりと闘いの高揚だ。動労千葉を先頭とする国鉄解雇撤回、外注化阻止・非正規職撤廃の闘いは、全国・全産別、さらに韓国・民主労総、英RMT(鉄道・海運・運輸労組)をはじめ全世界に広がっている。
 日帝ブルジョアジーはむき出しの階級戦争に打って出る以外ない。経団連の14年版経労委報告は、正規雇用解体・総非正規職化のための限定正社員制度の法制化と長時間労働・過労死を強制する労働時間規制の撤廃、最低賃金制と年功賃金・定期昇給制の解体を主張するとともに、労働組合の変質と御用組合化にかける意図をむき出しにした。安倍は国鉄闘争と100万支援陣形、公務員労働者・労働組合の「岩盤」を突き崩すことにかけている。自治体丸ごと民営化・外注化と公務員全員解雇・非正規職化、賃下げと労組解体を推し進めることで、全労働者に対する賃金破壊と雇用破壊、労組破壊、改憲と戦争に突き進もうとしているのだ。
 しかし先兵役の橋下徹大阪市長は、大阪市労働者の絶対反対の闘いによって打倒され、ぶざまな辞職・再選挙を余儀なくされるところに追い込まれた。猪瀬打倒に続く東京都知事選決戦は、1千万人の怒りで安倍を倒す闘いとして、首都東京の政治地図を一変させ階級的労働運動の新時代を開く歴史的地平を開いた。
 大恐慌と大失業、戦争と革命の情勢が激化している。82万自治労の3・14統一行動は情勢を決定的に前進させる。安倍打倒へ総決起しよう。

 労組拠点・青年部建設を

 すべては闘う労働組合をつくり出す闘いにかかっている。
 4・26ストは自治体労組の戦闘的再生の第一歩となった。その全過程は現場の怒りと団結の力を否定して敗北主義を振りまき、当局との密室交渉(ボス交)で「裏切り妥結」に走ろうとする労使協調派=体制内労組幹部との激しい攻防としてあった。さらに攻勢に出て、闘う労組拠点・青年部建設を推し進めよう。
 2010年代中期階級決戦を展望し、国鉄最高裁決戦を基軸に14春闘に総決起しよう。
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