闘いは進む 青年の職場から 合同労組 原発事故への巨大な怒り解き放つ結集軸に

週刊『前進』06頁(2619号03面05)(2014/02/10)


 闘いは進む 青年の職場から
 合同労組 原発事故への巨大な怒り解き放つ結集軸に
 いわき合同ユニオン 書記長 西納岳史


 福島県浜通り地方の最南端に位置するいわき市は、2011年3・11以降、福島第一原発の収束作業とそれに続く除染労働の拠点となり、現在も2万人近い原発事故避難者が生活する都市です。被災地を取り巻く現実と向き合う中で、労働者の団結の拠点となる地域に根ざした合同労組を建設するため、私たちは2013年2月23日、「いわき合同ユニオン」を結成しました。1年間で寄せられた労働相談の大半が原発・除染労働に関するものという事実が、福島が置かれている現状を如実に物語っています。そのような中、昨年夏には除染労働の手当の未払いに対して組合結成以来最初の争議を闘い、3回の団交を経て未払い分全額を取り戻すという勝利をかちとりました。
 原発事故の拡大を必死に食い止める死活的な労働が、低賃金で使い捨ての労働力によって担われています。この現実の中、現場で働く労働者が自らと仲間を守り抜くための強力な労働運動が切実に求められています。
 同時に、いわきにおいては、市民と避難者、原発・除染労働者の分断と対立がのりこえるべき重要な課題となっています。一切の元凶は政府・自治体・資本が原発事故と放射能問題に対する自らの責任を放棄し、加えて「復興支援」の名のもとに住民の心を引き裂き、バラバラにする施策を進めていることです。
 2月1日、2日にJR東日本が強行した「ポケモントレイン」のいわき―広野間運行は許しがたい住民分断の攻撃でした。私たちは動労水戸の1・31ストライキと3日間に及ぶいわき駅前での抗議街宣をともに闘い、そして2月2日に「復興キャンペーンではなく、放射能問題と真正面から向き合い、命と健康を守る医療と住民の団結を」と訴えて開催したふくしま共同診療所報告会の大成功をもって、巨大な反撃をたたきつけることができました。
 2014年冒頭、福島の現実とその中での闘いは、労働運動のありかたをめぐる根底的な飛躍を私たちに突きつけています。いわきで生きる労働者・農漁民・市民が闘いの真の主体となった時に、分断や対立を一気にのりこえられるのです。原発事故への巨大な怒りを解き放つ結集軸となるため、1月12日にはNAZENいわきを結成しました。
 原発事故から3年を迎えようとしている今、福島・いわきを席巻する新たな労働運動と反原発運動を打ち立てるため、2月23日に「怒りのいわき行動」を開催します。全国の仲間の結集で、福島の怒りと心底団結しましょう!
 3・11反原発福島行動14の大成功へ、私たちは最先頭で闘い抜きます!
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