10・23通達破棄、闘う労組の建設へ 革共同教育労働者委員会

週刊『前進』08頁(2618号03面05)(2014/02/03)


 10・23通達破棄、闘う労組の建設へ都知事選決戦勝利を
 革共同教育労働者委員会

(写真 「鈴木さんを都知事に!」。解雇と闘う教育労働者が訴え【1月26日 渋谷駅】)
 全国の教育労働者のみなさん! 2月9日投開票の東京都知事選挙をめぐって首都東京は大激動情勢に突入しています。都知事選挙は、1千万人の怒りで安倍政権を倒す闘いです。鈴木たつお弁護士こそ、安倍政権打倒を真っ向から掲げ、戦争、原発、過労死、オリンピックに絶対反対を貫き、労働者民衆とともに闘う候補です。鈴木候補必勝へ残り1週間を全力で闘い抜こう!

 1千万都民の怒りで安倍政権を倒そう

 都知事選挙は第一に、1千万人の怒りで安倍政権を倒す闘いです。
 非正規で生きていけない、過労死するまで働かされる、原発、戦争で命を奪われるのはもうたくさんだ――。「命よりカネ」の新自由主義に対する労働者民衆の怒りが鈴木候補に集まり、一つのうねりとなって安倍を追い詰めています。教育労働者も安倍政権打倒の先頭に立つ時がきました。
 安倍政権は、教育委員会制度の解体、さらに「尖閣・竹島は領土」と中高教科書に明記させ排外主義をあおり戦争に絶望的に突き進む一方、4月にも「国家戦略特区」での学校の公設民営化を実施に移し、教育の民営化=解雇・総非正規職化、労組破壊の攻撃にのりだしています。
 しかし、この新自由主義攻撃の出発点となった国鉄分割・民営化は、動労千葉の絶対反対の闘いによって根底的に破産しています。27年間闘われてきた国鉄1047名解雇撤回闘争は昨年9月25日に東京高裁でも国鉄による不当労働行為を認めさせました。
 韓国では鉄道労組の鉄道民営化反対の23日間のストライキが、10万人のパククネ打倒のゼネストに発展しています。日本と韓国の労働者が連帯して民営化攻撃と闘い抜いているのです。この労働者の国際連帯があれば、安倍が狙う戦争も絶対に止められます。
 鈴木候補は動労千葉とともに闘い抜いてきた弁護士です。「労働組合を復権させることに安倍を倒す道がある」と訴えています。国鉄闘争を先頭とする労働者の団結した力で安倍を倒そう!

 長時間・過重労働と闘い労働組合つくる

 都知事選は第二に、職場から闘う労働組合をよみがえらせる闘いです。
 鈴木候補は「ブラック企業化した都教委は許さない」として「学校から長時間・過重労働をなくす」「競争と分断の業績評価制度をやめる」「学校の『公設民営化』はやらない」「『日の丸・君が代』強制の『2003年10・23』通達は破棄」と訴えています。これこそ教育労働者の待ち望んでいた方針です。
 教育における新自由主義攻撃の中で、学校現場は殺人的な長時間・過重労働と管理職によるパワハラが横行しています。
 残業時間は1カ月あたり95時間32分。このうち学校内残業が72時間56分、持ち帰り仕事を含む学校外残業は22時間36分です(全教「勤務実態調査2012」)。「学校にいる時間」は約11時間半にもなります。休憩時間もほとんどとれないまま働き、勤務時間後も校務分掌、会議、行事の準備、教材作り、教育委員会への報告書作成などに追われる毎日です。
 「指導力アップ」と称した「人事評価=業績評価」は、能力主義をあおり教員を競争にかきたて、学校で起こるすべての責任を労働者個々人に押しつける団結破壊、分断支配そのものです。
 こうした中で全国で5274人がうつ病などの精神疾患により休職しています(11年度)。休職者全体の約6割、10年前の実に約2倍です。また122人が自殺に追い込まれました(12年度)。
 ここ数年、新規採用から1年以内(条件付採用期間)に退職する青年教員は毎年約300人。うち3人に1人はうつ病などの精神疾患です。
 教育労働者の命が奪われていて何が教育か! 今、教育現場では国鉄分割・民営化と同じ過程が始まっているのです。
 命を守るために8時間労働制解体を許さず、長時間・過重労働、過労死をさせない闘いを14春闘として開始しよう。
 そもそもなぜここまで教育労働者は働かされているのか。それは"教職調整額4%と引き替えに残業手当を支給しない"という給特法(公立の義務教育諸学校等の教職員の給与等に関する特別措置法、1971年制定)の攻撃に日教組本部が加担したことにあります。教員を労働基準法第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)の適用除外とし、教員の勤務は時間で計量化できないという「教師・専門職論」をもって労働組合が自ら労働者性を否定したのです。
 確かに給特法では超勤限定4項目が明記され、「原則、時間外勤務は命じない」とされました。しかし実際にはどんどん形骸化され、日教組本部が職場闘争を抑え込むことで、超勤は「自主的にやっているもの」と見なされ「無定量」の残業が強制されてきたのです。
 そしてもう一つの原因が非正規職化です。大阪府では府教委の13年度の中学校教員の新規採用者数475人に対して定数内講師数は1365人。府教委が非正規職化を進めた結果、教員が病気で倒れても代わりの講師が来ず、自習が続く状況が強いられています。
 鈴木候補は「労働者は150年にわたる闘いで、24時間のうち8時間は働き、8時間は食事や睡眠の時間、残りの8時間は友達や家族との時間として使う権利を手にした。......労働者が互いに手を結び肩を組み、自分の生活と仲間の生活を守りあうのが労働組合です。もう一度、本来の労働組合の姿を取り戻そうではないですか」と訴えています。教育労働者も労働者です。労働組合の原点に立ち返って闘えば長時間労働をなくすことができます。もうこれ以上の過重労働はやらない、職場から人員増やせと声を上げていこう。
 そして安倍が公設民営学校の設立を進める中、教育の民営化に絶対反対をたたきつけていく階級決戦にうってでよう。
 大阪では橋下市長による民営化に向けた解雇攻撃が始まりました。評価制度や処分をてこに「指導研修」送りにして、分限免職に追いやるやり方です。これが全国化しようとしています。しかし指導研修現場では「首切りのための指導研修絶対反対」と攻撃の本質を見抜き闘っています。

 都知事選決起の地平を労組拠点建設へ!

 都知事選は第三に、日教組本部にとって代わって労組権力をうちたてていく闘いです。
 労働運動は大流動過程に入りました。連合東京は舛添=自民党を支持するまで転落、全労連・全労協は宇都宮支持です。しかし1930年代型の選挙戦となっている時に極右ファシスト田母神と対決できるのは労働者の代表、鈴木候補だけです。鈴木候補の主張をもって労組を回る時です。
 「10・23通達破棄」の主張は、「日の丸・君が代」強制に対してのべ450人の処分者を出しながら誇り高く不起立で闘う教育労働者の魂を揺さぶっています。学校現場では日々、子どもが殺され、教員が殺されている。その元凶が「10・23通達」です。このことを鈴木候補は街頭で怒りを込めて暴いています。「10・23通達破棄」とは労働組合の団結を取り戻し、子どもたちの命と未来を守る闘いです。
 この都知事選における首都の権力をめぐる闘いは、全国の労組権力奪取をめぐる前哨戦でもあります。真実を語る鈴木候補に街頭では次々と青年労働者が引き寄せられています。職場で原則的に闘う指導部が執行部として登場した時、圧倒的に青年労働者が結集してくる情勢なのです。
 都知事選と一体で労組権力をとりにいこう。それは国鉄10万筆署名を職場で集め、職場闘争を推進し階級的団結をつくりだすことです。
 資本や体制内労組幹部との職場攻防にかちぬくために徹底的に議論し、闘う路線を発展させるのが地区党です。『前進』読者網と職場細胞―地区党建設こそが労組権力奪取の核心です。闘う教育労働者は革共同に結集して「現代革命への挑戦」をともにやりぬこう!

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