鈴木たつおさんを支持する医師アピール 呼び掛け人 国分寺市 杉井吉彦(診療所院長) 新宿区 松江寛人(がん専門医)
週刊『前進』08頁(2618号02面02)(2014/02/03)
鈴木たつおさんを支持する医師アピール
呼び掛け人 国分寺市 杉井吉彦(診療所院長) 新宿区 松江寛人(がん専門医)
私たちは「改憲阻止・原発今すぐなくせ・医療崩壊阻止」の東京都知事候補鈴木たつおさんを推薦し、支持を訴えます。
東京都民は、金権腐敗にまみれた猪瀬前都知事を辞任に追い込みました。都民の医療を、大病院資本と結託し、食いものにすることに、怒りが爆発したのです。
徳洲会病院問題とは何か――徳洲会は、現行の医療体制を根本から変革しなければ絶対に解決不能な「地域医療・24時間医療体制、医師に対する謝礼」を解決するとして立ち現れました。しかし、その実態は、徹底した合理化・労働強化、検査等の外注化、明らかな低賃金、労働組合の御用化を推進し、医療実態として、「親切・丁寧」としての組織的に明確な意図を持って「過剰診療・検査」で利潤を生み出し巨大化する(そうでなければ大病院資本になりえない、5000万が簡単に捻出できない)といった、まさに「新自由主義医療」「民営化医療資本」の典型例なのです。
これに呼応するようにして、東京の医療は、公的病院の民営化と営利大病院がはびこり(徳洲会だけではない)、地域医療を支えてきた開業医の開業困難・高齢化で、東京都の医療・福祉は地に落ちつつあります。石原・猪瀬の体制は、都立病院の理不尽な「統合・縮小」、明らかに国より進んでいた、東京都独自の「難病医療費補助」の大後退、市区町村が進める「老人・児童の医療費一部負担金の免除・補助や予防接種の無料化」に都としてまったく応じないなど、医療・福祉政策は後退・崩壊しつつあります。猪瀬はこの共通項で徳洲会と協力・癒着し、都民の医療・福祉を売り渡そうとしたのです。まったく許せません。
そして、怒りは何よりも福島原発の爆発事故です。福島県で59名の小児甲状腺がん患者が発生し、さらに増え続けます。首都圏に及ぶことは避けられません。福島県の地震・津波による死者を超え、「原発関連死」(仮設住宅の劣悪な環境で病気が悪化し亡くなった人びと、生活の基盤を奪われ「帰還」できないことに絶望し精神的・肉体的に追い詰められた人びとの死――「原発関連死=虐殺」だ)は1600余名に至っています。そして今、多くの労働者が被曝労働を強制されています。
このような恐るべき事態の進行にもかかわらず、東電(東京都は大株主です)と政府は放射能被害を予防・防止する何らの手段もとらず、逆に隠蔽しているのです。こんな理不尽極まりないことが許せるのでしょうか。それらをもたらしているのは原発再稼働と、原発輸出による東電と原発企業の利潤維持拡大です。この安倍の原発政策を止めなければ、福島の、否首都の健康・生命、子どもの命は守れません。だからこそ、「完全にコントロール」「福島の健康問題は現在も将来もまったく問題ない」の前提で招致したオリンピックは根本から間違っており、福島県民の「復興」の障害にしかなりません。この意味からも、開催に反対し、返上すべきです。
さらに安倍の成長戦略で、労働者の非正規雇用は激増し、過重労働で労働者の心身の健康は、ぼろぼろとなり、過労死は増え続けています。そして安倍は憲法改悪・戦争挑発・国家づくりと、人権抹殺政治にのめり込んでいます。このままでは社会が崩壊します。
すべてが根本から変わらなければなりません。東京都知事選は東京を変革し、日本を変革する選挙となりました。この時、きわめて明確な主張をもって、反戦・人権・労働弁護士の鈴木たつおさんが立候補されたことを心から歓迎します。支持拡大にまい進しましょう。
安倍を倒そう! 全原発をなくせ! 民営化・非正規化反対! 福島原発事故を隠し、都民生活を破壊するオリンピックやめろ! 東京都の医療崩壊を許さない、特定秘密保護法撤回・人権無視許すな! このスローガンは都民と全国民の声です。
2014年1月19日